広げた羽の美しさで魅了 石巻地方の蝶展 旧観慶丸 13日まで展示
「石巻地方の蝶展―佐藤晃の世界」が9日、旧観慶丸商店で始まった。50年以上にわたり蝶の採集をしている佐藤晃さん(66)=石巻市駅前北通り=の標本の中から、地域に生息する86種を特徴などの解説とともに展示している。
蝶を通して身近な自然とふれあう楽しさを知ってもらおうと、石巻自然文化研究会(桑島修悦会長)が初めて開いた。
石巻地方には約90種いるといわれ、とくに牧山、籠峰山に多く生息している。研究会メンバーでもある佐藤さんは4種を除いて採集、標本化。中には自然環境が変わったことで50年前にいなくなったヒメシロチョウなど貴重な種もある。
会場にはこうしたさまざまな蝶の標本を20箱展示。美しい羽の模様と色が来場者を魅了している。ボランティア活動で石巻市を訪れている神奈川県の学生、金木咲依さん(20)、浅野圭音さん(同)は「こんなにたくさんの蝶を見たのは初めて。解説もあり、奥の深さに驚いた」と興味深げだった。
このほか会場内には、「日本のチョウ大図鑑」「チョウのそだち方」などの図鑑もあり、自由に閲覧できる。著者で童話作家のかとうけいこさん=埼玉県在住=が本紙記事を通して今回の蝶展を知り、研究会に寄贈した。
佐藤さんは「蝶をきっかけに子どもたちが自然と親しむようになってほしい」と話していた。
13日まで午前10時-午後5時(最終日は3時)。入場無料。中学生以下には、先着50人にクワガタムシとカミキリムシの今年のカレンダーをプレゼントする。【平井美智子】
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