仕事がなかなか終わらない・段取りが悪い現場は◯◯が多い?
こういった内容は普段Facebookで投稿するのですが、ちょっと長くなりそうなので今回はnoteに投稿することにします。
私の仕事のひとつに、通販サイトの物流センター運営というものがあるのですが、今回はそこで起こっていたあるある話からの気づきをシェアしたいと思います。
仕事の背景が見えづらいと少しわかりづらい内容かもしれませんので、その点はご了承いただければと思うのですが、少しでも現場が良くなるヒントになれば幸いです。
毎月こんな感じで、みんなの日報データを集計して評価軸を「出荷精度(正品率)」と「バッファ(入出荷以外のことをしていた時間)」の2つ(累計)で通販物流チームの月報を作成しており、出荷精度はまだ目標値にたどり着いていないものの昨年よりも大幅改善しました。ただ、更に上の数字を目指すためには何かひとつ足りない...
そんな現場なのですが、ここにはひとつ課題がありました。
それは、「リーダーの出勤日と休暇日で生産性が大きく異なる(休むと悪くなる)」という内容でした。
リーダーがいる日は段取り良く終わるけど、いない日はなんだか常にドタバタして仕事が終わらない...
いろんな会社のいろんな現場で、そんなことが起こっていそうなあるある話です。たまたま昨日がその休暇日だったため現場のトラブル対応などをしていたのですが、定時間際にパートさんからこんな連絡がありました。
「まだ終わってない作業があったのに、間違って倉庫の扉閉めちゃったんですが、鍵どこですか?」
普段は出勤が早いリーダーまたは僕が解錠するので倉庫を開けたことがないとのなので、この質問自体は特に大きく気にするほどのことではないのですが、問題はその内容です。
普通の管理職なら、「もうちょっと段取り良くしてもらわないと困るよ」という嫌味のひとつも言いたくなったりするかもしれませんが、ここにひとつ大きな気付きがありました。
ずばり結論から言うと、これって仕事の「手戻り」なんですね。
ふと色々なシーンを振り返ってみると、この現場では大なり小なり手戻りが非常に多い。
その後、帰り際に他のパートの方がもうひとつ。
日報を書いて、お先に失礼します~と帰っていったのですが、ちょっとしてから傘を忘れたと倉庫に戻ってきていました。これも小さいですが手戻りですね。フロー図にまとめるとこうなります。
見ての通り、工程が2つ多いですね。
ちょっとした内容ですが、「リーダーの出勤日と休暇日で生産性が大きく異なる」現場で起こっていることは、「手戻りの積み重ね」ではないか?という大きな気付きになりました。
スーパーマリオブラザーズを最短でクリアするためには、常にBダッシュ・ノーミスで走り続けることが必要なのと同じです。
そしてこういった視点で現場を見回してみたとき、「優秀なリーダーが、普段は他の人の段取りを代わりにやってあげている」という根本原因を発見したのです。
「段取りを良くする」という一点においては正解ですが、これではリーダーの負担もどんどん増えていきますし、何よりも現場のメンバーが成長しませんよね。
更にもっと言うと、「段取りを良くする」という目標は抽象的で数値化できないが、「手戻りをなくす」という目標は事象にフォーカスしているため数値化できるのです。
数値化できるということは、現場での共通目標にできるということですね。「手戻りを無くす」というとマイナスをゼロにする目標のため現場のモチベーションは上がりにくいので、タイムアタック的な要素を入れて「クリア率100%」を目指すと現場が少し楽しくなるかもしれません。
少し話が逸れましたが、今回の気づきから得た学びもやはり「代わりに何かをやってあげることは、人をつぶす」(MGで言われる「教えない」)という点に根本原因があるということでした。
善意しか存在しない現場であっても、成果が上がらないときにはどこかの構造や仕組みに問題があるのかもしれませんね。
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