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ダイエットにおける「カロリーの考え方」から、ダイエット時の行動指針

こんにちは。
パーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」代表の岡崎秀哉(@hide_sharez)です。

今回は、「ダイエットにおけるカロリーの考え方」について解説していきます。
序盤に、カロリーについてどう考えるか?カロリーについての豆知識について解説し、最後に、結局ダイエットしたい時にはどうしたら良いのか?についても解説していきますので、是非最後まで読んでみて下さい。
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ダイエットを考える上で、一般の方もトレーナーなどの指導者の方もカロリーの事を考えると思います。その際のキーワードが「消費カロリー」「摂取カロリー」「基礎代謝」といったところではないでしょうか?

例えば、「消費カロリー>摂取カロリーにすれば痩せる」と、誰もが理解していると思うのですが、本当にそうなのか?と言うことです。
また、「基礎代謝=何もしなくても消費するカロリー」と言う話もよく聞くと思います。
わかりやすく使われていますが、人の体はそんなに単純ではないのです。
僕も実際に現場で指導していて、この数値に矛盾する経験を何度かしました。
そこで、いろんな方の意見を聞いてみたいなと思い、こんなツイートをしてみました。

基礎代謝1500kcal、1日の消費カロリーが2250kcal(あまり動かない人)の人がポテチのみで生活したとします。
ポテチ1袋336kcalとして、6袋で2016kcalとなります。
つまり、「消費カロリー>摂取カロリー」になっているので、この人は少しずつ痩せていくはずです。
しかし、ご存知の通り、ポテチは糖質と脂質の塊です。6袋食べると、糖質約200g、脂質約120gの摂取となります。
国の栄養調査などと比較すると、糖質の摂取量は、やや平均より少なめですが、脂質量は120gで日本人の摂取目安の倍以上と考えて良いです。塩分は3g程度の計算となり、意外と少なめ。

糖質はエネルギー源、タンパク質は筋肉の材料、脂質も様々な体の構成要素になる訳ですが、もちろん、体脂肪にもなります。
脂質120gを摂取し、あまり動かなければかなり体脂肪は蓄積しそうです。
でも、カロリーの収支上はマイナスです。
では、太るのか?痩せるのか?という疑問が出てきます。
そんな疑問をテーマにツイートしてみたのです。

このツイートを見て、多くの専門家やダイエット体験者の方にご意見を頂くことができました。いくつか紹介します。

と、こんな感じです。
いろんな見方があって面白いですし、それぞれめちゃくちゃ参考になりました。

これらの意見を僕なりに分析してまとめ、以下のことについて説明していきたいと思います。

・基礎代謝は変化する、摂取カロリーの内訳が基礎代謝に影響する
・摂取カロリーの数値だけでなく、内訳も重要
・摂取カロリー
が「どれくらい吸収されるか」は消化機能、ホルモン、自律神経などの影響を受ける
・消費カロリー、糖質制限について

それぞれについて詳しく解説し、最後に、ではダイエットの際、カロリーについてどう考えたら良いのか?具体的にどうしたら良いのか?解説していきます。

・基礎代謝は変化する、摂取カロリーの内訳が基礎代謝に影響する

基礎代謝と言うと、何もしなくても消費するカロリーと言う風に認識している方が多いと思います。
しかし、この数値は変動があります。
具体的には、摂取するカロリー量、そのカロリーの内訳、ホルモンバランス、自律神経、睡眠時間、運動量などによって変化します。
摂取するカロリー量が少なければ、基礎代謝を働かせるためのエネルギーも不足することとなり、基礎代謝が低下します。
また、摂取カロリーの内訳のバランスが悪くても、脳や臓器、筋肉等にそれぞれ必要な栄養素が不足し、基礎代謝が低下します。
また、脳や臓器、筋肉は神経と連結しているので、神経のコンディションの影響を受け、基礎代謝も変化します。
といった形で、よく体重計に表示される基礎代謝をもとに、自分の消費カロリーや摂取カロリーを算出すると思いますが、その数値自体は体重や身長、体脂肪、年齢、性別などを基にした参考値に過ぎないと言うことです。

