足を伸ばして歩いてみた
足を延ばして歩いてみた
今日は少し遠くまで
秋晴れの穏やかな日
嫌なことは頭の隅に追いやって
ひとりきりで歩いてみた
必要なものはポケットに入れて
紅葉が美しい日
悲しい記憶は心の奥に押し込んで
こうしていれば
何も怖くはない
誰だって
間違うものさ
そう自分を許せる
完璧な人間でなくてもいい
無責任で
非常識で
誰からも好かれなくても
生きていていいのだと
自分に言い聞かせる
この空は誰のもの
この大地は誰のもの
自分のものにしたくても
できない現実
笑ってばかりの人生とはいかないけれど
泣いてばかりの人生でもない
ここに自分が生きている
そんな当たり前のことを認識するために
僕は歩く
まだ一度も見たことのない風景に出会うために
これまでに何度も見たことのある景色を目にするために
どちらも僕の世界
この世にふたつとない自分の世界に
勇気という名の光を輝かせられるよう
自分の力で歩き続けよう
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