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リモートワーク前提に振り切る理由

ウィズコロナ・アフターコロナの時代に、オフィス出社とリモートワークをどの程度のバランスに調整するのか、企業はそれぞれ自社の方針を決めていっていることでしょう。業種やトップの考え方によって様々な形があることと思います。

絵本ナビではコロナ禍以前から、チャットツールやZoom等を用いたリモートワークに取り組んでおり、2020年2月にいち早く全従業員を在宅勤務体制としました。それ以降、様々な試行錯誤を重ね、コロナ後もリモートワーク前提とすることに決めています。

リモートワーク前提の狙い

毎日の通勤がなくなることで、時間と体力を仕事に振り分ける。

以前なら首都圏にオフィスを構える企業の社員は、「満員電車での通勤」という苦行から逃れることはできませんでした。でも今や、通勤でどれだけ私たちの時間と体力を消耗していたか、これがなくなることでどれだけ仕事や生活が充実するかをよく理解しています。

全員がオンライン会議、電子ワークフローを行うことで、時間効率を極大化する。

たとえオフィスに出社していようと、会議はすべてオンライン、ワークフローはすべて紙を使わず電子、と決まっていることで、迷い無く仕事の効率を上げることができます。

首都圏在住を前提としない採用で、優秀な人材を獲得する。

すでに社員の1割以上が通勤圏外の地域在住です。コロナ禍前から、北海道や山梨県在住でリモート勤務のスタッフがいましたが、「オフィスにいるみんなの会話にリモートで参加させてもらっている」というイメージでした。今は、どこにいるかは全く関係ありません。

もともと絵本ナビには、「長時間労働よりも仕事の成果と効率を重視する」という明確な方針がありますが、リモートワーク前提にすることでこのカルチャーを強化していきます。通勤や、資料の印刷や、書面の捺印などを時間をかけて行うこと自体が仕事ではない、という考え方です。

一方、リモートワークには、コミュニケーションが取りづらくなるといった課題もあります。

課題への取り組み

全体ミーティングの様子(zoom)

在宅勤務手当:一律月5,000円支給 

外付けモニタ、タブレットなど在宅環境整備に積極投資

仮想オフィス「oVice」で毎朝ラジオ体操、納会やお祝い会等のイベント開催

オンラインシャッフルランチの開催(ランチ代支給)

隔週のオンライン全体ミーティング

重要テーマは社長から全体説明会実施(リアルタイム参加か録画視聴を選べる)

雑談チャットでどうでもいい話の投稿を推奨

などなど、いろいろと試行錯誤しながら進化しています。

oViceでの朝の体操の様子(春の花見バージョン)


リモートワーク前提に至った背景

僕はビジネススクールで講師として授業を受け持っているのですが、もともとはスクールの教室で対面での授業を行っていました。コロナ禍になったことで、対面での授業が全面的にオンライン授業に切り替わり、最初の頃は苦労しました。コミュニケーションは画面越しでぎこちなくなり、教室で机ごとのグループでホワイトボードを囲んでワイワイ行っていたグループワークはzoomのブレイクアウトセッションに代わりました。授業後に店に流れての懇親会もなくなり、「今は仕方ないけれど、やっぱり教室で対面の授業がいい」との声があがり、僕もそう思いました。

でもその後、「もともとオンラインのクラス」を担当することになったとき、考え方ががらっと変わりました。日本の全国各地、それから海外からも受講生がクラスに参加していましたが、授業中の発言もチャットもグループワークも実にスムーズで、とても質の高い議論で極めて満足度の高い授業となりました。

これはいったいどういうことだろう・・・と考えましたが答えは明白で、「全員がはじめからオンライン前提だから」でした。デメリットも何も、そもそも最初からオンラインクラスを選択して、所与の条件を最大限に活かして学ぼうと全員が腹を括っていれば、こんなにもスムーズにリモートでのコミュニケーションができるのだ、と感動を覚えました。しかしこの感覚を実現するには「全員がはじめからオンライン前提」であることが必須です。

ということで、絵本ナビでは「全員がはじめからオンライン前提」に振り切りたい、という僕の考えに、スタッフのみんなが賛同してくれています。こんな考え方に賛同してくれる方に、仲間に加わって欲しいです。逆に、通勤して出社して紙の書類を印刷してハンコ押してとかでないと仕事した気にならないという方には向いていない職場だと思います。

とはいえ、絵本ナビがリモートワークを実現できているのは、物流倉庫などでリアルに物を動かす仕事を担ってくれているパートナー企業あってのことですし、多くの顧客や取引先とやりとりをしている中で、定期的にオフィス出社をお願いしているスタッフもいます。皆、とても感謝しています。
また、アフターコロナの時代では、働く場所の選択肢としてオフィス出社ももちろんOKですし、半年に一度くらいは全社員でリアルに集まる機会を作ります。(どこに住んでいても、飛行機や新幹線や船で来てもらうようにしますので安心ください)

リモートワーク前提に振り切るなら、オフィスはもういらないのでは?という意見もあろうかと思いますが、オフィスのあり方については確信を持って進めることがありますので、これについては別のエントリーで書きたいと思います。

↓リモートワーク前提でジョインしてくれる仲間を募集しています。


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