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日本酒豆知識

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体系的な日本酒の分類のまとめ
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2023年5月の記事一覧

日本酒~磨き/Phantom brewery~

日本酒~磨き/Phantom brewery~

渋谷のsake marketに出展していたぷくぷく醸造について磨きとファントムブルワリーの面から見ていきます。

精米歩合は、
①日本酒の香りに影響を与えることがあります。
精米歩合が高い、つまりより磨いている方が、華やかな香り高い日本酒になるといわれています。
反対に、精米歩合が低い日本酒は、華やかな香りは抑えられ、控えめな米本来の香りに仕上がります。
米の表面にある脂質には、フルーティで華やか

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日本酒~スパークリング日本酒~

日本酒~スパークリング日本酒~

華やかな見た目や、一般的な日本酒に比べて甘口であることから、若い女性や日本酒初心者の人にも人気のスパークリング日本酒。パイオニア的存在の一ノ蔵の「すず音」をはじめとして、現在さまざまな酒蔵から販売されています。

スパークリング日本酒には、①瓶内二次発酵②炭酸ガス注入③活性にごり酒の3種があり、

①③は、酵母が米のブドウ糖をエタノールと二酸化炭素に分解してアルコールが生成される中、ここでできた二

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日本酒~雪中貯蔵と雪室貯蔵~

日本酒~雪中貯蔵と雪室貯蔵~

日本酒の貯蔵に雪を使う方法があります。

冬にたくさん降り積もった雪を、茅や藁の屋根で覆って貯蔵したもので、古くは『日本書紀』にも記録が残されており、電気冷蔵庫が普及する昭和30年代までは雪国各地で利用され、家庭でも冬場の野菜などの保存手段として広く活用されていました。

長期間低温貯蔵することで、日本酒がまろやかさを増していきます。

雪を使った貯蔵は、食品を雪の中に直接埋めて冷やす「かまくら型

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日本酒~花酵母~

日本酒~花酵母~

1969年、竹田正久・同科講師(当時)と塚原寅次・農学部非常勤講師(同)は麹汁培地中における清酒酵母以外の酵母の生育阻害物質を見出し、そこから東京農大短期大学部醸造学科酒類学研究室の中田久保教授が世界で初めて花の蜜から酵母を分離して誕生させたものです。

現在一般的な清酒醸造は、日本醸造協会が清酒もろみ等から分離培養したものを使用しますが、この清酒酵母の集まりやすい環境に適した花を採取し、特殊な技

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日本酒~硬水と軟水~

日本酒~硬水と軟水~

男の隠れ家デジタルと漫才師にほんしゅのイベント「水と哲学でどこまで変わる?」に参加しました。

これは米、麹、酵母、アルコール度の条件を同じにした9つの酒蔵が作った日本酒は水と作り方の違いだけでどこまで味が変わるかという利き酒をする試みです。

(米:山田錦特上、酵母:901)

参加した酒蔵は以下で、写真のような成分表になりました。

・阿櫻酒造(秋田県)

・加賀の井酒造(新潟県)

・銀盤酒

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