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逃避の散歩 13.蛇崩川緑道(その3:大下橋跡からニ三橋跡、中目黒駅)

(その2:一之橋跡から大下橋跡)から続く。

世田谷区から「越境」して目黒区の蛇崩川緑道に入る。

ただ、下馬通りを横断するだけなのだが。

いつも都内の道を歩いて区や市の境界を跨ぐだけなのに、「越境」という言葉を思い浮かべると、別の世界に入るような感じがして胸が躍る。

とりあえず、ここから中目黒駅まで歩いていこう。

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ここで脳内BGMはベイジル・ポールドゥリスの『Rock Shop』(映画『ロボコップ』より)に変更。犯罪集団のリーダー・クラレンスを逮捕するため、ロボコップが麻薬の元締めの拠点へ単身殴り込むシーンに流れる曲で、自分は勝手に『殴り込みのテーマ』と呼んでいる。

緑道を入ってすぐの角に入るところで、道の舗装が黒とグレーなどの敷石やタイルに変わる。

そして、何かの植物のために作られたと思われる、上の骨組みがM字型になっているアーチを抜けていく。

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スタートから55分経過、蛇崩橋跡を通過。

目黒区に入ってから、さっきの大下橋跡を除き、橋跡を示すものが電灯付きの柱に変わっている。先に言っておくと、ここからは諏訪山橋跡まですべて舗装が同じように整備されており、各橋跡にはこの形の柱が設置されている。信号待ちを要する場所もない。

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先は2車線道路の五本木通りで、横断歩道が設置されている。

暗渠でこのような整備がされていると嬉しくなる。大抵はガードレールなどで遮られていて、近くの横断歩道まで遠回りさせられることが多く、そこで気分が少し萎えるからだ。

信号がないので右、左と確認して横断歩道を渡る。

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さっきまで歩いた、舗装や道幅などに統一感がない世田谷区の道から、やはり別世界に感じる。

余談だが、よく「世田谷区は道が複雑でわかりづらい」と言われるのだが、自分から言わせてもらえば目黒区もかなりのものだ。そして、坂道が多い。まだ土地勘が働かず、何度も歩いているはずの道で迷うことがある。

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スタートから57分経過、蛇崩下橋跡を通過。

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蛇崩下橋のきょうらんが残っている。そのまま、この橋を通る蛇崩・伊勢脇通りを越えて先を進む。

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スタートから59分経過、寿福橋跡を通過。

数段ほどだがこの柱がある横の階段を降りて横断歩道を渡り続きに進む。逆側は自転車用のスロープになっている。

ここから、目に見えて勾配と高低差がはっきりしてくる。

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この勾配は、道の蛇行と木々の生い茂り方も相まって見た目が楽しい。

ここから脳内BGMをジェリー・ゴールドスミスの『拷問からの脱出』(映画『ランボー/怒りの脱出』より)に変更してみる。よくテレビのニュース番組とかで森の中を歩いたりする映像によく被せられる曲。

そんな曲を脳内再生しつつ、「何かの任務のために目的地へ向かうべく、密林の中を流れる川を伝って移動している特殊部隊員」のような気持ちで進んでみる。

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スタートから1時間1分経過。川端橋跡を通過。

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ここにも、柱の向かいに橋欄が残っている。こういう、ひと昔の名残を残しているのはいい。かつての町の様子を物語る証だし、もし気になったら調べてみればきっと発見があるから。

そしてまた階段やスロープを下って先を進む。右側には小さな公園がある。

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スタートから1時間4分経過、諏訪山橋跡を通過。

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振り返れば、道の様子が変わる。広い道になって、なだらかな勾配がまだ続いているのもはっきりとわかる。

ここで脳内BGMをまたもジェリー・ゴールドスミスの『It's a Long Road』(映画『ランボー』より)に切り替える。トータルで5キロもない、お世辞にも「Long Road」なんて言えない道を歩いてきたわけだけど。この曲、映画では冒頭でインストゥルメンタルが、エンドロールでは歌入りで流れるけど、全く印象が変わるのが好き。

「何も終わっちゃいません! 何も! 俺にとって戦争は今も続いている!」(テレビ朝日版、声:ささきいさお)という吹替セリフは、「戦争」を別の言葉に置き換えて使ってみたい名文句だと本気で思っている。

どうでもいい話だけど、自分はスタローンの吹き替えは『ロッキー』みたいな作品なら羽佐間道夫氏、『ランボー』や『エクスペンダブルズ』のような作品ならささきいさお氏がフィットしているなと思っている。

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スタートから1時間6分経過。草に隠されているけど、ここがニ三橋跡。正しい読み方はわからない。「ふたみばし」なのかな。

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東急東横線の高架が見える。もう中目黒駅は近い。

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スタートから1時間10分、中目黒駅の入り口に到着。

ちょっと近くでコーヒーでも飲んで、先のことを考えるか。

おまけ
別の日に撮った、世田谷区の起点の石柱。前々回のよりは文字がはっきりしていると思う。

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おまけ2
今回、短いこともあってトイレ休憩はなかったが、蛇崩川緑道沿いのトイレがある公園を挙げておく。覚えておくといつかは役立つかもしれない。

 ・小泉公園(駒沢橋跡と小泉橋跡の間)
 ・駒留公園(駒留橋跡を渡り、環状七号線を渡らず左折すぐ)
 ・丸山公園(丸山橋跡の横)
 ・駒繋公園(駒繋橋跡と宮下橋跡の間)
 ・上四児童公園(川端橋跡の横)