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2024年5月の記事一覧

効率的な人事異動の実現:6つのステップで組織の力を引き出すー日経ビジネス記事より

 日経ビジネス2024/5/24の記事に『人事異動のコツ 知っておきたい6つの段階』が掲載されていました。人事異動については、多くの企業で多く行われている一方、悩みも多いのではないかとも思います。人事異動は、従業員と組織の双方に良い面もありますが、欠点もあります。経営学者ジェフ・S・ジョンソン氏が、人事異動の6段階を指摘、その有効性を高める選抜方法と方針を提案しています。その上で、人事の立場としてさらに考察していきます。 人事異動の6段階動機づけの段階  従業員が異動の利

部下の主体性を引き出す1on1ミーティングの極意ー日経ビジネス記事(冨山真由氏)より

 日経ビジネス2024/5/27の記事に『「部下が言ったとおりに動かない」 その原因はあなたにある』が掲載されていました。この記事では、部下の主体性を引き出す効果的な1on1ミーティングの進め方について、行動科学の観点から詳細に解説されていました。  まず、1on1を成功させるための土台として、部下との信頼関係の構築が不可欠であると強調されています。信頼関係を築くためには、1on1の時間だけでなく、日頃から積極的にコミュニケーションを取り、部下の存在を認め、話を聞くことが重

【書籍】人とゾウの絆ー山川清蔵とはな子の心温まる物語

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp184「5月31日:ゾウのはな子が心を許した人(山川宏治 東京都多摩動物公園主任飼育員)」を取り上げたいと思います。  昭和二十四年、戦後の日本に初めてやってきたタイ出身のゾウ「はな子」は、その小さく愛らしい姿で子どもたちから大歓声を受け、たちまち上野動物園のアイドルとなりました。しかし、運命は予想外の方向に転がります。井の頭自然文化園への引っ越し後、はな子は酔っぱらいの男性と後に飼育員を

中高年社員が直面する逆パワハラの現実と人事としてどう対応するのか?ー日経ビジネス記事より

 日経ビジネス2024/04/15の記事に『逆パワハラに怯える中高年社員 部下にもの言えず無気力状態 』が掲載されていました。この記事は、中高年社員が職場で直面する逆パワハラや複雑な人事評価制度によるストレスについて深く掘り下げています。40〜50代の社員が特に強いストレスにさらされており、これが彼らの働く意欲や精神的健康にどのような影響を与えているかが詳述されています。人事の立場として、これにどのように向き合って行くべきなのか、検討してみたいと思います。 逆パワハラストレ

【書籍】自己超越の旅路ー堀文子氏と学ぶ、不安を力に変える生き方

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp181「5月28日:いつも不安の中に身を置いておく(堀文子 日本画家)」を取り上げたいと思います。  堀文子氏は日本の著名な画家であり、彼女の芸術と人生哲学は多くの人々に影響を与えてきました。若い頃、女子美術専門学校を卒業したばかりの彼女が出品した絵が賞を受賞し、一躍注目の的になったことがあります。しかし、この時彼女は自分が若い女性であることが注目の一因であると冷静に分析し、若さによる一時

【書籍】ワーママの挑戦!副業Webライターで時間管理とマインドセットを学ぶ

 『副業で働き方の悩みを解決!ワーママ×副業webライターになるための時間・マインド変革術』(かばたあきこさん)を拝読しました。  本書は、子育てと仕事の両立に悩むワーママを対象に、副業Webライターとして新たなキャリアを築き、時間と心のゆとりを生み出すための具体的な方法論を提示しています。  著者の実体験に基づいた内容は、等身大の言葉で綴られ、読者にとって共感しやすいものとなっています。例えば、著者は過去の自分を振り返り、「毎週末のストロングゼロが癒しだった」とユーモラス

女性登用を成功させる4ヶ条:企業の未来を拓く鍵:東洋経済記事より

週刊東洋経済2024/5/18号の中で「トップが本気なら役員や部長もついてくる 社内登用はこうすれば進む」(p44)という記事が出ていました。企業における女性登用は、単なるダイバーシティ推進の枠を超え、組織の成長と持続可能性を左右する重要な経営戦略です。真に女性が活躍できる組織を構築するためには、以下の4つのカ条を深く理解し、実践することが不可欠です。 1.トップのコミットメント:変革の旗印  企業文化を変革し、女性登用を根付かせるためには、トップの強いコミットメントが不

