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【くら詩note】鳥

目覚めても
幾度目覚めても
鳥になることはない
翼なんて生えない

朝の光
シーツにうずくまって
覚めることのない夢を抱えていた
カーテンの向こうの空を見ていた
とべない空を見ていた

大空よ僕たちは
鳥になんてなれない
その青さを手にするには
どこから辿りつけばいい?

願いあって
祈りあっても
翼は生えない
だけど僕たちはゆくよ
ひしめき広がる平面の景色を

何があっても
うつむかないってこと
この瞳の中に映すこと
この皮膚で呼吸すること
大空に響かせること
僕たちにできること
居場所へとんでゆくこと
ありったけの朝の空気を
その胸につめこんで
鳥になって
雲になって
とんでゆけなくても
とんでゆける

僕たちは人という鳥になれる
空は翼を広げるための居場所

目を閉じて直立不動

大空の下
力いっぱいの
大の字を描きながら
まっすぐに両手を広げている


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