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自然学び持続可能な地域へ ポプラいきもの調査隊 赤井小OB・松林教授 滝山公園で植物、昆虫観察

 身近な自然の豊かさを知る体験授業「ポプラいきもの調査隊in東松島」が5日、東松島市立赤井小学校(小松幸恵校長)と滝山公園=同市矢本=で開かれた。同校OBで東京農業大学の松林尚志教授が4年生19人とともに公園に生息する生き物を調査。さまざまな動植物、昆虫が生息する自然の面白さに触れ、持続可能な地域づくりを考えた。

 同調査隊は、児童書出版の㈱ポプラ社(千葉均社長)=東京都=が主催し、口笛書店(日野淳代表)=石巻市中央=が協力。石巻市生まれの千葉社長は、東松島市赤井出身の松林教授と「ふるさとの子どもたちのために」という思いから、地元の自然を生かした体験型授業を開いた。

昆虫を捕獲して観察した(滝山公園)

 松林教授は石巻高校から東京農業大学に進学。専門は野生動物学で、東南アジアにあるボルネオ島の熱帯雨林に生息する絶滅寸前種のオランウータンなどの生態や生息地保全などを研究している。

 この日は、滝山公園での生き物観察から実施。児童は公園内を散策しながら生息する植物や虫を調べた。草むらにはカエルやコオロギなどが多数おり、捕獲してオスとメスの違いなどを学んだ。

 学校に戻った後、松林教授があらかじめ公園内に設置していたセンサーカメラの映像を紹介。普段遭遇することはないが、二ホンリスやキツネ、アナグマなど多様な生物がカメラに収められ、哺乳類は11種類、鳥類は16種類が確認された。


タブレット端末を使い公園内に生息する生き物をシートにまとめた(赤井小)


 松林教授は「自然の豊かさを知ることは自然を守ることにもつながっている。それは持続可能な社会にもつながっており、自然と共に生きる豊かな心を育んでほしい」と児童に呼びかけた。

 最後は、公園に生息する生き物を「いきもの調査シート」にまとめる作業も行い、児童はタブレット端末で動物の生態を調べ、特徴を書き込んだ。
 新沼煌大さんは「公園に多くの動物がいることを知り、自然環境への興味も湧いた。絶滅危惧種をどう守っていくのかを考えてみたい。教授が研究しているボルネオ島に行ってみたいと思った」と話していた。【渡邊裕紀】


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