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岸和田城庭園【八陣の庭】

今回は、重森三玲氏によって設計・作庭された
【国指定名勝】岸和田城庭園(八陣の庭)を見るために『岸和田城』に行って来ました。

【今回のアクセス】
京阪『北浜』駅より大阪メトロ堺筋線に乗換え『天下茶屋』駅下車。
そこから南海電車に乗換え『岸和田』駅下車。
徒歩約12分です。

大阪メトロで運良く『ちいかわ阪急』に乗る事が出来ました❣

車内では無音カメラで静かに撮影(*´艸`*)♡

可愛くラッピングされているのに、ホームに
安全ガードがあるので一部しか撮れません。

堺筋線と阪急電車って『相互直通運転』をしているんですね!『なんで地下鉄なのに阪急?』の謎が解けました。

岸和田城🏯

10月5日撮影

別名  千亀利城(ちきりじょう)

岸和田城の別名は『猪伏山千亀利城』。
『ちきり』とは、機(はた)のたて糸をまく器具で、本丸と二の丸を重ねた形が『ちきり』に似ているところから由来するといわれています。

櫓門(やぐらもん)

酒造用に使われていた大釜

岡部氏紀念碑

平日の朝だからなのか、空いていました。

岸和田城庭園(八陣の庭)

パネルを撮影しています。

こちらは昭和28年に重森三玲氏によって作庭。
『大将』の石組みを中心に、その周りに8つの石組みを配置しています。
これは三国志の英雄・諸葛孔明の『八陣法』をイメージして設計。この石組みは、360度どの角度からでも鑑賞することが出来ます。

天守閣からの眺め

『落下防止の柵』があり、安全なんですけど、写真的にはかなり残念💦

この庭園が完成してから岸和田城天守閣が再建されました。三玲氏は、天守閣上からの眺めも意識して設計していたんですね。
水平方向の視点だけでなく、垂直方向にも展開したこの庭園はかなり独創的。
近代日本庭園史における学術上の価値も高く、平成26年に【国の名勝】に指定されました。

この庭園は『三重の屈曲線』で仕切られていて
上・中・下の三段構成。
上段中央に『大将』を表す石組みを配置し、
中段と下段には大将を守るように『天』『地』
『風』『雲』『竜』『虎』『鳥』『蛇』の各陣を8つの石組みで表現しています。

上段中央『大将』

この庭園で最も大きな巨石を使用。
四方正面の配置によって各陣形を指導している姿を表現しています。

下段『天陣』

長石を棒状に立石として使用。
陣勢が上天にのぼる勢いを表現しています。

中段『虎陣』

中央の2個の立石を胴体に見立て、さらに9個の石を配置して、猛虎が吠えている姿を表現。

下段『地陣』

3個の石を地中深く沈めて、動かぬ様子を表しています。

下段『鳥陣』

8個の立石・横石・臥石によって、鳳凰が天空に羽ばたく姿を表現しています。

中段『風陣』

7個の横石で、暴風が吹き荒れる様子を表現。

下段『竜陣』

竜が海中から天に昇るように中央に長石を斜めに配し、9個の立石・臥石・横石を用いて竜を
抽象的に表現しています。

下段『雲陣』

3個の石で、雲が去来飛散して常に変化する姿を表しています。

下段『蛇陣』

3個の長石の石組みに傾斜をつけて、大蛇が獲物に飛びかかる勢いを表現しています。
2個に見えますが、奥の石は2個の石をうまく
繋げています。

『八陣法』は本来敵を攻める陣形ではなく、
平和確立のために外敵から守る陣形であるとして、『平和への願い』も込めています。

天守閣とお庭をカッコ良く撮りたくて、
いろんな角度から撮影しました。

天守閣入り口の階段

柵無しでお庭全体を撮るには、この階段が
ベストポジション。

階段までならギリ無料(笑)
天守閣の入場料は大人300円ですが、私は今回
『岸和田城天守閣』『岸和田だんじり会館』『きしわだ自然資料館』の三館共通券を利用。700円なのでかなりお得です!

お城を守るための『狭間(さま)』に近付いてそこから見える景色も楽しみました(*´艸`*)♡

『矢狭間』

縦に長いのが特徴

『鉄砲狭間(丸狭間)』

『鉄砲狭間(鎬狭間しのぎさま)』

いかがでしたか?
石組みには、和歌山県沖ノ島産の緑泥片岩を
使用。白砂は京都白川産。砂紋で海中の蓬莱を表現しています。重森三玲ファンの私は、この庭園だけでも楽しめますが、せっかく来たのでお城も見学。

天守閣の中に展示されている阿弥陀如来坐像や甲冑などは撮影禁止でしたが、フォトスポットと駕籠(かご)だけは撮影出来ました。

兎耳の兜

駕籠(かご)

1810年 長徳寺に伝わった駕籠

【おまけ】

マンホールが可愛い♡⤴︎⤴︎

最後までお読み下さりありがとうございます❣

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