高台、ペット同伴で安心　宿泊施設「追波湾テラス」　復興住宅改修し来月開設

　石巻市北上町で震災後に被災者の仮住まいとして整備された白浜復興住宅が、ペットと宿泊できる施設「追波湾テラス」として改修され、12日にプレオープンした。海抜50メートルの高台にあり、雄大な追波湾を見渡す景観の良さが売り。5月の本格オープンに向け、すでに多くの問い合わせがあるという。【渡邊裕紀】

追波湾を望む景観の良さが魅力の宿泊施設

　白浜復興住宅は、工学院大学＝東京都新宿区＝が主導し、地元の㈲熊谷産業が土地を提供。家屋を解体せず活用できる施設として整備した。平成23年11月から民営の復興住宅として利用され、役目を終えた後は長期滞在者向けの施設に改修した。

　プレオープンでは全11棟が報道陣に公開され、モニター宿泊の天野美紀さん（42）＝石巻市泉町＝は「石巻地方で犬と泊まれる施設は貴重。とても快適で高台から見下ろす景観も素晴らしい」と太鼓判を押した。

　施設は平屋（最大3人）3棟、2階建て（最大4人）7棟。どれもペット同伴で宿泊ができ、屋外にペット用シャワーを設置。無線ネットワークも完備されており、テレワークにも対応する。

　食事の提供は朝食のみだが、和食料理人でミシュラン店に選ばれたシェフ監修の特別メニューが楽しめる。料金は、スタンダードの平屋が朝食込み、2人で2万6千円。夕食は持ち込みで調理ができる。

　復興住宅の活用に取り組んできた特定非営利活動法人りあすの森の鷹野秀征理事は「仙台圏などからも呼び込み、河北、北上、雄勝エリアで連携して活性化に取り組んでいければ」と話していた。今後はモニター意見を集めて施設の利便性を高め、本格オープンに向けていく。

現在、石巻Days（石巻日日新聞）では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。