コンサルタントは何故、抽象的か?
こんにちは、Hi_Kickです。
本日は、コンサルタントの思考回路についてお話しします。
長く会社員をしていると一度は遭遇することがあるかと思います。そして、あまり良い印象を受けないことが多々あると思います。。理想論や能書ばかり、結局はかき乱して時期が来たら帰っていく連中、みたいな。
他方で一緒になって考えてくれた、やっぱり(高いだけあって)賢い。そんな印象を持たれている人もいるかもしれません。
コンサル歴10年弱の若輩者ですが、どんな人種か?何が特殊なのか?上手い付き合い方は?といった話をしたいと思います。
コンサルタントはどんな人種か?
結論から言ってしまえば、課題解決に特化した人達です。
最近では、課題をみつける人と解決する人が分かれている場合もあります。
逆に言えば、課題がないと動けない人種です。
潜在的に課題があったとしてもお客様から「これが課題です!」と言ってもらえないと対価を得て仕事をすることができないので、常に課題に目を向けています。(決して粗探しをしている訳ではない)
課題解決に心血注いで働いている為、円滑に現状業務を運営する様な仕事は苦手だったりします。その点については現業をされている人の方が二枚も三枚も上手です。
コンサルタントは何が特殊なのか?
先程でてきた「改善/改革、課題解決」という業務が日常的にあるか?日々の業務の中ではそこまでウェイトが高いものではないですよね。
要は「課題解決サービスを提供しているサラリーマン」であり、会社の中で「たまにしか発生しない業務」に特化している部分が特殊というだけです。
そこで出てくるのがタイトルの通り、抽象的という言葉。
コンサルタントが課題を見つける際、抽象⇔具体を行き来して解決すべき事項を探し当てる手法を取っていきます。
例えば、図の様に伝票業務の課題があったとします。
現場担当者の目線では「小-課題」が該当しますが、それを解決しようとすると「該当部署の人数を増やしましょう!」となります。しかし「中-課題」を見ると、人を増やしてもいずれかのタイミングでまた「小-課題」が復活してしまいます。
一方で「大-課題」を見ると伝票自体が形骸化しているのが見えていたとして、その会社が一足飛びに伝票業務の廃止まで踏み切れるか(改革)、「中‐課題」レベルで留めるべきか(改善)、判断をしながら進めていきます。
根本的な課題をみつけるための抽象化、実行可能性をみつけるための具体化
これらを組み合わせてコンサルティングを行います。それ故、課題を特定するタイミングで抽象的な議論が多くなりがちです。(決して能書きを垂れたいわけではない)
普段の業務では「どうやって実現するか」具体化の議論がなされているかと思います。特殊と言われる所以は、この抽象化のプロセスにあります。
コンサルタントとの上手い付き合い方は?
前回記事でも書きましたが、事業会社では現業だけで手一杯の状況が続いているかと思います。一方、コンサルタントが入ってくるのは改善・改革といったタイミングです。少し嫌な気持ちになるのも仕方がないと思います。
できればですが、「外部の人間が偉そうに!」と思わず、「自分たちが普段やっていない業務に特化した人達」と思えると上手く付き合うことができます。コンサルタント側も「いずれか引き継がなくてはならない」という思いがある為、なるべく現場に即して動いていきたいと考えています。
コンサルタントはあくまで一時的な不足リソースの補完
ビジネスの主はクライアント企業であり、その会社員です。「上手く使ってやろう!」という位の気構えで接することをお勧めします。
(大きな声では言えませんが、、)プライドが高く、見下してくる様なコンサルタントが来たら、その方は外れなので変えてもらいましょう。
最後に気を付けるべきポイント、「コンサルは長く使うべきではない」
中には明確なプロジェクトではないものの、継続して業務改善を行う前提として年単位のコンサル契約を結んでいる会社もあるかと思います。一概にダメとは言いませんが、事業会社・コンサル会社双方にとってあまり良くない状況なのではないかと思っています。
コンサル長期契約のデメリット
事業会社側
・改善/改革が事業軌道に乗った後に実行できる内部人材が育たない
(コンサルに頼り切りになってしまい、抜けた後に内製化できない)
コンサル側
・本来の課題解決以外のテーマに時間を取られる為、メンバの能力低下
(コンサル会社としては儲かるが、現場メンバの能力が育たない)
特に大企業のコスト部門でこの様なプロジェクトが多く、上席の懐刀としてコンサルを雇っている状態です。たぶん使い勝手は良いでしょうが、、、
皆さんがコンサルを使う立場に立たされた際はデメリットも含めて検討された方が良いかなと個人的には思っております。
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