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なぜ今ピラティスが流行っているのか?ピラティスブームを考える。

こんにちは。
渋谷、大宮、岐阜でパーソナルジム「Sharez」を運営している岡崎秀哉(@hide_sharez)です。
このnoteでは、フィットネス業界に関する様々な情報をまとめています。今回は、ピラティスについてのテーマです。
昨今、日本ではピラティスが異常なブームを見せています。リフォーマーなどを使ったマシンピラティスのスタジオがどんどん増えており、特に女性の中で人気になっています。

このピラティスブームについて「X」で問いかけをしたところ、意外と反響がありました。様々なフィットネス関係者の方からピラティスブームに対する見解を頂けたので、それらをもとにブームの理由についてまとめてみたいと思います。

実は、今回のピラティスブームは初めてのものではなく、界隈の詳しい方に言わせると第三次ピラティスブームだそうです。
ピラティスがどのような経緯で誕生し、日本にどんな形で入ってきたのか、ピラティスの歴史から振り返っていきましょう。

1.ピラティスの始まり

ジョセフ・H・ピラティス氏の指導の様子

ピラティスは「ピラティスさん」が考案したものです。1920年頃、ドイツ人従軍看護師のジョセフ・H・ピラティス氏が戦争で傷を負った兵士のリハビリとして開発し、そのエクササイズを発展させていったものと言われています。
その後、ニューヨークのバレエ団のケガ予防、リハビリとして取り入れられ、その評判を受けて、ハリウッドなどに広まっていったそうです。

このような始まりのピラティスがどのように日本に入ってきて、ブームになっていったのでしょうか。ここからは日本におけるピラティスの歴史について解説していきます。

2.ピラティス日本上陸、第一次ピラティスブーム

2000年頃、アメリカでヨガ&ピラティスブームが起こります。ハリウッドセレブがやっているということでブームとなりました。
その情報が、当時発達し出したインターネットにより、日本にも入ってきたと考えられます。

日本でのブームの火付け役は元おニャン子クラブ「渡辺満里奈」さんだと言われています。
2005年、当時人気タレントとして多数のメディアに出演していた渡辺満里奈さんが「ピラティス道」を出版し、8万部のヒットを記録。

渡辺満里奈さんは「2002年にあるスポーツクラブのイメージキャラクターの仕事でピラティスを知り、良い先生がいると紹介されて始めた」とキッカケについて答えています。
店舗としては、「studio yoggy」が2004年に1号店、2006年には現在日本ピラティス業界のトップを走る「zen place」が1号店を出店し、代表的なピラティスの資格団体である「PHI Pilates」「BASI PILATES」も同時期に日本に上陸しています。
このタイミング(2005年以降)が第一次ピラティスブームと言われています。

3.第二次ピラティスブーム

2010年代中盤まではホットヨガが全盛で、LAVA社がどんどん店舗数を増やしている状態でしたが、「日本のヨガマーケット調査2017」によると日本におけるピラティスの実践者が増えてきており、ブームになってきているとの記載があります。
当時も芸能人、美のアイコン的な方が実践しているということで広まっていたのではないかと思います。
2015年には、日本ピラティスの第一人者である「櫻井淳子」氏がジョセフ・H・ピラティスの公式認定者であるロリータ・サン・ミゲルから公式に「第二世代ピラティスティーチャー」に認定されるなど、指導者育成も活性化した時期だと考えられます。
この辺りの時期(2015年以降)が第二次ピラティスブームと言えると思います。

4.昨今の第三次ピラティスブーム

そして、昨今のピラティスブームに至ります。
これまでのブームとの違いは、マットピラティス中心ではなく、マシンピラティスのスタジオが一気に増えているという点です。
主要なピラティスブランドのスタート時期が2019年-2022年に集中しています。

2019年:世界で800店舗以上展開するアメリカのピラティスブランド「CLUB PILATES」が日本に上陸
2020年:ストレッチ最大手「Dr.stretch」がマシンピラティスブランド「WECLE」が1号店を出店
2021年:ヨガ最大手「LAVA」がマシンピラティスブランド「URBAN CLASSIC PILATES」が1号店を出店
2021年:「ピラティススタジオDEP」「the SILK」が1号店を出店
2022年:ヨガ最大手「LAVA」がマシンピラティスブランド「Rintosull」が1号店を出店

さらに、メジャーなピラティスブランドの店舗数の推移は以下の表のような状況です。
(岡崎調べ、他にもあったら教えてください!)
こうやって並べてみると、いかに2022年、2023年に店舗数が増えているかがわかります。

2023年ピラティススタジオの店舗数

第三次ピラティスブームという点では2022年以降という感じでしょうか。
では、最後になぜこんなにピラティスが流行っているのか?について、Xでの皆さんの意見も踏まえながら考えてみます。

5.なぜ流行っているのか?

上記に記したXでの発信に対して、いろんな方から見解をいただいたので、それらをまとめる形でブームの要因について考察していきます。

■韓国アイドルがやっている

「BLACK PINK」「IVE」「IZ*ONE」などのK-POPアイドルのメンバーがマシンピラティスを実践しており、SNSに投稿していることが影響しているようです。「TWICE」や「BTS」などのメンバーもやっているという情報もありました。
韓国では2012年-2015年に一気にピラティススタジオが増えており、コロナ後も人気があると言われています。

■キレイになれる、整えるイメージ

2010年代後半からパーソナルトレーニングジム、24時間ジムが一気に増加し、筋トレブームが起きている日本ですが、同時にマッチョな人の数も増えており、やはり「筋トレ=マッチョになる」というイメージが否めません。
一方で、ヨガ(ホットヨガ)は汗はかけるし、手軽にできるけど、身体が変わりづらい?というイメージもありそうです。
ピラティスはその中間というか、マッチョにならず、引き締まったキレイな身体を作れるイメージがあるのではないでしょうか。

■マシンがアシストしてくれる

第三次ピラティスブームの特徴として、マシンピラティスの普及という点がありますが、マシンがアシストしてくれることにより、筋力や柔軟性といった身体能力がそこまで高くなくてもフォームを作りやすく、効果を実感しやすいという部分もありそうです。
指導者としても、マットピラティスよりも、動きのバリエーションが増え、補助がしやすい、負荷が調整しやすいなどのメリットがありそうです。

■SNS映えする

マシンピラティスの普及により、実践している時の写真や動画がマットピラティスよりも映えますし、効果がありそうなイメージを与えるのではないかと思います。
スタジオの雰囲気も筋トレマシンのあるジムのようなゴリゴリした印象ではなく、ブティックやカフェのようなイメージの場所が多いので女性が足を運びやすそうです。

6.まとめ

上記のあたりがブームの理由なのではないかと考えています。
ぜひ皆さんのご意見もお聞かせください!
この記事についてご意見、ご質問等ございましたらXのDMなどで気軽にご連絡くださいね!




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