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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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#教育

トラヴィス現役引退へ 若山さんと最後の講演 女川小 盲導犬授業

 「盲導犬とふれ合おう」と題した特別授業が20日、女川小学校(熊谷雅幸校長)の3年生39人を対象に行われた。石巻市市民公益活動団体「一歩を楽しむ会」代表で視覚障害者の若山崇さん(54)=同市桃生町寺崎=が、パートナーの盲導犬トラヴィス(9)と共に同校を訪れ、盲導犬の役割や視覚障害者との関わり方を説明した。トラヴィスは年齢に伴い11月で盲導犬を引退するため、若山さんと共に講演の舞台に立つのはこの日が最後となる見通し。  国内では3月末現在で836頭の盲導犬が活躍しており、県内

小中の段差解消へ連携 河南地区の8校 ICT授業で個を重視

 石巻市立鹿又小学校の卒業生が進学する河南東中学校(猪股徳幸校長・生徒308人)は、小中連携で情報通信技術(ICT)を活用しつつ、本年度から鹿又小と同じく学び合いを導入した。両校はもとより河南地区8小中学校全体で児童生徒の主体的、共同的な学習が進んでおり、こうした連携強化は学習内容や人間関係、環境変化に適応が難しくなる「中1ギャップ」の解消にもつながりそうだ。 ■主体的、共同的な学び 河南東中の数学の授業では、教師がタブレット端末を片手に生徒の様子を見ながら平方根の計算につ

「誰かヘルプしてくれない?」  石巻・鹿又小学校 算数で解けた喜び共有

 石巻地方の小中学校で情報通信技術(ICT)を使った授業、学校運営が進められている。石巻市立鹿又小学校(浦山正幸校長・児童308人)は児童同士が教え合い、学び合う授業を展開。学力調査で全国平均を上回る成果も出している。本年度から河南東中学校でも同じ形式で授業が行われており、2校はもとより河南地区8小中学校全体で学力向上へ連携を強めている。(2回続き) 学力調査で全国平均上回る 鹿又小は前年度より教師主導の授業を見直した。特に算数はその日に扱う単元の説明を前半で済ませ、後半は

先輩かっこいい!頑張って 小中連携で矢本一、二中 児童が中総体壮行会参観

 石巻地区中学校総合体育大会(中総体)が10日、開幕する。各校では出場選手を激励する壮行式などが行われている。積極的な小中連携を展開する東松島市の矢本第一、矢本第二中学校では学区内の小学6年生を壮行式に招待。来春、中学校に入る児童は先輩のたくましさと勇ましさを間近に感じていた。【外処健一、山口紘史】  矢本一中(平塚輝校長)は校舎隣の市体育館で壮行式を実施。全校生徒464人と保護者に加え、一中学区の矢本東、矢本西、大塩小の6年生約140人が参加した。  ユニホーム姿の選手

部活動「地域移行」へ手探り 石巻市教委が懇談会設置 蛇田中で指導員制度導入

 国は、教員の働き方改革などを背景に部活動の指導を外部に任せる「地域移行」について本年度から3カ年を改革推進期間とした。これを受け、県教育委員会と石巻市教委も移行検討、推進を段階的に進めていく。地域との連携が鍵となる中、同市では蛇田中学校(千葉正人校長・生徒637人)が吹奏楽部、ソフトボール部、陸上部で住民が部活動指導員を担っており、知識、技術面で部活動顧問の教諭を支えている。  部活動の地域移行は、少子高齢社会の進行や教員の働き方改革の推進を鑑みた試み。学校教育の一貫であ

スマホを本に代えて 読書推進の鍵は大人 あす「子ども読書の日」

 23日は文部科学省が定める「子ども読書の日」。多様なメディアの発展、普及で読書離れが進む中、石巻地方も例外ではない。石巻市教育委員会が2月に行った読書と家庭学習に関するアンケート調査では、1カ月に1冊も本を読まない割合は小学生12.8%、中学生21.7%となっており、全国、県平均を下回った。読書離れは子どもに限ったことでなく、親世代も共通課題。教育機関では読書の日にスマートフォンを本に代え、親子で家庭読書に親しむ機会を呼び掛けている。  市教委は昨年度から読書と家庭学習に

先生ありがとう 石巻地方で離任式 石巻小 見送りの花道

 石巻地方の小中高校は、教職員の定期人事異動に伴う別れの季節を迎えた。各校で退職や転任する教員を送る離任式があり、石巻市立石巻小学校(川田知宏校長・児童382人)も29日に実施。児童は寂しさを感じつつも離れる10人の教諭や支援員を笑顔で見送った。  体育館であった式では5年の小山内葵さん、梅村萌愛さん、鈴木希空さんが児童代表で送る言葉を述べ、「先生方との別れは寂しいが新しい学年・クラスで頑張るので遠くから見守ってほしい。いつまでもお元気で活躍を祈っている」と感謝を伝えた。

