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書店併設のローソン開店 県内初 河北地区に誕生 漫画や文庫3千冊

 コンビニエンスストア内に書店を併設した「LAWSON(ローソン)マチの本屋さん」が22日、県内で初めて、石巻市河北地区の「ローソン石巻相野谷店」を改装してオープンした。店内では食品や日用雑貨など通常のコンビニの品ぞろえに加え、漫画や文庫本を中心に約2千タイトル3千冊を取り扱う。オーナーの塚本芳明さん(73)は「本屋が少ない地域なので、お客様の利便性向上につながる。より愛されるコンビニにしたい」と話していた。

 ペーパーレス化の進行で全国の書店数は減少傾向にあり、書店がない地域も増加している。石巻市もその傾向は顕著で人口1千人あたりの書店面積は約21平方メートル。全国平均の約32平方メートルより低い。特に相野谷地区は個人経営の書店が数えるほどしかない。

コンビニ内に併設された「マチの本屋さん」は漫画や文庫が充実

 「マチの本屋さん」はこの課題解決に向け、日本出版販売とローソンが連携し、令和3年から展開しているブランド。通常のコンビニに書籍を拡充したコーナーを設けることで利用客の増や利便性向上につなげるのが主な狙い。県内では初出店で全国では8店舗目。

 一般的なコンビニの書籍コーナーは雑誌中心に約100―150タイトルほどだが、相野谷店は約2千タイトル。かつてのイートイン区画(18.54平方メートル)を本屋に充てた。「漫画の街石巻」にちなんで漫画を充実させ、1巻から最新刊までそろうタイトルも多く、石ノ森章太郎氏に関連した書籍も並ぶ。コンビニと同じく24時間営業で、店内にない本も取り寄せが可能だ。

 ローソンエンタテイメントカンパニーで書店併設型店舗を担当する河本純季さんは「本になじみがない人でも気軽に立ち寄って手に取れるのが特長。他店ではコンビニの弁当やデザートなどと一緒に本を購入する人や、深夜帯に利用する若者も見られる」と話す。

 弁当を買いに来たついでに本屋をのぞいたという近隣の男性(62)は「思った以上に本が充実していて驚いた。取り寄せできるとのことなので、わざわざ本屋がたくさんある蛇田地区に行かなくて済む。便利だ」と喜んでいた。【山口紘史】





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