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殻を外せばふっくらと 県漁協・生カキ出荷 石巻湾支所 初日1.2トン

 石巻地方はカキの水揚げシーズンに突入した。県漁協石巻湾支所の万石浦鮮かき工場=石巻市渡波=では11日からカキむき作業が始まり、漁業者らは慣れた手つきで殻を開け、ふっくらとした白い身を外し次々と出荷した。

 宮城県は広島県に次ぐ国内有数のカキの産地で、震災前は約4千トンを出荷していた。震災後は平成26年に出荷を再開し、毎年1700トン前後を出荷している。県の出荷解禁の指針は9月29日だったが、海水温が高く「卵抜け」が進まず、時期を遅らせ11日としていた。

 同工場では、9日に水揚げしたカキを滅菌した海水で浄化。この日は午前6時半ごろから約150人がカキむき作業に取り組んだ。初日の出荷は約1.2トン。入札を経て早ければ12日にも市内のスーパーなどに並ぶ。同湾支所では今シーズン、約300トンを出荷するという。

横一列になってむき身作業に取り組み、素早く殻から身を外した

 同湾支所かき部会の齋藤幸一部会長(61)は「今はまだ小ぶりだが味は良く、これから寒くなるにつれて身も大きく、ぷりぷりに育っていく。そのままでも、またはレモン汁を垂らすなどして旬の味を楽しんでほしい」と話していた。

 県漁協では、県内の今年の出荷量は約1600トンと例年並みを見込んでおり、出荷は6月まで続く。【渡邊裕紀】





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