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コラム、エッセイ

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見えないちから

見えないちから

もう8年、あっという間に時間が流れていく。
いろんなことがありすぎて、噛み締める時間もなかったような気もするけど、兄の不在は今日もずっと心の中にある。
不在がしっかり居座っている、というのも不思議な感覚だけど、その感覚が馴染んできて、自分の生活の一部になっているようでもある。なんだかうまく言葉にできないけれど、きっとそういうもんなんだろう。
「乗り越える」ということを諦めてからは、ずいぶん心持ちが

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エッセイ・【本音】

エッセイ・【本音】

これは以前メールマガジンに時々書いていたエッセイ「ココロノハシ」に加筆修正を加えたものです。ずいぶん前の、まだ開かずの踏切があった頃の下北沢の話です。写真はたぶんその頃のもの。

終電がなくなる時間になっても、まだ下北沢には様々な人たちがいる。
レコーディングスタジオでの仕事が終わってみんなで食事をした帰り道、作業がうまく進んだのでもう少し飲みたい気分だった僕は、一番街の手前にある友達のbarに寄

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目は口ほどにものをいう

「視線」というのはよく曲のタイトルや歌詞の中にも出てくる言葉だ。

僕は今「だいじょうぶ、父さんも生まれたて」という育児ノートを連載しているのだけれど、抱っこ紐やおんぶについて考え(過ぎ)ていた中で偶然出会った「共視論」という本を読んだことで、人間の目というのは動物の中では極めて特徴的な進化をしたものであるという説を知った。そしてこの本の編者は北山修さんという精神科医であり、誰もが知る名曲「あの素

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現実逃避料理・炒飯

現実逃避料理・炒飯

これは以前メールマガジンに時々書いていたエッセイ「ココロノハシ」に加筆修正を加えたものです。メールマガジンに登録してくれていた方以外には公開していなかったので、ここに載せてみようと思います。料理は僕の趣味でもあり、仕事に煮詰まったときの現実逃避の手段でもありました。興味のある方、良かったら召し上がれ。

おいしい炒飯、それは簡単で難しい。作り方にこだわりを持っている人はかなり多く、火力の強さや鍋の

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偶然の再会

偶然の再会

確か19歳の夏、アルバイトをしたお金で新しいレコードプレーヤーを買った。新しいといっても安い中古のもので、どこかの古道具屋で見つけたものだったと思う。

他にも欲しい機材を買うために、巨大な駅の地下駐車場にあるレンタカー会社で、しばらく毎日朝から晩まで働いた。最寄りの駅から壮絶な朝の通勤電車に押し込まれ、半分宙に浮きながら通うのは大変だったが、子供の頃から車が好きだったので自動車電話(当時の最先端

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