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不登校息子とN中とゲーム~ゲームの可能性~

N中のネットコースが開校して約3ヶ月。

約1年半もの間、「学校」という場に参加できていなかった我が家の不登校息子Kが、オンラインで授業を受けることができるようになったというのは、本当に大きな一歩であったと思っている。

1年半ものブランクがあったKが前進できたキッカケがどこにあったのかは明確ではない。単純に「通学不要のネット」という環境が良かったのか、それともコロナ禍の中、「普通の学校が休校中」であったことが少しは影響していたのか(例えば、小6の妹は家でYouTube三昧の中、Kはオンラインで授業を受けることができるという優越感があったとか?)、はたまた自分が「在宅勤務」をしていたことも何かしら影響していたのか(父親に見られているから、ちゃんとやらなきゃと思ったとか?)・・・

いずれにしろ、普通の「通学」スタイルの学校であれば、Kは未だに授業を受けることができていなかったと思う。
N中設立の目的は、不登校の子供に手を差し伸べることにはないかもしれないが、そうした役割も果たしてくれているということは、ぜひ色んな人に知ってもらいたい。

一方で、N中の授業はオンラインであるが故に、さぼろうと思えば、いくらでもさぼれてしまう。どんな姿勢や態度であっても、授業を受けているように見せかけることができてしまう。この点については、tomosanのコチラの記事が気持ちを代弁してくれているので、ぜひご覧ください。 

でも、よく考えてみれば、これは子供が普通に学校に通っていたとしても一緒なような気もする。
学校には通っているが、授業中はボーっとしていて先生の話なんて聞いていないのかもしれない。
(塾に通っている子供に対しても、同じような親の悩みを聞くことがある。塾には通っている。けど、ただ通っているだけだと・・・)
自宅でオンラインで授業を受けている姿が見えてしまうがために、ついつい気になってしまうだけなのかもしれない。
そう考えると、少しは気が楽になる。

N中のネットコースは週2日の授業のため、その他の日は自由ということになる。「N予備校」という動画授業のコンテンツも揃っているため、本人さえ興味があれば、いくらでも学ぶことはできる環境にある。

N中は授業のコンテンツもよくて、確かにいい環境が整っていると思う。
でも、その環境を活かすも殺すも本人次第となる部分がとても大きいような気がしている。
だからこそ、親としては、授業を受けていることだけに満足してしまってはいけないと感じている。
いかに本人がそこから学びを得ているか、それが大事だと。

また、今のところ、N中は週2日のため、我が家では、それ以外の日をどのように過ごすかも大事になってくる。
大事といっても、「勉強をする」という意味ではなく、日々の生活の中で「何を学んでいるか」ということ。

と言いながらも、KがN中以外の日に何をやっているかというと、ひたすらゲーム。
1年くらい前はフォートナイトだったけど、ここ数ヶ月はグラセフスターウォーズシージApexを行ったり来たり。中でも、最近はずっとApexばかり(本人曰く、Apexのストーリーやデザインが好きらしい)。

一日中、銃声が鳴り響いている中で一緒に生活していると、本当にこれでいいのかと、ときどき不安になることも正直ある。

でもここが耐え時。ゲームも実は学ぶことがいっぱいある。
意外と仕事と共通する部分もあったりする。
例えば、Apexでは「キル数(相手を倒した数)」が大事になるが、そのキル数を増やすためにはどうすればいいのか。
Kはそれを日々考えている。いや、「研究」していると言っても過言ではないかもしれない。
これは会社に例えれば、いかに「売上」を増やすかに置き換えることができるかもしれない。
自分なりに原因分析をして、いろいろ試行錯誤している。しかも情報源はTwitterで、最新の情報を常に自ら入手しにいっている。
朝起きたら、まずはTwitterのトレンドをチェックしてからゲームをするといったルーチンにすらなっている。
先日も、EA(Apexの開発会社)のYouTubeライブ配信が朝からあると言って、楽しそうに見ていた。
英語のため、何を言っているのか理解できていなかったかもしれないが、海外の情報も自分から積極的に取りにいっている。
これこそ、学びの力だと思う。
情報収集力、原因分析力、問題解決力、いずれも仕事で必ず必要になる力であるが、実はゲームを通して、それを実践しているのかもしれない。
仕事ではコミュニケーション能力も求められると思うが、それについてはTwitter仲間やゲーム仲間と培っているのかもしれない。
そう考えるとあながちゲームを否定することもできない。

我が家は、「N中を中心としたホームエデュケーション」という教育スタイルを標榜しながらも、親として教育らしいことは何もできていないのではないかと不安になる日々。
でも、決して単に子供を放置しているわけではなく、何かしら学びにつながるかもしれないネタはいつも子供に投げかけているつもりではある。

人としてやってはダメなこと以外は、「好きなことをとことん自由にやる」のが一番。
今更だが、それを実践中。

在宅勤務のために購入したゲーミングチェアもあるので、今はKのゲーミング環境をもっと整えてあげようかと思案中。

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