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ぼくの整体指導室で涙が流れるとき。

ぼくの整体指導室の中で涙が流れることがある。

その涙のほとんどは整体指導を受けている方が流される涙。

心身が緩むことで

封印していた悲しみや怒りの感情や記憶が放出されるときに

一緒に流れ出してくる。

大人の男性や女性が声を出して嗚咽される場合であっても

涙が流せるようになれば大きく変化できるからね。

涙は希望の前兆として安心して見ていることができる。


ところが稀にぼくが涙を流しちゃったことがある。

泣きだされた方にふれて黙って愉気をしているとき。

泣いている震えがダイレクトに手から伝わってくる。

そして、なぜだか分からずに気の感応によって

涙を流してしまうことがある。


先日、1週間前とは様変わりして落ち込んだ姿で来室された方がいた。

大変な経験をされてきている方なんだけど

今回はショックで何かをやる気力を失ってしまっているという。


30年以上連れ添ってこられたパートナーに外科手術が施せないほどの

大きな膵臓がんの腫瘍が見つかってしまったんだそう。

本当に胸が痛くなるんですねとおっしゃる通り

ご本人の心臓の無意識運動を司っている椎骨が

1週間前とは異なって実際に落ち込んでしまっていた。


じょじょに元気を取り戻していかれる姿を

毎回、ふれて愉気をして確認していたものだから

この1週間での憔悴しきった触れ心地にぼくまで胸が痛くなってしまった。


あまりの落ち込みようを目の前にして

気を抜くと声をかけているぼくが泣きそうになってしまう。

初めての経験だった。

ご本人が涙していないのに、第三者のぼくが泣くわけにはいかないものね。


自分で泣いてみると分かるんだけど

泣いているときって実際に自分のココロとカラダが震えていることが感じられる。

それはエネルギーが湧きおこってきた体感と言ってもいい。


ぼくが体験した現象は気の感応や共鳴現象。

整体指導を受けた方が流される涙は

心身が緩んで凝固していた感情の解放現象。

気力を失っている人が泣きだせば

湧きおこってきたエネルギーの影響で実際に心身が整いだしてくる。

震えだすことで気力が湧き起こり充ちてくる。

流れる涙って自家用薬なんだなぁって感じてしまう。













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