ぽぽら

【🏠詩と読みもの📬】何の変哲もないようにみえる暮らしの中の、人の胸のうちを綴りたい。 …

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【🏠詩と読みもの📬】何の変哲もないようにみえる暮らしの中の、人の胸のうちを綴りたい。 🍀お立ち寄りいただきありがとうございます🍀

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【自己紹介】思いきって初投稿してみた

ふりかえれば、内向型があいまって、人間関係の悩みで、心は二転三転の日々。自己嫌悪は、更に生活の数々の場面に影響を及ぼしました。仲間外れなどが起因の体調不良からきた皮膚病は、見た目からくるキモイの言葉の攻撃を生みました。マイナス因子に囲われる日々は、後々、就活にも絡んできました。 色々あったな。色々あったけれど、一番辛い時、悲しい時、誰もわかってくれないと落ち込みまくっていた時、幸いにも私には、書くことという、没頭できる時間がありました。たくさん詩や文章を書くことで、自分と向

    • 夏の雲 (詩/シロクマ文芸部)

      【夏の雲】 仕事の出先で 真昼のバスを待っていました 高層ビルとビルの間に見える 長四角の空をみていました 端から端を探しても どこにも夏の雲は見えません 見えるのは 嘘なのか本当なのかわからない 雲一つない空がみえるだけ 今にも高層ビルの影の中に 吸い込まれてしまいそうな空 思わず心細くなって 思い出してしまうです 夏休み 田舎のおじいちゃんに 手を引いて 連れて行ってもらった日のこと 青田の揺れる道の上で 大きな大きな空の下で タカいタカいしてもらってみた 遠い

      • 【くら詩note】透明

        【透明】 いるのかいないのか ときどき人に よくわからないと言われます ときどき透明が怖くなります 交差点を渡る人ごみに紛れて 私はどこかに いなくなるような気がします いるのかいないのか わからない透明に 飲まれてしまいそうで ついつい確かめるように 歩道に力をいれて コッツコッツと歩いてしまいます 渋滞のクラクションが響きます さっきまでうつくしい円形だった 見事な夕日さえ ほろりほろりと 明日に消えてゆきます とっぷりとっぷりと 今日は透明になってゆきます 生

        • 風鈴と(エッセイ / シロクマ文芸部)

          暑いというよりは、熱いという漢字の方がハマるよね?今年の夏は。 そんなことを考えて、夕暮れの道を歩いていると、目の前に濡れた道が。 暑さが暑さですから、道は濡れているけれど、熱気でちょっとしたサウナのようでした。 ここの付近だけ雨が降ったのか?一瞬、そのように思ったけれど、よく考えてみたら、ここは高齢の女性の方がおひとりで住まわれている家の軒先でした。丁寧に育てられた植木の数々。おそらく、水やりのついでに打ち水をされたのでしょう。 暑すぎるのだからそんなことしても無駄だよ

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        【自己紹介】思いきって初投稿してみた

          朝からかき氷(創作/シロクマ文芸部)     

          「かき氷を食べに行きたい!!」 社内の昼休みにみるSNS。そこには映えるおしゃれなかき氷の数々。 カラフルでPOPなかき氷もあれば、抹茶にあんこという純日本風のものまで。店内の様子も実にバラエティーにとんでいて、目が離せない。 かき氷といえば、私が子供の頃、ばあちゃんが「特別だよ」って、高い戸棚の上から降ろしてみせてくれた、手動のかき氷器が衝撃的だった。 「え?!もしかして、近所の店にある小さいカップのじゃなくて、 ガラスの器にワンサカ盛られた、カフェ的な奴が食べれるの

          朝からかき氷(創作/シロクマ文芸部)     

          夏は夜(詩/シロクマ文芸部)

          「夏は夜」 あんなに眩しかった真昼のすべてが 見渡す限りの夜に包まれています 部屋の窓をひらいた時に 海からのむかい風が 通りすがりのお店で今日 ついつい買ってしまった風鈴を ゆうるりと鳴らしてくれたのです 生まれたての夜の音 薄明りの宵の光に揺れながら 静かに光ってくれたのです 昨日の雨で今夜は ほんのすこし過ごしやすい夏の夜です 眩しすぎるものが多すぎて 手に負えず どことなく疲れていた私のぜんぶが 夏の夜になって響いています どこかに消えてゆきます 夏は夜

          夏は夜(詩/シロクマ文芸部)

          手紙には(詩/シロクマ文芸部) 

          【手紙には】 私の生きごとは他人からみれば 他人なんだから他人ごと あたりまえのこと だけど 時々かなしくなってしまうのです パソコンの隅っこに この思いを綴るのもいいのですが もういらなくなったノートに 長々と書き綴ってもいいのですが 今日はなんだかとてつもなく かなしすぎて やりきれなくなった そんな日には せめてもの 自分への生きているしるしとして 手紙を書いてあげようと思うのです 手紙には宛先もありません 自分から自分への手紙 いらなくなったら捨ててもいい手紙

          手紙には(詩/シロクマ文芸部) 

          【くら詩note】 そっぽ

          動物園のキリンが 僕たちと違う方角を見ている 君はあれからすぐに フラミンゴの方角にみとれて 僕と違うところを見ている 今日の風はどこ吹く風 広場の風見鶏は屋根の上で くるくるとまわりっ放し 東西南北にいそがしい 日曜日の動物園 おおぜいのひとは どうしようもないくらい ひとである一日を忘れて 陽ざしの満ちる方角にあふれていた 時々そんな日が 僕たちにあってもいいじゃないか ひとであることにそっぽむいて 僕たちはカンガルーになって走った 陽のにじむベンチにも

