見出し画像

読書 男の子の国語力の伸ばし方 高濱正伸

「男の子は国語が苦手」は根拠なし

端的な証明は、理系の頂上の一つである
医師に、古今東西優れた作家が多いこと。
大学生のときに読んだ寺田寅彦の随筆に、
文系理系なんてない、できる人は両方できる
のだという意味の文章があったのですが、
理系に強い人は、やれば必ず文系科目も
できると思っています。
男の子の国語力の伸ばし方

私はシンプルに、有名作家に男性が多いことが思いうかんだ。東野圭吾、夏目漱石、池井戸潤…(私の読書量が推し量れるラインナップ)。言いたいことは、男の子だから国語が苦手、という言い分が通るなら、こういう優れた作家はなかなか世に輩出されないよね。だから「男の子は国語が必ずしも苦手じゃないんじゃない?」ということ。

男の子は国語が苦手、と思われがちな原因

①発達段階に明らかな性差がある。※もちろん個人差はあり
女の子は早い段階で「外からの目」を気にし始めるのに対し、男の子はしばらく「内からこみ上げる情動」に突き動かされるままふるまう。
女の子はおままごとやお手紙交換など、言葉のやりとりが多く含まれる遊びを幼いうちからスタートするが、
男の子は探検ごっこやかけっこ等、スピード感やスリルのある遊び、もしくは一人でもくもくと取り組める遊びを好む。
だから、スタート地点では当然女の子の方が国語が得意な傾向にあり、比較して男の子はあまり読解力がない、というような印象につながる。

②幼児期の得意不得意の傾向を、親が強化している可能性
悪気なく、この「性差」を親が必要以上に強調している可能性がある。
子供の国語の成績を見て、「苛立ち、落胆」の表情を見せる。
友人に鉢合わせたとき、「算数はできるんだけど、国語がねえ~
とつい言っている。
こうした親のちょっとした振る舞いで「自分は国語が苦手」という思い込みから抜け出せない男の子が相当数いるということだ。

男の子にとって、母親からの一言がいかにインパクトがあるのかについて述べたこの箇所。

たいていのお母さんは、いまの自分、
大人の感覚で、子供を頭ごなしにしかって
しまいます。
これまでの経験で言うと、しかられても、
女の子はしぶといし、強いです。
ところが男の子の多くは、少しのことでも
傷つきます。特に大好きなお母さんから
言われた一言となるとなおさらです。
男の子の国語力の伸ばし方

高濱先生は、「お母さんにはこの気持ち、一生理解できないでしょうな~」と結論付けている。ええ、全く理解できない私です。けど、ここまで自分と違うんだ、という気づきがあれば、自分の対応を調整することはできる。

男の子の国語力は家庭で伸びる

色々なアクティビティが紹介されているが、私が実践しよう(している)と思っているものは下記。
・あいさつを徹底。
・机に向かう姿勢を正す。(厳しい・・・口うるさく言っているけどなかなか定着しない)
・なるべく色々な経験をさせる。(想像力のベースを作る)
・親の語彙力を上げる。
・子供の言い分を勝手にわかってあげない。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました^^
国語は、生活の基礎だということは一目瞭然。
男の子が苦手と感じやすいなら、家庭でサポートせねば!と思ったのが本書を手に取ったきっかけ。
意外にも、男児と私との間にある差への理解が深まることとなった一冊でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?