・摂取カロリー量だけでなく、その内訳も重要

基礎代謝の部分でも摂取カロリーの内訳が影響すると言う話をしましたが、その他にも影響があります。
まず、「食事誘発性熱産生(DIT)」です。これは食事をし、栄養素を消化吸収する過程で消費するカロリーと捉えてください。これも1日の消費カロリーの一部分を占めています。
食事誘発性熱産生で、どれくらいエネルギーを消費するか、は栄養素の種類によって変化するのです。
たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%で、通常の食事はこれらの混合なので、1日の総消費カロリーのうち10%程度がDITによる消費カロリーであると書かれているものが多いです。
つまり、摂取する栄養の内訳によって変化します。タンパク質が不足すればDITは低下しますし、食事量が少なくても低下します。
知人トレーナーの宮本さん(@KIMYMT)が栄養バランスによるDITの違いを計算してくれました👇👇

次に「栄養欠乏による影響」です。
例えば、Twitterで例として紹介したポテチを食べ続けた場合、ざっくり言うと摂取している栄養素は適度な糖質と大量の脂質、ビタミンミネラルはほぼ皆無と言う状況になります。

こうなると、まずタンパク質不足で、脳、臓器、筋肉などは代謝が低下します。これらは基礎代謝の多くを占めるため基礎代謝自体も低下します。
また、カロリーの話ではないですが、爪や肌、髪の毛などもタンパク質で形成されているので、肌荒れやかゆみが発生し、脂質が多いのでニキビなどができる場合もあります。
ビタミンやミネラルが不足しているので、糖質やたんぱく質、脂質の代謝も行われづらく、消費カロリーも低下し、体脂肪もつきやすくなってしまいます。
このように、例えばダイエット中に、消費カロリーよりも摂取カロリーが少なかったとしても、その内訳のバランスが悪いことで痩せづらくなるなどの現象が起こります。
この観点からも、バランスよく食べながらダイエットをした方が良いといえます。

・摂取カロリーが「どれくらい吸収されるか」は消化機能、ホルモン、自律神経などの影響を受ける

摂取したカロリーが消費カロリーよりも多ければ太る、と言う風に多くの方が考えていると思います。しかし、「摂取カロリー」とは、食べたものがそのまま吸収され、全てが何かに使われる訳ではないという事です。例外もあると言うことを頭に入れておきたいです。
わかりやすい例が、「胃下垂」の方です。
胃下垂とは、字のごとく、胃が通常の位置よりも垂れ下がり縦に長くなっている状態です。
胃下垂になると、胃での消化機能がうまく働かず、食べたものがそのままにたまるような形になるので、食べた直後にお腹がぽっこり出ます。そしてそのまま排出されるので、ぽっこりお腹は収まります。
このケースでは、胃という内蔵の機能が正常に働いていないために、食べたものをうまく消化吸収できず、栄養が全身に行き渡りづらく、カロリーも摂取できていない状態になります。ですので、胃下垂の方は太りづらく、筋肉もつきづらく、細い方が多いです。とは言え、胃下垂の程度にも差があり、自律神経の影響なども受けるので太る人もいます。
また、別視点で、食べる時間帯、ストレス状態なども吸収具合に影響を与えます。
このように、摂取カロリーがそのまま体に吸収される訳ではなく、様々な影響により、変化するという事です。それはカロリーだけでなく摂取した栄養素も同じくです。

・消費カロリー、糖質制限について

ここまで、摂取カロリー、基礎代謝について解説してきました。最後に消費カロリーについて解説します。

1日の消費カロリー = 基礎代謝 + 活動代謝 + 食事誘発性熱産生(DIT)

と表すことができます。
これまで、基礎代謝、DITについて説明してきましたので、ここでは、活動代謝について解説します。
デスクワークでほとんど運動しない方の消費カロリーは、基礎代謝×1.5(身体活動レベル、Kcal)程度だと言われています。(あくまで目安)
つまり、仮に基礎代謝が1500kcalであれば2250kcal程度です。