卒業前に咲かす思い出花火 石巻商業の3年生有志 コロナ世代「皆の笑顔もう一度」

 「高校生活の大半はコロナ禍。卒業前に何とか思い出を作りたい」。そんな思いを抱く石巻商業高校3年の有志3人が中心となって企画した「石商卒業打ち上げ花火」が、22日午後6時から同校校庭で開かれる。3人は住民や教職員の知恵を借りて企画を練り、地元企業から協賛金を募るなど、実現へ汗を流してきた。「皆の笑顔がもう一度見たい」。願いが結実しようとしている。  有志は菅原魁星さん、阿部ひなたさん、佐々木朱莉さんの3人。いずれも桃生中出身の旧知の仲。今の3年生は高校生活をコロナ禍に翻ろう

スプーンも瓶も楽器に 演出家の寺本さん大谷地小でコンサート 音楽の楽しさ伝える

 演出家として数多くの市民ミュージカルを手掛けてきた寺本建雄さん=東京都小平市=のコンサートが13日、石巻市立大谷地小学校で行われた。作詞作曲や歌、楽器の演奏を一人でこなす多才な寺本さんは、スプーンや栄養ドリンクの瓶を使って曲を奏で、音を鳴らす楽しさを伝えた。  コンサートは上級生と下級生に分けて開いた。4―6年生55人の前で寺本さんは、東京で1位になったことがあるリコーダーの腕前を披露。学校でリコーダーを習う児童たちは、その音色のきれいさに圧倒されていた。  「みんなそ

地域と教育がつながる場 石巻教育カンファレンス 互いを知り連携探る

 学校と地域の連携に向けた関係づくり「石巻教育カンファレンス」が11日、東松島市の矢本西市民センターで開かれた。8団体が事例紹介した後、これを踏まえグループワークで今困っていることや今後挑戦してみたいことを発表。個人、団体でのつながりを模索した。  教員やNPO、街づくり会社などで組織する教育シンポジウム石巻実行委員会主催。教育活動を推進する民間団体、学校現場の連携を目的に平成28年に始動し、30年には現名称に変え、より参加者の主体性を促す取り組みをしてきた。  この日は

新生「湊中ソーラン」完成 東京湊中会が母校応援 石巻出身 有名振付師が指導

 石巻市立湊中学校(後藤正章校長)に16日、桃生町出身のプロダンサー、振付師の三浦亨さん(76)=東京都新宿区=が訪れ、全校生徒57人を対象にダンス教室を開いた。伝統の踊りである「湊中ソーラン」に三浦さんがアレンジを加え、より見応えのある演舞が完成。細かく技術指導しつつ、笑顔で楽しんで踊る大切さも伝えていた。新しく生まれ変わった湊中ソーランは5月の運動会で全校生徒が初披露する予定だ。  三浦さんは、石巻高校、日本大学芸術学部卒。キャンディーズの「年下の男の子」、松田聖子の「

進路選択 教えて先輩 石巻商業1年生 若手講師22人が車座で

 石巻商業高校(齋藤文弘校長・生徒363人)で8日、地域で活躍する若手社会人の講話を聞く「ミライブラリー」が行われた。金融、市役所、マスコミなど21事業所から同校卒業生を含む22人が講師として来校。1年生133人を対象に、自身の進路決定や就職活動、就業後のやりがいと苦労などを伝えた。  石巻地域産業人材育成プラットフォームと(一財)まちと人と=石巻市中央=が共催したキャリア教育プログラムの一環。講師との対話を通し、生徒に進路や将来について考えてもらうことが狙い。  生徒た

夢の実現「楽しいこと続けて」 鉄道写真家の武川さん 女川小でキャリア教育

 女川町教育委員会は28日、女川小学校で鉄道写真家の武川健太さん(29)を講師に招いたキャリア教育授業を行った。武川さんは、鉄道開業150周年にちなみ、プロ写真家の仕事やJR石巻線など身近な鉄道の魅力を写真と模型で紹介しながら、夢の実現に向けた歩み方を説いた。  「鉄道の魅力・石巻線を旅しよう」と題し、2、4年生計71人を対象とした。武川さんは登米市出身で現在は石巻市在住。JR東日本の広告撮影や小田急電鉄「ロマンスカーカレンダー2022・2023」撮影のほか、石巻日日新聞で

1人1台端末 扱い慎重に 修理費負担は原則自治体 かさむ更新費も懸念材料

 国のGIGAスクール構想で、石巻地方の小中学校などでは令和2年度以降、児童生徒に一人1台のタブレット端末が貸与されている。石巻市ではiPad(アイパッド)1万872台をリース。東松島市(3217台)と女川町(360台)はChromebook(クロームブック)端末を自治体で購入。授業における視覚的補助やアプリを使った家庭学習、休校時のオンライン授業に活用している。一方で、繊細な電子機器のため落下や水没による故障も少なくない。  昨年は石巻市で49件、東松島市で30件のタブレ