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仕事から「移動」がなくなるとどうなるのか


新型コロナウィルス感染拡大によってテレワーク、リモートワークが一気に進みました。
今回の件で、すべての活動を対面で行うことのリスクを感じた人、企業も多かったのではと思います。もちろんすべてがリモートになればいいわけではないですが、いざという時のためにさまざまな活動がオンラインでも変わらず実施できる状態を作っておくのは社会にとって重要であることは間違いありません。


私が経営している株式会社キャスターや株式会社bosyuは創業時よりほぼ全従業員がリモートワークで働いており、会社のミッションは「リモートワークを当たり前に」です。

45都道府県15ヶ国に従業員がいて、仕事における「移動」がほとんどない会社なのですが、これがより広がった時になにが起こるのかを推測していこうと思います。



すべての仕事の移動がなくせるのか



現時点では特定の場所に行かないと成立しない仕事はたくさんあります。飲食や小売などのサービス業、観光、建設、土木、介護、福祉、医療などが代表例です。
もちろんロボットを遠隔で操作することで接客や調理をすることは増えてくるでしょうし、工事現場においても遠隔操作による工事が進んでくるでしょう。すでに医療の現場で、遠隔で手術を行うロボットは導入されてきていますし、ロボット化、無人化、遠隔化は進んでくるものと思います。
ただ、近い未来(例えば5年後)にすでにそうなっているか?と言われるとまだ人がその場に存在している可能性は高そうです。

しかし、オフィスワーク、一般的にホワイトカラーと呼ばれる仕事は技術的にはすでに場所を問わず働くことは可能ですから、この領域から一気にリモート化、移動レスな仕事が進んでいくことになるでしょう。



(特に地方)自治体による独自のまちづくりが進む


弊社でもそうですがリモートワークによってどこでも働けるとなると移住したり、好きな場所に引っ越す選択を持てるようになる人が急増します。
(実際に海外や郊外、地方などに移住してしまう社員も多数います)

ほとんどの人にとって仕事をする場所を決めることと住む場所を決めることはほぼイコールになります。それは通勤があるからですね。
仕事と居住はセットになっており、ローカルtoローカルでマッチングされています。東京ならびにその周辺エリア(神奈川、千葉、埼玉)に人口が集中するのも東京が経済規模が大きいからであり、そこにたくさんの会社と仕事があるからです。
結果的に、人が多く集まる街にはエンタメのための施設がたくさんでき、街として魅力度を増していき、より人が集まるという循環が起きます。


ただ、
リモートワークが一般的になるとどこに住むのか?は自由になりますからその人や家族の好みに合わせて引越しをする選択が出てきます。
それをチャンスと捉え、人を呼び込むための都市開発/まちづくりに力を入れる都市が出てくると思います。

ある地域は子育て世代に特化した政策や助成金を打ち出すかもしれませんし、別の地域は教育に徹底的に投資するかもしれませんし、スタートアップなどを呼び込むための特区戦略を打ち出す自治体も出てくるかもしれません。

どこに住んでも仕事ができる、キャリアが途絶えることがないとなった場合に「住むべき都市はどこがいいのか?」を人は考えるようになりますし、容易に住むエリアを変えることも可能になります。(もちろんご実家や子供の学校都合などもありますが)

それを見越した各自治体による独自の「都市開発/まちづくり」が推進されてくる可能性があります。



エリアによる賃金格差の解消



リモート化、移動レス化が進んだ場合、
企業は全国もしくは世界中から人を雇用できるチャンスが生まれる反面、全国もしくは世界中の企業との採用競争になりえるため賃金はもっとも高いエリアに合わせざるをえなくなります。(日本では東京の賃金に合わせるようになります)

地方では経済規模が小さく、結果として大きく稼げる会社も多くないため賃金を上げにくい側面もありますがリモート化することで自社の顧客も全国もしくは世界中から獲得することが可能になります。

どこに会社があっても東京のど真ん中にある会社と同じ商圏を持つことが理論上可能になり、生産性も高められます。その結果として地方であっても東京の港区にある会社よりも平均給与も高く大きく成長する会社が出てきてもなにも不思議ではありません。
(そもそも日本を代表する製造業の会社はほぼ東京にないですが)


一方で、
リモート化や移動レス化がうまく進まなかった場合はそのエリアにいる顧客との取引に限定され、採用する人もそのエリアに通える人に限られます。そういった企業は賃金を上げることができず、賃金を全国レベルに引き上げられる会社とそうでない会社の明暗はくっきり分かれるかもしれません。



副業の爆発的な普及


仕事における移動がなくなるとだいたい1日平均でも2時間は時間が浮くようになります。東京都内に通っている人の通勤時間の平均は片道50分と言われてますし、地方で車通勤している人も30-40分かけている人は多いのではないかと思います。
そのような通勤時間に加え、出かける準備の時間などを鑑みると1日に2時間くらいは急に「浮いた」時間が出現します。


現在、日本で副業をしている人は内閣府の調査ではだいたい140万人と言われており、単発でも本業以外で年に1回以上収入があった人も含めると約400万人くらい存在しています。これだけでも生産労働人口の7%前後になります。

一方、現在副業をしていない会社員で副業に関心がある人は70%前後いるとも言われており、この人たちが副業するときの問題の1位は「時間がないこと」です。
また現在副業している人でも副業に費やしているのは週10時間以内がほとんどであり、「時間」は大きな障壁になっています。

しかし、仕事がリモート化、移動レスになることにより毎日2時間新たな時間が生まれます。また仕事がオンラインで完結することが一般的になることでオンラインのみでの副業も同時に一般化していきます。
(ランサーズのフリーランス実態調査によると、オンラインのみで仕事を完結させた経験がある人は14%しかいなく、伸びしろがとてもある領域です。)

働き方改革が進み、本業の労働時間が今後増えることは想定しにくいです。また足元では社会保険料がジリジリ上がっていることもあり手取りが少なくなっていること、現在貯蓄ゼロの世帯が約1/3と言われていますがこれは今後さらに増えていくと予想されていることから「本業以外で稼ぐ」ニーズが増えてくることはほぼ間違いなく、その流れを加速度的に進めるのがリモート化ではないかと思います。


おまけ


ここからは余談です。
弊社の従業員を見ていてもリモートで仕事が完結するようになると、ほとんどが運動不足になります。また外出の機会が減るため(特に女性は)洋服を買う頻度が減った、といった事象が起こっています。

もし仕事から「移動」がなくなりリモート化が進んだときに、フィットネスを中心としたアクティビティや健康市場はどう影響するのか、アパレル市場はどう影響するのかは別途考えてみたいと思っています。


今日はここまでです。ありがとうございました!


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bosyu社代表。キャスター取締役COO。8/27に初の書籍 #コミュ力なんていらない 発売。予約はこちら → https://amzn.to/33py414 | @livenewsalpha コメンテーターetc | 4歳になる娘が大好き。アイスはチョコミント派です

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