見出し画像

躊躇い (Twitter140文字小説)

 淋しい。
 ふっと、その感情が頭を過る。
 全国に拠点を持つ企業は辞令も県を跨ぐ。
 もう半年か。
 仕事と街に慣れるのに精一杯で、余裕がなく八つ当たりした。
 ごめん。
 その送信を躊躇う。
 チャイムに呼ばれ、ノブを回す。
 どうして。
「大丈夫か?」
 私は彼に飛び込み、想いを直に送信した。

頂けましたサポートは全て執筆に必要な活動、道具などに使用させていただきます。是非、よろしくお願いいたしますm(_ _)m