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地域の力結集 つながり再生 スモォール赤井まつり 縮小ながらも新しい形

 「スモォール赤井まつり」が4日、東松島市の赤井市民センター敷地内で行われた。恒例行事であるオール赤井まつりの代替事業だが、規模縮小とはいえ初めて若手有志が事業に参画し、手探りながらも新しい運営と祭りの形を一緒に考え、参加した子どもたちの笑顔を広げた。

 コロナ禍でオール赤井まつりは一度中止の判断をしたが、さまざまな意見を受け、赤井地区自治協議会から「子どもたちに思い出を作ってあげてほしい」と地域内の30―40代を中心とする若手に声がかかり、各自治会の理解もあって一転、開催に舵を切った。「子ども広場」を任された有志は育成会やPTAと連携。輪投げ、くじ引き、ビンゴ、菓子つかみ取りなど13種類の遊び場を設けた。

 開催まで2カ月もない中、ゼロから全てを組み立てた。有志で音頭を取った相澤宏智さん(48)は「皆に『失敗してもいい。協力してやろう。自分たちも楽しもう』とメッセージを投げかけながら実施した。皆、自発的な行動であり、培ったつながりを含めて今後に生かしたい」と語っていた。

 ステージ発表では赤井小、赤井南小が和太鼓、矢本二中は吹奏楽を披露。子ども朝市の宣伝や中学生によるボランティア活動の発表もあった。このほか小学生が描いたケーキのデザインを具現化する審査も行われた。

最後は花火250発が打ち上げられた

 屋外ではキッチンカーが祭りの雰囲気を盛り上げ、子ども広場では水鉄砲を使って的を射抜くゲームなど趣向を凝らした遊びに注目が集まった。夜には250発の打ち上げ花火が地域の夜空を鮮やかに焦がした。

 赤井地区自治協議会長で同実行委員長の齋藤英彦さん(59)は「テイクアウトを基本としたが、ごみも落ちておらずルールを守りながら楽しんでもらえたと思う。コロナが落ち着いたら趣味の発表など規模を広げたい。感染拡大で途絶えた地域のつながりを再生、再構築していく」と話していた。【外処健一】





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