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京都へ行こう❣【212】

今回は、東福寺の塔頭『一華院』です。
重森三玲のお孫さんである重森千靑(ちさを)氏が作庭したお庭を見るために行きました。
通常非公開ですが、秋のみ特別公開されます。
(12月3日まで。お茶席は11月30日まで)

山門

11月15日撮影

拝観料は400円。
拝観料とお抹茶付きのセットは1300円。
私はお抹茶付きにしました。

東庭『青龍』

※公式サイトより

入口前に高くそびえる黒松を『龍』に見立てています。

こちらは入口前から撮った1枚。
龍だと言われて見ると、木の幹がカーブして
いて『昇り龍』に見えてきます。

玄関

素敵な生け花でお出迎えしてくれます。

方丈

私が訪れた10時半頃は貸し切り状態でした。
お部屋全体の写真を撮ってから、ゆっくりと
お庭を眺めます。

 南庭『朱雀』

依稀松(いきまつ)の庭
作庭は前住職(1981年)

庭園中央にある立派な黒松が一番の見どころ。大きく伸ばされた枝ぶりが見事です!
この黒松を『朱雀』に、サツキの大刈込を『山々』に見立てています。
縁側を歩きながら見ると、伝説の鳥である朱雀が、羽ばたいているようにも見えます。

じっくり見ていくと、サツキに埋もれた石灯籠や石橋、蹲踞(つくばい)などが絶妙な位置に配されている事に気付きます。

飛び石が真っ直ぐではない所に『遊び心』を
感じます。苔もちょっぴりグラデーション。

大正ガラスも素敵✧*。

 西庭『白虎』

『虎靠山(ここうざん)の庭』
作庭は重森千靑(2018年)

白い石で『白虎』を表現。
大きな石を『親虎』、小さな石を『子虎』に
見立て、中国の故事『虎の子渡し』を表現しています。

青龍と白虎の掛軸

『四神の庭』がある一華院らしく、掛軸にも
こだわりが見られます。

四神とは、東西南北を守る『神獣』のことで、古代中国で誕生し、日本へ伝えられました。
北は『玄武』、南は『朱雀』、東は『青龍』、西は『白虎』が配置されています。

四神を配した土地は風水では最良の地とされ、
京都(平安京)でも取り入れられています。

こちらの掛軸の書は、パンフレットの表紙にも
なっています。
美しい文字に、見入ってしまいました(*´艸`*)♡

この奥に『美術館』と『北庭』があります。

絵 諸藤英世

お寺の中にあった『一間堂美術館』の作品を
今回のトップ写真にしています。

北庭『玄武』

『彷彿石(ほうふつせき)の庭』
作庭は重森千靑(2016年)

最奥は、石組みで『蓬莱島と蓬莱山』、
黒い石で『洲浜』を表現。
中央は、石組みで『鶴と亀』。
手前は、三石で亀が泳ぐ姿を表わしています。

※公式サイトより

影のない美しいお庭を見てもらいたくて、
画像をお借りしました。
石の数は十五石で構成。七五三の庭にもなっているので、石の数や色にも注目して下さい。

お茶席

お庭の前ではなく、別室でお抹茶とお菓子を
頂きました。

寺名『一華院』にふさわしい華やかなお菓子

外から撮影しましたが、この左奥がお茶席になっています。

いかがでしたか?
『北庭』は、まるで重森三玲が作庭したお庭のようでした。『永遠のモダン』は、しっかりとお孫さんに受け継がれていますね!
東福寺は混雑していても、まわりの塔頭寺院は比較的ゆっくり見れるのでおすすめです。

【おまけ】

『真如堂』にもお孫さんである重森千靑氏が
作庭した『随縁の庭』があります。
重森三玲ファンの方へのサービスショット✧*。

最後までお読み下さりありがとうございます❣