見出し画像

熱中症対策の食事・飲み物

現在、COVID-19での第5波のピークを東京都や首都圏3県、沖縄県、大阪府などでは、猛威を振るっており今までにないスピードで感染者数が日々増えてきており、そちらの地域では『緊急事態宣言』の期間延長や宣言の追加がされています。同時にそれ以外での地域でも感染者の数も日々増加してきています。

そして、病院もCOVID-19対応をしているために、何らかの体調不良で救急車を要請してもなかなか搬送先が決まらない、搬送していただけない状態になっています。体調を崩して病院を受診しても、外来での処置のみで入院が出来ずに自宅療法になることも多くなってきます

また、夏場での救急搬送で増えてる病気、症状としては、熱中症と急性アルコール中毒などがあります。この2つはそのまま放置をすると命に関わる場合もあります、が、ちょっとした心がけ次第でこの2つを予防、早期対応することもできます。

今回は、熱中症予防の面からの食事の注意点を管理栄養士の視点から考えてみたいと思います
熱中症予防の面からの食事での注意点を以前のレクチャーなどの際のスライドから抜粋してみます


***脱水症とは***

画像1

ここにいるのは、日本循環器学会の禁煙推進キャラクター🚭の🦢のすわん君(左)と日本高血圧学会の減塩推進のキャラクター🧂の良塩くん(右)というキャラクターさんです

キャラクターさんは、人間よりも内側の体内にこもった形で汗をかきやすく、脱水症状を起こしやすくなっています。人間以上にこまめな休憩と水分補給などが必要になってきます

脱水症状が進み、体液が失われると体内を循環する血液が不足し、体内で作られる熱を体表面に運びだし、拡散することができなくなります。
脱水症状が進むと熱中症も進みやすくなる、熱中症が進むと脱水症状が進むという悪循環に陥ります

●水は生命をを保つうえで 重要な物質で大きく4つの働きがあります
  ・栄養素や酸素を運ぶ
  ・老廃物を排泄する
  ・体温を調節する
        (冷えた水を飲むことでも体温を下げる効果もある)
  ・体のさまざまな機能を維持する
        ⇓   ⇓      ⇓
  脱水となり体から水分と塩分が不足すると 
        これらの役割が上手く果たせなくります

●熱中症などから脱水症状を起こしているときには、経口補水液など 水分、糖分、電解質を含んでいる点滴に似た成分のものを飲むことが症状軽快の助けになります

***夏場のからだと塩分***

画像2

汗とともに電解質(ナトリウムやクロールなど)も失われるので、汗を大量にかいた際には、水分と塩分などが必要になります。ですが、必要以上に塩分を大量にとることは、高血圧や循環器疾患などのリスクもあがりますので注意が必要です
人が生きていくためには、塩を全くとらないのも問題ですが、最低限1~3gは必要になります
また、水分(真水)だけを大量にとると、体内での電解質のバランスが崩れることにもなり、それにより体調を崩すことにもなりますので、水だけを大量に飲むのも危険です


***味噌汁(みそしる)***

画像3

味噌汁は、生理食塩水に近い濃度の水分に近い水分です
味噌汁には、野菜をたくさん入れて具だくさんにすると味噌による塩分と野菜によるミネラルを同時に手軽に補給することができます


***食品中の水分***

画像4

一般的な水分補給と言えば、水やお茶、ジュースなどの飲み物になります
でも、実際には、食品(食べ物)そのものにもたくさんの水分が含まれています(上記の値は加熱前の非加熱時の生のものです)
食事をして食べ物が代謝されると生まれる水分(代謝水という)もあります。
お水やお茶などの飲み物だけでの水分補給をするとお腹はチャプチャプになってしまいますが、食品からでも水分がとれますので、食事をしっかりととることでも、栄養もとれると当時に水分も併せてとることができますので、食事をすることも熱中症予防をする上でも大切なことになります
食事であれば、適度に塩分や糖分を含んでいる点でも必要なものを補給することができます

水分が多く含まれる野菜や果物をとることでも脱水対策になります
食事の時も含めて1日に8回くらい(朝起きたとき、朝ごはんの時、10時頃、お昼ごはんの時、15時(3時)のおやつの頃、夕食の時、入浴の前後、寝る前)にこまめに水分をとることが大切です。この時の水分補給ではアルコール以外での飲料でとるようにしましょう。
アルコールは、水分ではありますが、代謝され時に水分を作り出すのとは逆に体内にある水分を利用してしまい脱水の方向に傾いてしまいます

水分補給のタイミングは「のどが渇く前」にとることが理想的です

***経口補水液(手作り)***

画像5

市販品以外でも 自宅にある 水、砂糖、塩を使えば手軽に経口補水液を作ることができます

詳細については、下記の経口補水液(市販品)の欄にあります、別の投稿記事の中に記載をしておりますので 下記のリンク先をご参照ください

***経口補水液(市販品)***

画像7

画像8

画像8

上記は 市販されている経口補水液になります
メーカーによっては、ドリンクタイプだけでなくゼリータイプになっている経口補水液も販売されております
また、以前と比べて現在は、様々なメーカーから経口補水液が発売されています

上記の経口補水液に記載してあった栄養成分表示を一覧表にまとめてみました

経口補水液については、以前 別の投稿にまとめてあります
下記の投稿になります
経口補水液と手作り経口補水液(ORS)の作り方(2020年8月版)
https://note.com/hi40chan/n/nfcaee1a2a93e


経口補水液の液体そのものが苦手な方の場合、市販されている経口補水液のゼリータイプのものだと比較的のみやすくなっています
また、どうしても口に合わないなどの場合には、無理には飲まずに、みそ汁やスープ、果汁、飲料水、お茶(できれば加糖)、スポーツ飲料など塩分や糖分を含む物など飲めるものを飲む形で対応をされてください
無理をして吐き気などがでてしまうと本末転倒ですので…

私は、経口補水液やスポーツ飲料は苦手なのでその時に飲めるもので対応しています

また、夏場だけでなく、冬場は空気の乾燥、暖房の中にいることによってしらずしらずのうちに脱水症状を起こしていることもありますので、熱中症ではありませんが、同様の注意が必要になります


ご参考になれば幸いです

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?