きずなプロジェクト発足 石巻小第8代校長 中山氏ゆかり4校交流
石巻市立石巻小学校の第8代校長を務めた中山克己氏(1846―1913年)の功績をたたえる「中山校長先生きずなプロジェクト」がこのほど、オンラインで行われた。中山氏は明治維新後、全国の学校に赴任し、近代国家化を目指す日本の学校教育の礎を築く一端を担った。今回は中山氏が校長を歴任した岩手県の盛岡市立下橋中学校、大船渡市立盛小学校、群馬県立沼田高校、そして石巻小の4校が交流。ゆかりのある「兄妹校」としてのつながりを深めた。【山口紘史】
維新後教育の礎築く
中山氏は1846年(弘化3年)、江戸の備中松山藩邸で出生し、維新後は慶応義塾とともに「洋学塾の双璧」と称された三叉学舎に入塾。同期には、日露戦争で名を挙げた後の海軍大将・東郷平八郎など著名人もいた。中山氏はここで洋学のいろはを学んだ後、全国の学校に赴任。外国語指導者として活動した。
学校長としては、明治20年に南岩手高等小(現・下橋中)、22年に気仙高等小(現・盛小)、26年に石巻尋常高等小(現・石巻小)、29年に群馬県利根郡立利根学校(現・沼田高)の順に着任した。
石小第8代校長を務めた中山氏(左下)をたたえ、関係4校がオンラインで交流
プロジェクトは、中山氏の校長歴任校同士の絆を深めることを目的に沼田高同窓会(星野本三会長)が旗振り役となって企画。同窓会と4校の校長がオンラインで交流した。
星野会長は「中山氏の功績を顕彰し、絆を深める契機にしたい。同窓会は『東北3兄妹(下橋中、盛小、石巻小)』にエールを送り続ける」とあいさつ。各校の校長は学校紹介を行い、石巻小の川田知宏校長は「素晴らしい方が校長を務めていたと知り、身の引き締まる思い。今後も兄妹校の縁を大切にし、児童にも中山氏の功績を伝える」と話していた。
また同窓会は「コロナ禍をともに乗り越えよう」という思いでマスクを寄贈。石巻小にも4千枚が届けられ、16日までに児童に配布された。
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