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サックス型の自然薯収穫 桃生町中津山・若山さん

 吹いたら音が出そうなほど似ている―。石巻市桃生町中津山の会社役員、若山智彦さん(63)方の畑で、管楽器のサクソフォン(サックス)そっくりな自然薯(ジネンジョ)が収穫された。若山さんは今年、自宅の畑で自然薯を30本植え、育ててきた。「掘り出した瞬間、思わず笑ってしまった」、と話すほど奇妙に折れ曲がってまるで楽器のような形が出てきた。「すぐに食べるのはもったいない」とし、しばらくはこのまま保管するという。

自然薯は、日本原産の山芋の一種。通常は野山に自生している作物だが、50年ほど前にパイプを使った栽培方法が確立され、畑でも育つようになった。若山さんも親戚の農家から種となる芋を譲り受け、3年前から栽培を始めたという。

収穫された自然薯はサックスそっくり。今にも演奏できそうだ

 今年も5月末に植え付け、天候よく順調に生育。今月5日に収穫をしたところ、サックスそっくりの形の自然薯が地中から現れた。奇しくもこの前日、若山さんは市内であったサックス奏者、安田智彦さんのコンサートに行ったばかり。「サックス演奏のかっこ良さにしびれた翌日、畑からサックスのような芋が出てきてびっくりした」と話す。

 あまりに形が珍しかったので、若山さんは自然薯を楽器のように演奏する姿を写真に撮り、仲間内で楽しんでいたという。通常、自然薯は地中のパイプやシートに沿って真っすぐ伸びていくが、「シートの逆側に曲がっていき、こんな形になったのでは」と推察する。

 自然薯は粘りが強くて味も濃く、ご飯やみそ汁などとの相性も抜群。「形は独特だが味はいいはず。いずれ家族で食べたい。これを機にサックスの練習でも始めてみようか」とにこやかに語る。コロナ禍で気持ちが沈む中、地域の明るい話題となりそうだ。【渡邊裕紀】

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