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逃避の散歩 38.東急東横線(渋谷から自由が丘)

土日・祝日に歩きたくない路線沿いの道ってどこだろうか。

自分は東急東横線の渋谷駅から自由が丘駅間だと答える。その理由は追って説明する。計7駅、グーグルマップによると7.2キロメートルほど。1時間33分ほどの道のりだそうだ。先に述べた通り、歩くのが土日でなければ実は歩きやすい。

そんなわけで、自分は平日の昼下がりに渋谷に来た。

スタート地点はここ。東側の大型歩道橋にある渋谷スクランブルスクエアの東棟から渋谷ストリームへの連絡通路だ。2013年3月15日までは、自分が今立っているところは渋谷駅のホームだった。かまぼこを並べたようなあの独特だった外観デザインをイメージした屋根が連絡通路に付いている。

本来ならば、現在の地下にある改札口から歩くのが筋かもしれないが、あんな人混みの巣窟に行くつもりはない。さっそく自由通路に入ったところでスタートにしよう。今回はなるべく最短距離で歩く場合のルートで、土日・祝日に歩くのは勧めない地帯があることを了承してほしい。

廃レールが埋め込まれた連絡通路からそのまま渋谷ストリームの2階を通過していく。このビルの2階は自由通路になっていて、廃レールも続けて埋め込まれている。2分と掛からないうちに通過。

このビルを含めた周辺は土日になると人混みが酷い。なので、自分は平日にしか歩こうと思わない。

渋谷ストリームの自由通路の端から先を見渡す。ちょうど下の歩道と道路のあたりをかつて高架が通っていた。歩道の左側を流れているのが渋谷川。北側の国立競技場の辺りまで暗渠として流れている。

東横線が通っていた名残として右側の建物の奥側、そしてこの先の並木橋交差点の近くに当時の高架が残されている。そして道の至るところに振られている数字はその番号が振られていた高架の跡だ。

今いる場所の横に階段があり、下りて歩道を進む。八幡通りに面したところで左側に入って並木橋交差点で信号待ち。横断歩道を越えて右に入ってすぐの渋谷ブリッジという商業施設へ。今度は1階が自由通路になっているので通り抜け、途中で横道を通る。

スタートから8分経過したところで東一丁目交差点に出る。目の前をJR線の線路が通っている。そして、現在立っているところから先に高架が繋がっていた。左側に跨線橋があるので、渡ってその先へ進む。昔、この周辺の土地勘がなかった頃はここから右側にある八幡通りの跨線橋とよく混同した。

この東一丁目交差点を左折して線路沿いに進めば恵比寿駅に行ける。いつも人通りが少ないので、恵比寿方面へ歩くときによく利用している道だ。

跨線橋を越えて高架跡に行くとコインパーキングになっていて通り抜けができないので、左側の道を通って進む。

12分経過したところでログロード代官山というかつての線路跡に作られた商業施設に差し掛かる。この商業施設は通り抜けるとわかるが、この下を東急東横線の線路が通っている。

ただし、今回は通り抜けるつもりはないのでこの右横の道を通る。この辺りは土日・祝日になると人が出歩いているので、自分のように人混みを嫌うならば避けた方がいい。

あと個人的には線路跡や高架下に作られた洒落た感じをアピールした商業施設は、何かよそよそしくて普段使いできるような店がないという印象もあって二の足を踏む。

蛇行した道を進み、ログロード代官山側からの坂と合流したあたりで、奥に跨線橋が見える。その下に代官山駅のホームがある。このまま道沿いに歩き、駅の脇にある坂を上る。

ここから電車に乗りたいならば、さっきの跨線橋から改札口に行けるので、そっちを利用したほうが若干早い。

16分経過。代官山駅中央口前を通過。

中央口から見て右側の道を進み、そして最初の角を左に入り坂を下る。旧山手通りに出て駒沢通りが交差する槍ヶ崎交差点に出たら右折。少し進んだところで目黒区になる。駒沢通りとは別の道が右側に見え、線路が見える。その通りは西郷山通りだ。

代官山駅から始まって、この西郷山通りの下り坂から中目黒駅までの道は季節に関係なく土日・祝日は人通りが多い。自分は平日の昼間じゃないと歩こうと思わない。

西郷山通りの坂を下り、そのまま真っ直ぐ進むと東急線の高架と、目黒川と蛇崩川の合流点が近くにある日の出橋を通り抜ける。ここは目黒川を起点から河口まで歩いた際(36回)にも通り抜けている。この橋を通り抜けると駅は目の前だ。

22分経過したところで山手通りに出て中目黒駅の正面改札側出入口前の歩道橋に差し掛かって信号待ち。

ここは人通りが多いので普段はなるべく通らず、南改札側の出入口へ迂回するように歩く。方法はいくつかあるが、西郷山通りに入らず駒沢通りを進んで坂を下ったところにある中目黒立体交差の交差点を渡ってから山手通りに右折し駅前の中目黒ゲートタウンの横を抜けると人通りは少なくなる。

信号が変わったので横断歩道を渡り、高架の右側へ移動して飲食店が多く並ぶ高架沿いに歩く。26分経過したところで右側に蛇崩川緑道(13回)と合流する。この辺りから人通りが少なくなる。