消費カロリー2250kcal = 基礎代謝1500kcal + DIT225kcal(消費カロリーの10%) + 活動代謝525kcal

日常生活(活動代謝)では、糖質と脂質を半々くらいで使っていると言われています。つまり体脂肪は日常生活でも使っています。
これに対して、糖質をカットすればもっと体脂肪が燃えるのではないか?と考える意見(糖質制限はこの考えもあると思います)もあるのですが、糖質をカットすると、栄養バランスの偏りが出るので、これまで説明してきたように基礎代謝、DITに影響が出ます。
また、厚生労働省は1日の摂取カロリーの内訳目安として、およそ糖質55%:タンパク質20%:脂質25%としています。
つまり、ヒトは総消費カロリーの大半を糖質でまかなっているという事です。
ですので、糖質制限が「短期的には体重が落ちるが、停滞しやすい」のはここに1つの理由があります。糖質をカットすれば、体内にストックされている糖質(グリコーゲン)が消費されます。グリコーゲンは水分を一緒にストックされているので、消費されると体重としてはかなり落ちます。その後ももちろん、体脂肪の燃焼は進むと思います。
しかし、長期的に見ると、糖質の不足により、基礎代謝、DITの低下を招いているので、省エネな状態になっており、停滞、リバウンドしやすいと言えます。
やはり、ある程度、糖質を摂取し、運動しながらダイエットするのが良い訳です。筋トレなどの運動は糖質を消費してくれます。
糖質をカットして入ってくるものを制限するのではなく、動かして出ていく糖質を増やした方が、基礎代謝、DITを下げる事なく、脂肪の蓄積を防ぐ事ができ、燃焼もされるのです。
もちろん、食べ過ぎている方は糖質制限のつもりで糖質の摂取量を減らさないといくら動いても消費されない場合があります。

・疑問の答え

では、冒頭のツイートのポテチの疑問はどうなるのでしょうか?
計算上は「消費カロリー>摂取カロリー」であるが、脂質の割合が多いので、太るのでは?という疑問でした。
ポテチのケースでは、まず栄養素の偏りが起こるので、基礎代謝、DITは間違いなく低下します。よって、実際の消費カロリーは計算上より低下します。
よって、消費カロリーと摂取カロリーの差分がなくなり、ケースによっては消費カロリーと摂取カロリーが逆転し、太る可能性もあります。
今回は6袋でしたが、4袋などに減らすと、いくら差分が埋まっても、消費カロリーと摂取カロリーの数値が逆転するまでは恐らく行かないので、痩せる、となります。
と、現時点では理解しています。

・時間帯、タイミングについて

今回のツイートに関してではないですが、いわゆる食べる時間、タイミングも重要だと思います。
例えば、1日1食で2000kcalを一気に食べるのと、3食に分けて食べるのと、1日の総摂取カロリーは一緒だけど違うの?という疑問に対してはどうでしょうか?変わらないのでしょうか?
これは変わると思います。一度に吸収できる量は人によって決まっています。
では、吸収できなかったものはどうなるのか?これは栄養素によって異なります。糖質は体脂肪に変換され、備蓄。タンパク質は尿や便として排出。脂質は体脂肪として蓄積。血中にも残ってしまい、これが血糖値の上昇や、血中の中性脂肪の増加に繋がり、いわゆる血液がドロドロ、血圧が高くなります。
そして、栄養素によって、消化吸収にかかる時間も異なります。
果物、野菜は吸収時間が短く、糖質(2-4時間)、タンパク質(4-6時間)、脂質(7-8時間)と言われています。
一度にたくさん食べれば、時間内に消化吸収できない余分な栄養素が発生し、備蓄、または排出されます。
また、人にはサーカディアンリズム(体内時計)が存在し、時間帯によっても消化吸収機能が変化します。食べる時間帯も関係あるのです。

・では、ダイエットする人はどう考えるのが良いのか?

