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京都へ行こう❣️【50】

今回は『堂本印象美術館』に行って来ました。
堂本印象は、今一番気になっている日本画家で、晩年の襖絵にどハマりしています(*´艸`*)♡

堂本印象美術館

現在のイベントは、生誕130年の特別企画展『描く・飾る・デザインする〜堂本印象の流儀〜』(3月21日まで)

こちらの美術館は、1966年に開館。
外装から内装に至るまですべてが堂本印象の
デザインで創られています。個性的✧*。

入り口前には、彫刻が施されている太い柱。
荷物を入れるロッカーもありました。

受付する所までは写真撮影出来ます。

展示物の写真撮影は禁止。久しぶりにポスト
カード写真とパンフレットに掲載されているものを使ってレポートしてみたいと思います。

昭和9年、婦人公論の表紙
昭和12年、春日大社の鉄道省のポスター
昭和26年、JTBの平安神宮のポスター
が気になりました。
春日大社は鹿のイラストです。

晩年は、幾何学や抽象模様の絵皿や壺も制作しています。扇子の展示もありました。
伊万里の鉢【瑞祥】と、金色に桔梗が描かれた扇子【流水に秋草図舞扇】が素敵でした✧*。

【茶釜 地中海 昭和38年】

【茶碗 高風思想 昭和45年】


昭和47年頃には、【松】【竹】【梅】【寿】のふろしきの原画も描かれています。
堂本印象が81才の頃の作品です。

20代の頃は、【勧進帳】【大原女】【車引き】【団十郎】など木彫人形を創っています。

【木彫人形 団十郎 大正3年】

私の大好きな襖絵もありました❣
岐阜県の端甲山乙津寺には、堂本印象の襖絵が17面あります。(通常は非公開)
その中の、【妍春】【光る庭】【超ゆる空】が展示されていました。

【襖絵 超ゆる空 昭和43年】

金色の襖絵で色彩も豊か。
引き手もオシャレです✧*。
今回のイベントのポスターやチケットのトップ写真として使われています。

【タピスリー下絵 好転  昭和42年】

【松桐鳳凰文様振袖  大正時代】

この他にも、福井地方裁判所のエントランスホールを飾るステンド・グラスのミニチュア
【ステンドグラス 楽園】が展示されていました。日本で初めてアクリル樹脂を使用したという説明書きがありました。

今回訪れて驚いたのは、『日本画家』の枠にとらわれないマルチな創作活動!
工芸品や美術館デザインなど、平面から立体、
空間装飾に至るまで、独特なセンスで彩られています。

受け付け前にはグッズの販売もありました。
今回のトップ写真は、京菓子司笹屋守栄さんの特製羊羹『光る窓』です。アートな和菓子✧*。
和菓子はグッと我慢して、気になる作品のポストカードを5枚をお買上げしました。

3Fのサロンには、お皿の展示と堂本印象の年表がありました。堂本印象は、年齢とともに作風をどんどん変化させていきます。
今回お買上げしたポストカードと、私が以前に見た代表作の写真で『変化』を簡単にご紹介♡
(今回の展示品ではありません)

【木華開耶媛】昭和4年 38才

【東福寺 法堂 天井画 蒼龍図】
           昭和8年 42才

【兎春野に遊ぶ】昭和13年 47才

【ベニスのグランカナル】
       昭和27年 61才

【パリの花屋】昭和27年 61才

【メトロ】昭和28年 62才

【智積院襖絵 婦女喫茶図】
        昭和33年 67才

【西芳寺襖絵 択音充光】
          昭和45年  79才

『日本のピカソ』と称される堂本印象の、細部にまでこだわりのある個性的な美術館。
代表作品も私セレクトでいくつか見て頂きましたが、いかがでしたか?
作品はイベントごとに入れ替えられます。

東福寺の法堂の天井に描かれた【蒼龍図】は、わずか17日間で描き上げたと言われています。こちらの作品にも、納得した時にだけ入れられる『恒世 印象』のサインが入っています。

寺院への奉納画を描く時には、必ず般若心経を唱えながら、真冬でも井戸の水を浴び、身を清めて制作に取り組んだと言われるほど、宗教への思いは深かったようです。

前にも書きましたが、ヨーロッパ各地を巡り、海外の影響を受けて作風が大きく変化します。
古典的なものから現代へ。今までに見られなかった色彩と簡素化されたデフォルメ。
仏教だけでなく、キリスト教をテーマにした作品も描いています。晩年は、幾何学な構成によって表された抽象画へと変化していきます。
私は、この晩年の色彩豊かな作品が特に好きなんです♡

美術館の横にある緑豊かな庭園には、堂本印象デザインのイスがありました。

次回のイベントは、25作家、41点のデザインが見れる『包むを彩る ふろしきデザインの美』です。(4月6日から6月12日まで) 
もちろん、堂本印象が描いた春夏秋冬の原画も展示されます。

【アクセス】
今回私は、京阪電車『三条駅』より15番の市バスに乗りました。他にも12番、51番、59番でも行けます。
JR京都駅からは50番の市バスがあります。
いずれも『立命館大学前』下車です。

堂本印象美術館は月曜が休館日なので、それだけは気をつけてください。
近くに、『金閣寺』や『龍安寺』があります。