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「問題」と「課題」の違いを考える前に

はじめに

最近、「データドリブン思考」という本を読んでいます。

この本の第1章にも出てくるのですが、

「問題」と「課題」の違い

というフレーズをしばしば耳にします。ネットで検索しても、たくさんの記事がヒットします。

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今回は、この「問題」「課題」論について考えていきます。

わからないことはChatGPTさんに聞く

分からないことはすぐに調べるのがよいですが、最近では今話題の便利なツールが無料で利用できます。早速入力してみました。

「問題」と「課題」の違いを中学生でもわかるように説明してもらった結果

中学生でもわかるように説明してとお願いしたので、言葉自体は平易になりました。しかし、ChatGPT自身が「似ているが、微妙に異なる意味を持つ」と言っているように、このフレーズに関してはいつも

分かるような、分からないような、何か誤魔化されたような気がする

のは私だけでしょうか。

目標と現状の「差」が「問題」

問題と課題の違いを、「目標」と「現状」の表現を使いながら説明する例もよく見かけます。

物事には、現状があります。
現状は、今はどうなっているか、つまり実際の姿、予想される状態、予期せぬ結果などです。
そして、それに対して、目標があります。目標は、どうならなければいけないか、つまり、あるべき姿、期待される結果、ありたい姿などです。
この2つには当然ギャップがありますが、これが問題となります。目標と現状の差、解決すべき事柄のことです。
なお、問題点というのは、問題全体の中の一部であり、改善可能なこと、手を打つことが出来ることを洗い出したものです。
そして、課題とは、目標と現状の差を埋めるために、やるべきこと、やると決めたことです。
以上のように、問題というのは、現状と目標に差が発生しているという事実のことであり、課題というのは、その差を埋めるためのアクションという関係があるのです。

問題と課題の違いとは?辞書上の意味の違いや2つの関係について解説 | カイゼンベース / KAIZEN BASE
https://kaizen-base.com/column/31253/

目標はTo-Beや「理想」、現状はAs-Isや現実などと呼ばれることもありますが、いずれにしても目標と現状の差(ギャップ)が「問題」であり、それの中で取り組むべきことが「課題」だとされるようです。

https://kaizen-base.com/column/31253/ より

分かってきたような気もするのですが、問題と課題の違いというところだけ見るとやはり「どっちがどっちなの」というのはよくわからなくなる気もします。

おわりに ~ 大事なことは「目標」

実は、上の絵で見るべきは、問題と課題の違いではなく、「目標」の部分です。

目標(理想)がないと、「問題」の抽出はできない

と言っているのがポイントで、現状の困りごとを解決したいということだけから考えると「問題」なのか「課題」なのかがわからなくなるのはないでしょうか。

よく「あるべき姿」「ありたい姿」などと言われますが、「こうありたいのに、そうなれていない」という点がまず先に来ないといけないのであって、「仕事溜まってるなー」とか「書類がいっぱいあってめんどくさいなー」という課題について考える時には、実は

「目標(理想)」が規定されていない状態なのかもしれない

という点にまで思いをいたらしてみると、「問題」「課題」論について頭が整理されるのではないでしょうか。

(この項おわり)

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