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焼き鳥販売機3号機 筐体キャンバスに描く 大河原中美術部 石巻らしく川と魚

 石巻市双葉町の飲食店「やきとり翔輝」(草野雄太代表)が手掛ける非対面型無人焼き鳥販売機の3台目となる3号機が22日、同市湊であったイベント「食の遊園地」内で披露された。筐体(きょうたい)外観のデザインは、大河原中学校美術部が手掛けた。保健所の設置許可を得た後、渡波地区に置くという。【横井康彦】

 焼き鳥販売機は、コロナ禍に対応した新たな販売手法として草野さんが考案。ベニヤ板製の筐体に保温機などを置き、購入者が投入口に硬貨を入れ、希望の商品を取り出す自動販売機に見立てた非対面型の販売機。2月から1号機は本店前、2号機は同市門脇のビバホーム付近の喫茶店前に設置し、ホカホカの焼き鳥が手軽に買えると話題を呼んでいる。

やきとり3号機お披露目 (2)

お披露目された無人販売機

 3号機製作はコロナ禍で展示会などが中止となり、作品披露の場が失われている子どもたちを支えようと、草野さんが今夏、常連客で元東部教育事務所長の中里寛さん(60)に相談。中里さんが校長を務める大河原中の美術部が外観を手掛けることとなった。

 9月から部員40人のうち、3年生を軸に20人で制作開始。筐体右側面に焼き鳥のイラスト、左側面には石巻市をイメージして旧北上川の流れと焼き魚などを描いた。正面は部員の遊び心から、白を基調にニワトリを表現するなど、目にとまるデザインにした。

note用やきとり3号機お披露目 (1)

デザインを手がけた大河原中学校美術部の部員たち

 美術部部長で3年の吉田結那さんは「中学校生活最後に形に残るものを描けてうれしい」と語り、副部長の嶺岸美緒さんも「絵を見ておいしそうと思ってくれれば」と期待した。顧問の佐藤絵美教諭(40)は「成果発表の場がない中、制作機会をいただけた」と感謝していた。

 草野さんは「4号機の外観制作を石巻市内の中学校に依頼しているところ」と打ち明け、筐体デザインを通じて子どもたちに制作の場と発表の機会を届けていく。


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