見出し画像

読書は知的戦い

こんにちは、Hi_Kickです。
本日は私の読書法についてお話します。

前回記事にて触れましたが、会社員にとって読書はとってもコスパの良いスキル磨きだと思っております。

ただの情報インプットとして使うのではなく、「自分の考えを成熟させる」為のディベート道具として活用していくことをお勧めいたします。

何故、情報のインプットとして使わないか?

これは単に、非効率だからです。
今の時代、インターネットがあれば必要な情報を即座に取得できます。

業界に詳しくなりたいのであれば、業界マップや主要会社の公示情報、新聞記事やシンクタンクレポートなど、無料で手に入る情報が沢山あります。
具体的な技術に詳しくなりたいのであれば、ケーススタディや、Q&A形式のインタラクティブな情報ソースまである始末です。

情報の量、鮮度、検索性、どれをとっても概ねインターネットの方が勝る時代になっていると感じます。

情報インプットとして使う上で唯一の利点を挙げるとするならば、「本屋にフラッと入って気になる本を手に取った」様なシーン。
自身が興味がなかった分野に手が伸びた、というのは良い事だと思います。

読書を通じた知的戦いとは?

本に書いてあることが全て正しいとは限りません。
1冊を通じて矛盾がない様に書かれてはいますが、その本自体に大きなバイアスが掛かっていたり、側面を捉えた話だったりするからです。

私個人として、本とは「作者の意見書」という解釈です。

誤った、偏った情報である可能性があるなら本は不要ではないか?
これを言い出すと新聞は正しいのか?という話になるが、大事なことは、「情報に対して自分がどう向き合うか」という姿勢だと思います。

新聞でなく、なぜ本なのか?
ここが非常に重要で、本は他の情報ソースに比べて圧倒的に情報量が多いことにあります。執筆の背景、作者の問題意識、調査結果、示唆、展望など。
同じ事柄に対して、多くの情報があるとディベートとして成り立ちます。

新聞「地球温暖化が深刻化。全世界的な急務へ。XXがYYに合意。」
⇒客観的かつ端的で分かりやすいが、それ自体に議論が及ばない(事実)

本「アジアを中心とした急激な経済発展がもたらす二酸化炭素排出の増加が問題になっている一方で、先進国の同排出量が高止まり傾向。その多くは家畜牛から排出され、食肉文化からの脱却が必要だと考えられる。」
⇒ある意味で正しいのだろうけれども、肉を食べたい人もいる。(意見)

1ページを30秒かけて読むとして、400ページの本を読むのに約3.5時間。
約3.5時間の間、同じテーマで絶えずディベートすることができます。

あくまで妄想の中ですが、自分の意見を考えることが重要。
これを悶々と日々行うことで、考える力、幅広い物事に対する意見を持てるようになってきます。

具体的にどの様に行うのか?

先ず意識したいことは、「はじめに」~「おわりに」まで全て読む。
1文字たりとも落とさず、全部の文章を読みます。

作者が何を考えているのか理解することからディベートが始まります。
文章だけでなく句読点、強調している部分に着目します。

次に何でも良いのでツッコんでみる。
始めは「違うでしょ」レベルでもOK。なんでそう思ったのかは後からじっくり考えればいいので、思いのままに作者に突っ込んでみましょう。
(ツッコみが屁理屈だなぁと思い始めたら、むしろ良い兆候です。)

ひとしきりツッコんでみたら、なんでツッコんだか考える。
読みながら考えるのは難しかったら、そっと本を閉じて考えても良いです。
ツッコんだ理由を考えていくと、案外そこに自分の考えが眠っています。

最後に、自分の考えを実現するにはどうすべきか考える。
先程の食肉文化廃止であれば、空調を節約する、屋根/壁を白に塗る等々、身近なところから始められるところはあるはずです。
それだけで温暖化が止められるか、より気になれば他の本を手に取り作者の知識を吸収しつつ、自分の意見を強く育てていけば良いです。

加えて、これらのツッコみ ⇒ 考え ⇒ 自分の意見を述べる一連の流れを本を読みながら出来始めてくると、実際の会議などでも役立ちます。

「会議では発言しましょう」なんて話もありますが、慣れていないと聞きながら考えて意見するのは結構難しいと感じております。
日頃から知らない情報に対してディベートする力を身に付けていると咄嗟の話にも、情報を整理して当たりの良い返しをすることができます。


本日は、文章ばかりで恐縮ですがこの辺にしておきたいと思います。

本を読みなれていない人には苦行になるかと思いますが、まずは30冊。1年かけてでも良いのでゆっくり無理のない範囲で行うことをお勧めします。

飽きて辞めてしまう方が勿体ないです。
個人の経験としては30冊を超える辺りから考える力が付き、本を読むことが苦にならなくなってきました。

最後に、参考本を張っておきます。お勧めの本があったら紹介してもらえると嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?