道は乗用車1台分の幅になり、少しずつ緩やかな上りとなる。突き当たったら左の高架を抜けてすぐ右の上り坂を進む。道幅は狭い。

坂を上って突き当ったところで、左側に人が2人横並びになると塞がるほどの狭い路地がある。意外と人や自転車が行き交うので、出会い頭で衝突しないよう注意しながら通り抜ける。狭い路地に不安を感じるなら、さっきの高架下から次の角を右折し二つ目の丁字路を右折するとこの先と合流する。

狭い路地を抜けると、少し道幅は広くなる。そのまま直進すると、やや右前にカレー屋の「ナイアガラ」が、さらに奥には線路が見える。そのまま、線路に向かって左折し商店街に入る。

34分経過したところで祐天寺駅東口前を通過する。そばの公衆トイレに入って用を足してから線路に沿って先を進む。

そういえば、祐天寺で思い出すのは、楽天の本社がこの近くにあった頃に仕事の取材に同行する形で行ったことがあったなということと、別件で用事があってその帰りに「ナイアガラ」でカレー食べたということくらいか。

あの頃は道や地理に疎くて異世界のような場所に思っていたが、実際に道を覚えたいまは行きやすい場所に感じる。

途中で蛇行したりしつつ5分ほど進んだところで駒沢通りに出る。さっき代官山から中目黒に向かう途中で少しだけ通った道と再び合流したわけだが、今度は線路の近くにある横断歩道を渡って線路沿いを進む。

横断歩道を渡らずに進むと五本木交差点で鮫洲大山線(81216回)と合流する。この道はいま通っている高架と先で交差し、そこから東急目黒線の武蔵小山駅方面へ向かっている。

44分経過、学芸大学前駅の西口前を通過。

この周辺は駅の出入口を抜けるように東西方向に商店街が伸びていて、常に人通りはあるので注意。線路沿いの南北方向にもあるが、東西方向と比べると静かだ。今回は運よく人通りが少ないタイミングで抜けることができた。

このまま高架に沿っている公園通りを進んでいく。高架下に店などが並んでいるが、中目黒と比べると生活感のあるラインナップで少しほほえましい。

商店街を抜け、人通りも落ち着いてきたところで49分経過、碑文谷公園の前を通過。この高架と交差している碑文谷公園通りを進むと目黒通りに出られ、東へ行くと目黒新橋(36回)と目黒駅(26回)に着く。

信号待ちをし、横断歩道を渡って高架沿いに直進し、坂を上ったところで環状七号線に出る。残念ながら、しばらくは線路沿いに進めないのでそのまま左折する。

54分経過、南北を通る環状七号線と東西を通る目黒通りが交差する柿ノ木坂陸橋交差点で信号待ち。ここで向こう側の歩道に渡ってから右折して目黒通りに入る。

ここから環状七号線を南へ進むと東急目黒線の線路沿いを歩いた時に通過した北千束五差路交差点(26回)に着く。

目黒通りに入ってすぐ長い下り坂になる。下り切ったあたりで東急東横線の高架に差し掛かるので、それに沿って左折する。

1時間経過、都立大学前駅の出入口前を通過。そのまま線路を北側から沿って進む。

「かつて近くにその名前の大学があった」、「改札口は一つ」と手前の学芸大学駅と共通点があるものの、こちらは各駅停車しか停まらず、かつ人通りも学芸大学駅周辺よりも明らかに少なく静かだ。ここも高架下に少しだけ店が並んでいるが、やはり生活感のあるラインナップだ。

駅の出入口からすぐのところに、のみかわの暗渠である呑川緑道が通っている。

この緑道の起点は東急田園都市線桜新町駅の近くにあり、ここからずっと南下していくと東京工業大学と東急大井町線の緑が丘駅、そして東急目黒線の線路(26回)と合流する。東急大井町線の高架下に地下歩道があり、そこを抜けると呑川は開渠になる。

呑川緑道を越えたあたりから上り坂になり、四つ目の踏切の前を越えたあたりから下り坂になり、ガード(扉画像参照)が見える。今回は最短距離でかつ土日・祝日なら絶対に歩かない通りを進みたいので、右折して最初の信号を左折して自由通りに入る。ここで1時間9分経過。

自由通りは歩道が狭く常に車通りが激しい道なので、気を付けて歩く。左側の踏切を越えた先に自由通りは続くが、進むのはその踏切手前から伸びる女神通りだ。ちなみに、自由通りはこの先東急大井町線の踏切と東急目黒線の奥沢駅前の踏切(26回)を抜けていく。

土日・祝日のこの通りは人でごった返す。とはいえ、通りの名物的な建物である自由が丘ひかり街や自由が丘デパートを含め、ご時世からか空きテナントが目立つようになった。 

1時間13分、女神通りを抜けてバスロータリーに出たところで自由が丘駅の正面口に到着。

実は自由が丘まで歩くようになったのは、ここ数年のことだ。それまでは電車で通過する駅の一つに過ぎなかった上に、下車したこともなかった。それまでテレビとかで流れる騒々しい町のイメージしかなかったが、実際に初めて来たときはほとんど間違っていないことにかえって驚いた。

土日・祝日ほどではないとはいえ、やはりこの周辺は人出が多い。急いで離脱しよう。