伊坂幸太郎「クジラアタマの王様」
伊坂幸太郎さんの小説「クジラアタマの王様」を読んだ。
伊坂さんの作品を読んだのは初めてだけれど、内容の面白さに加え、文体や表現の仕方も私に合っているのか、あっという間に読んでしまった。
タイトルの「クジラアタマの王様」とは、ハシビロコウという鳥のラテン語名。
この鳥が、作品のキーポイントの一つとなっている。
もう一つ、この作品の重要な要素となっているのが"夢"だ。
現実の世界と夢の中の出来事がリンクするところは、村上春樹さんの作品の世界観を彷彿とさせるところがある。
私は、こういう世界観が好き。
ハリー・ポッターのようなザ・ファンタジーも大好きなのだけれど、9割の現実の中に1割くらい非現実の要素が入っているのも、とても面白い。
夢の中の出来事についてはあやふやなままで話が終わっているところも、夢のはかなさというか、所詮夢は夢、現実とは別の不確かな世界なんだということなのかな、と思った。
最近、意識して小説を読むようにしているのだけれど、やっぱり小説は面白い。
つい手軽な実用書やビジネス書なんかでささっとインプットしたくなるけど、自分と相性の良い作家さんが見つかると、小説が一気に面白くなる。
伊坂さんも、自分にとって合う作家さんだということが分かったから、また別の作品も読んでみようと思う。
ユニークなタイトルの作品が多くて内容が想像しにくいので、余計楽しみ。
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