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俺の辞書。

「吾輩の辞書には不可能という文字はない」


最近、夜更かしばかり。
というか、もう何年もそんな夜が続いているから、もう夜更かしの域を超えているのかも知れない。
眠りに就くのは深夜の二時三時。へたしたら四時くらいになることも少なくない。

たぶん父子家庭の頃から続いて、再婚した今もこのライフスタイルは全く変わっていない。
常習化しているんじゃないかと思う睡眠習慣。

子供らことをやって寝かしつけ、奥さんと一緒に、後片付けや洗濯など家事を済ませたり、夫婦の会話を持ったり。
翌日の仕事の準備を終えると、深夜近くにやっと自分のゆっくりできる時間が持てる。
その時間から本を読んだり、絵を描いたり、そんなことをして過ごしていると、いつのまにかベッドに入る時間が二時三時になる訳だ。

もしかしたら不眠症気味なのかも知れないが(いや、完璧に不眠症ですかね)、もう長い間の習慣になっているから、いつもより長い時間寝てしまうと逆に体調を崩してしまうことになるんだ。

そんな時間に就寝しても、それでも6時には起きるから、平均睡眠時間は3時間から4時間くらいだろう。
この睡眠時間はナポレオン並みだ。

ナポレオン・ボナパルトは皆さんもよくご存知のとおり、フランス革命期の軍人であり、政治家です。

「チンギス・ハン」「アレクサンダー大王」に次ぐ世界三大征服者として名を連ねている人物ですが、後年は失脚し寂しい結末を迎えたことも、学生時代の世界史等で学んでいるところでしょう。

そんな彼は、

「我輩の辞書には不可能という文字はない」

という言葉を残しました。

正しくは、

「Impossible, n’est pas français.『不可能はフランス語ではない』」

といわれてます。


俺の辞書には「不可能」ばかりが多すぎる。

ナポレオンの辞書には「不可能」という文字はないのかも知れないが、
俺の辞書には「不可能」という文字も、もちろん「可能」という文字も掲載されている。

彼の辞書に掲載されていない「不可能」という単語が俺の辞書には掲載されてる分、俺の持っている辞書の方が、彼の持っている辞書よりも優れている辞書なんだと思う。

でも、俺の持っている辞書には、「可能」よりも「不可能」の単語の方が例文がはるかに多い。

そしてその辞書同様に、俺の人生でも、
悲しいかな、
明らかに後者の「不可能」の方がはるかに多いわけだ。

多いというか、多過ぎる。

不可能ばかりじゃないか!

でもね、
「不可能」なことが多い分、
多過ぎる分、
数少ない可能なことの喜びとその大きさを、
俺はナポレオンよりもずっと知っていると思うんだ。


という負け惜しみ。

「一場面小説」という日常の中の一コマを切り取った1分程度で読めるような短い物語を書いています。稚拙な文章や表現でお恥ずかしい限りではありますが、自分なりのジャンルとして綴り続けていきたいと思います。宜しくお願いします。