以上を踏まえて、ダイエットをする人はカロリーについてどう考え、どう行動すれば良いのでしょうか?

①摂取カロリーの把握(だいたいで良い)

まず、カロリーについてあれこれ話をしてきましたが、消費カロリーを正確に把握したり、摂取カロリーを正確に把握するのは不可能に近く、何よりめんど臭いです。
ですので、カロリーの把握はザックリで良いです。
ダイエットの場合、糖質は1食50g-100g(200-400kcal)、脂質は1食10-20g(100-200kcal)、タンパク質は1食20g-30g(100-150kcal)みたいな感じで良いです。

②体重を日々測定

後は、日々体重を測定しましょう。体重は水分量でかなり変化します。その水分量も、睡眠時間、食事内容、ホルモンバランス、水分摂取量で変化します。ですので、3−5日間の平均値くらいを目安にして下さい。
その数値が落ちていれば問題ないと。それが増えているようであれば、食事内容を見直しです。

③3食くらい食べる(間食しながらの2食でも最悪良い)

食事の間隔を空け、空腹状態を作ることも脂肪燃焼において重要です。ある程度、空腹を感じてから食べるようにしましょう。
とはいえ、間隔が空き過ぎると筋肉も減るし、基礎代謝、DITにも影響が出ます。空けてもMAX6時間くらいを目安に。

④メインの食事は腹八分目に止める

メインの食事は腹八分目(2食or3食)に止め、2食の場合は間食を使い、間食は口寂しさを埋める程度にします。

④メインの食事は定食のバランスをイメージ

メインの食事(2食or3食)は肉、魚をメイン主菜とした定食のバランスを意識しましょう。タンパク質、糖質、脂質、ビタミンミネラル類をバランス良く摂取できます。
洋食、中華でもこのバランスを意識し、サラダやスープのついたセットにするなど。コンビニでも単品ではなく、複数種類のものを購入するなどし、バランスを整えましょう。

⑤夜はお酒、食事量に注意

お酒を飲む方は、量、種類に気をつけましょう。
お酒は間違いなく、肝臓に負担をかけ、DIT、基礎代謝に影響します。
と同時に食べる量にも注意です。夜はその後、多くのエネルギーを消費する時間ではないので、やはり摂取も控えたいです。
カロリーを摂取するなら、朝、昼に摂取し、その後消費できる状況にしましょう。飲んで食べ過ぎたなと思ったら、たくさん歩いて帰るくらいの気合いが必要です。

⑥とにかく動く、動いて燃やす

ジムなどに行ってトレーニングをするのがオススメですが、そうでなくても歩数を測ったり、家で運動したり、カロリーを使う意識を持ちましょう。
筋トレ+有酸素がなんだかんだ一番良いと思います。
目安は1日10000歩歩く。週3回30分以上筋トレする。

⑦しっかり寝る、しっかり水を飲む

食事でも運動でもないですが、水をしっかり入れる出すというサイクルも大切です。浮腫みはもちろん、基礎代謝、DITにも影響します。
睡眠は、神経、ホルモンバランスにも影響するので、これまた基礎代謝、DITにも影響します。
夜は食後3時間以上空け、7-8時間は寝るようにしましょう。

・理想形

女性50kg、消費カロリー2000kcal/dayの場合
7-8時:朝食500kcal(糖質60g:タンパク質20-30g:脂質10-15g)
13-14時:昼食600kcal(糖質60-80g:タンパク質30-40g:脂質15-20g)
19-20時:夕食500kcal(糖質60g:タンパク質20-30g:脂質10-15g)
1日8000-10000歩、筋トレ週2-3回、睡眠時間7-8時間
マイナス400-500kcal/day

・まとめ

以上、ダイエットにおける、カロリーについての考え方についてまとめてきました。少しでも理解が深まっていれば幸いです。
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具体的な方法や、アドバイスは個人によって異なりますので、詳しくは直接聞いてください👇👇

渋谷にて、パーソナルトレーニングジムを運営しています。

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