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星空の下 貴女と外れ値

そんな気がしたのよ

私は空まで伸びているような塔にのぼったわ
景色は少しずつ瞼をとじはじめ
きれいな夢を共有してくれた

キラキラ輝き 神秘的な風が身を包む
党は輪郭がうっすらあるくらいになった
のぼりきると優しく強い声が指示を出したわ
「膝から下が見えるここから覗いて
この人だと思う人を選びなさい」

私はね 貴女が遊びに来てること分かっちゃったわ
あの細くて白い守ってあげたくなる脚が踊ってる
嬉しくなって直ぐにかけっていった

見た瞬間「やっぱり」ってなった
貴女は号泣しながら笑ってた
私もつられて涙して笑った

私と貴女いつも外れ値だったよね
やっぱり昨晩も外れ値で
みんなが踊ってる間
少しだけ踊ったら 駆け出して
スケッチブックに絵を描いてふざけあったわ

心の底から楽しくて 嬉しくて
時を忘れてた

貴女は時間だからと帰って行った
その後年に数回しかしない連絡がきて
スケッチブックの続きの絵と
「さよなら」をした懺悔の言葉が届いたの

面白くて でも人想いの貴女は貴女のままだった

貴女と遊んだこと夢何じゃないかと思ったとき
景色が瞼をあけた
その瞼は景色じゃなくて私のだった
やっぱり夢だった
貴女は私が心配で夢に出てきてくれたのかな
それとも貴女が会いたかったのかな
心が久々に濡れた朝でした


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