          【くら詩note】 そっぽ

          【エッセイ】みんなと同じように、前向きになれなくても、どうにかなったって思える今。

          私たちの周辺にはいつも、競争や比較がつきまといます。加わりたくないのに、勝手に対象にされて、勝ったとか負けたとか。大きいことから小さなことまで、嫌というほど体験しました。 学歴だとか、肩書だとか、家系だとか。もうそんなのいいじゃないですか。中には、学びたいことを選ばす、ネームバリューだけで、学校や仕事を選んで、その場所に行くことが苦になって、挫折した人もいました。そして、自ら、今まで親しくしていた人と離れてゆきました。とても寂しかった。 SNSでもそんなことを苦にする人が

          【エッセイ】みんなと同じように、前向きになれなくても、どうにかなったって思える今。

          【くら詩note】アリフレタナニカ

          キミがどこへ行こうとしているかは ダレも知らない ボクだってボクがどこに行くかなんて わからない 今はヒトのいのちが どこへ行ってしまうかということよりも もっと知らないといけないことが 山ほどあって ボクタチはその道の途中 住み慣れたガラス窓に映る 空は堂々と生きて ボクは堂々とボクとして 生まれてきたはずなのに いつの頃からか ボクの中の何かが 何かになろうとして泣いていたんだ だけどどうしてなんだろうね 何かに迷っていたキミと 偶然知りあえた日から もうそんなこと

          【くら詩note】アリフレタナニカ

          【エッセイ】大人の泣きかた

          「約束はきっちりと守りましょう」と、子供の頃から痛いほど言われてきたものです。「時間ドロボーにならないように約束の時間は守りましょう」だとか「借りたものはきっちり返しましょう」だとかは、相手の人が困らないために必須ですが、人には絶対守れない約束だってあります。 それは「大人は泣いてはいけない」という約束です。大人が泣くということに対して、別にいいよと言われる方も多いものの、実際は、結構厳しかったりします。 以前に勤務していた職場で、みんな帰った後の会社の窓際で、50代後半

          【エッセイ】大人の泣きかた

          【くら詩note】鳥

          目覚めても 幾度目覚めても 鳥になることはない 翼なんて生えない 朝の光 シーツにうずくまって 覚めることのない夢を抱えていた カーテンの向こうの空を見ていた とべない空を見ていた 大空よ僕たちは 鳥になんてなれない その青さを手にするには どこから辿りつけばいい? 願いあって 祈りあっても 翼は生えない だけど僕たちはゆくよ ひしめき広がる平面の景色を 何があっても うつむかないってこと この瞳の中に映すこと この皮膚で呼吸すること 大空に響かせること 僕たちにでき

          【くら詩note】鳥

          【エッセイ】空のとびかた

          鳥は自由でいいなぁって、子供の頃、何度も思ったものです。 自由に空を飛ぶことができて……と。 けれど、大きくなってから、渡り鳥のV字になって飛ぶドキュメンタリーをみたり、湖の鳥が、水面下で必死になって足をバタバタさせながら泳いでいる様子をみつけてしまった時、初めて、鳥は鳥で大変なんだと実感しました。 ひとには翼なんてありません。空を飛ぶことなんてできません。だけどひとは、考えて考えて、飛行機をつくりました。船をつくりました。人として生まれつき備わっている、考えるという自由

          【エッセイ】空のとびかた

          【創作】くるかあをちま~やさしいおまじない~

          あれは、小学一年生の頃。仲良くしていた友達と一緒にいたいという、軽いきっかけで通い始めたのは書道教室でした。 書道教室は、私の人生初の習い事でした。ですが、習い事に興味を持ったのは、書道が初めてではありませんでした。 会社を経営する裕福な家庭のクラスメイトが発した言葉「私、今日、レッスンがあるから遊べないの。」という一言。耳の穴が飛び出ました。 「レッスンとはなんぞや?」 三世代同居の大家族の家庭に育った私には、初耳の言葉でした。 🍀     🍀     🍀    

          【創作】くるかあをちま~やさしいおまじない~

          【くら詩note】ゆび

          町の夜はとてつもなく 暗いと感じて にんげんは 星の光だけでは 足りなくて 求めてしまうのです 行き先のわからない 明日からの身の上を案じ 何億もの星の下 とどかない高さをもとめて 生きてしまうのです 人工につくったあかりは 必要以上にあかるくて 時には見たくない孤独を さらけ出してしまうけれど それでもすぐそばに なくてはならないものに なってしまって 今宵もあちらこちらから 光りだすにんげんの夜を 空はながめているのでしょう むかいのハウスの子供たちが ポーチラ

          【くら詩note】ゆび

          【エッセイ】やさしいひかりをもとめて

          当たり前に思うことですが、朝と昼には太陽のひかりがあります。 当たり前に思うことですが、夜には星と月のひかりがあります。 あの頃、天災で停電になった時、本当に不安でした。特に夜の時間帯は。 その時、屋根の下では、100均で買い置きしていた数本のライトに助けられました。信号機も曲がって壊れて光らない夜、街灯もつかない夜。どうしても外に行かなくてはならない時の月のひかりは、とてもありがたかったひかりです。 停電が復旧して、ある程度心も落ち着いた日に気づきました。 私たちの生活

          【エッセイ】やさしいひかりをもとめて