ヒエラルキーからアジャイルへーアフラックのDX成功事例

 Aoba-BBTの番組、DXライブ08は「ヒエラルキー組織」でした。ビジネスブレイクスルー大学大学院の今枝昌宏教授とアフラック生命保険株式会社のアジャイル推進室長である吉田政史氏が、日本企業におけるDXの課題と、アフラックが実践するアジャイル型の組織モデルについて議論しました。以下アフラックのホームページにもにも詳細に記載されています。 日本企業におけるDXの課題階層型組織の弊害  従来の日本の大企業に多く見られる階層型組織は、意思決定のスピードが遅く、新しいビジネスモデ

【書籍】鎌田善政と鍵山秀三郎ー凡事徹底を通じた経営理念の共鳴

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp178「5月25日:「凡事徹底」の祈り(鎌田善政 鎌田建設社長)」を取り上げたいと思います。  2002年9月、鹿児島県霧島市にある鎌田建設社の敷地内に「凡事徹底」と刻まれた石碑が設置されました。この石碑は、同社社長である鎌田善政氏が、経営者としての指針とするため、尊敬するイエローハット創業者・鍵山秀三郎氏に依頼して制作されたものです。鍵山氏はこの依頼を快諾し、書かれた文字は故人となった兄

100人の1歩が未来を創る:井村屋の経営を人事戦略に活かすーWedge記事の対談より

 『致知』2024年6月号に、井村屋グループCEOの中島伸子氏の話題が取り上げられていました(表紙も中島氏)。 【『致知』2024年6月号の中島氏記事に関する当方記事】 「人生のハンドルを握り扉を開けられるのは自分だけ:中島伸子さん(井村屋グループ会長CEO)p22」 https://note.com/hidemaru1976/n/n024f1242bf29#06af668a-1e48-4965-9d19-515b2010a0b4  そんな中、Wedge(ウェッジ)202

『求人のAmazon』へ進化する新プラットフォーム発表 にどう対応するか

 日経オンライン2024/04/15の記事に『インディード「求人のAmazon」に 求職者と企業を集結』が掲載されていました。求人のAmazonとは、求人情報サービスにおいて、米アマゾン・ドット・コムが展開するEコマースプラットフォームのような、ワンストップの求人マーケットプレイスを構築する動きを指しています。  リクルートHD傘下の米Indeedは、求人業界に新たな風を吹き込むべく、従来の求人検索エンジンから、求職者と企業が集う包括的なマーケットプレイスへと進化を遂げよう

【書籍】挑戦を贈り物に変える人生哲学ー青山俊董氏の教え」

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp175「5月22日:病気も「ようこそ」と考える(青山俊董 愛知専門尼僧堂堂頭)」を取り上げたいと思います。  青山氏の体験は、生命と健康に対する深い洞察と仏教的な受容の精神を反映しています。30代後半で初めて重い病気に直面し、がんに移行する可能性がある状態に至った際、青山氏はこの挑戦を、ただの困難ではなく、仏様からの贈り物として受け入れることで心の転換を遂げました。この心境の変化は、日常生

企業業績と女性管理職の相関関係に迫る:東洋経済記事より

東洋経済記事:週刊東洋経済2024/5/18号の中で「女性管理職比率と業績には「正相関」」(p66)という記事が出ていました。この記事は、企業における女性管理職の割合と企業業績の関係性、そして女性活躍を促進するための施策について、データ分析や専門家の意見を交えながら多角的に論じています。  まず、女性管理職の割合が高い企業ほど、総資産利益率(ROA)と売上高利益率の両方が高い傾向があることが明らかになりました。これは、従業員規模が100~999人の中堅企業と、1000人以上

【書籍】信頼と委任の経営術ー大塚正士に学ぶリーダーシップ

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp172「5月19日:講談本から開眼したこと(大塚正士 大塚製薬相談役)」を取り上げたいと思います。  大塚氏は、自らの経験と講談本から学んだ教訓を共有しています。この話の核心は、歴史的な人物である宮本武蔵と豊臣秀吉の仮想的な対決を引き合いに出し、単純な力の対決ではなく、多くの人々をまとめ上げ、彼らの力を結集させることの重要性です。武蔵が剣の達人である一方で、秀吉は広範な人々の力を結集させる