みかん日記完

「言葉の魔法展」へ

名古屋で開催されているある展覧会へ行ってきました。

そう、僕が尊敬するジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんの展覧会です。行かないわけがない!

そして初日ということもあり、鈴木さんの出身地である名古屋開催……もしやと思っていたがその思いが実現した‼

鈴木敏夫さん、本人に会えた‼

ただただ感動した。本人の話は最後に書こうと思います。おいしいモノは最後にとっておきましょう(^_^)。

まずは、「言葉の魔法展」について語らせてください。

では、始めていきます。

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「言葉の魔法展」に僕がキャッチコピーをつけるとしたら。

鈴木敏夫のおもちゃ箱

とつけます(^_^)!まさに、鈴木さんが関わった全ての物が詰まっているという空間(箱)になっています。

空間(ブース)は大きく3つに別れていました。

1つ、鈴木敏夫の「書」

2つ、鈴木敏夫の「過去」

3つ、鈴木敏夫の「ジブリ」

この3つのパートに分かれて、これまで鈴木さんがどう生きてきたか、どうやって仕事をしてきたのかを体験することが出来ました。

一つ一つ概要と僕が注目した点を順番に書いていきます。

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1つ、鈴木敏夫の「書」

まず初めに登場するのが鈴木さんの「書」です。

筆でかかれた鈴木さんの言葉たちはどれも力強く感じました。

この最初の「書」ですでに鈴木さんの言葉の広さ・深さを感じることが出来ました。

・鈴木さんの名言

・鈴木さんの好きな言葉

・過去の作品・偉人の言葉

・鈴木さんの冗談

などが素晴らしい「書」として展示されています。

面白いモノだと「バルス!」といったツイッターで流れていてもおかしくないような言葉が鈴木さんの「書」という力を借りて見事なパワーワードとして展示されてます。※Tシャツも売ってますw!

自分の展覧会を開いたら誰もが自分のいいところを見せたくなると思います。僕ならそう考えます。しかし、鈴木さんは本気の場で笑いを取りにいける!本当にこの姿勢・スタンスが僕は大好きです!

鈴木敏夫の「書」で僕が気になったポイントは……「臨書」という言葉です。

臨書とは、書道の勉強方法の一つで「手本を見て書くこと」です。

つまり、真似して書く!

鈴木さんはこの「臨書」をひたすら行ってきたと書いてありました。自分の個を捨ててただひたすらに似せることに集中したそうです。

僕はこれを知って、「多分学ぶ方法って結局これしかないんだよな」と感じました。

これは展覧会での話ではないのですが、以前鈴木さんがラジオでこんなことを話していました。ジブリで北斎関連の展示を行った時に展示の案内などを鈴木さんが筆で書いていたそうです。するとお客がそれを見てこう言った。

「は~これが北斎の書(じ)か~~!」と言って関心していたらしいです。

鈴木さんはこれが本当にうれしかったと話していました。

今回の展示で鈴木敏夫の「書」にふれて、「個性・オリジナルとは?」と改めて考えてしまいました。

鈴木さんの「書」は数多く展示されています。きっと自分の心に刺さる言葉に出会えるはずです。

自分の座右の銘を探してみるというのも面白いかもしれませんね。

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2つ、鈴木敏夫の「過去」

次に鈴木敏夫の「過去」です!

ここでは鈴木さんの子供時代からジブリを始めるまで、つまりアニメージュの編集長を務めていた期間の鈴木敏夫にふれることが出来きます!

鈴木さんの少年時代、青年時代、そして社会人になる間にいったい何にふれて何を吸収してきたのかが分かるようになっています。

子供のころに読んでいた漫画や小説、大学時代に書いたレポートなど!

鈴木さんが見てきた映画やそれらのポスターなど!

そして、鈴木さんが作ったアニメージュが並んでいます。

鈴木さんがふれてきた作品たちを実際に見ることが出来るのです。

あと、かなりマニアックなところでいくと……鈴木さんが昔住んでた家の見取図なども展示されている。誰がこんなの見て喜ぶの?とツッコみたくなるようなモノまで展示してあります!

ちなみに僕は滅茶苦茶喜んで見ました(^_^)w‼

鈴木敏夫の「過去」のブースで僕が気になったポイントは……「鈴木さんは遊ぶ様に学んでいる」という点です!

鈴木敏夫の「過去」のブースでは鈴木さんの漫画の読み方や小説の読み方、映画の見方が説明されています。

鈴木さんは漫画を読むとき紙を近くに置いて好きな絵があると模写をしていたそうです。

小説の場合だとノート置いて好きな言葉を書き留めると書いてありました!

そして映画もただ見るのではなく、①タイトルから内容を予測。②予想と合っているか確認しながら見る。③見終わった後に映画の内容を頭の中で復習する!といったものでした。

鈴木さんの娯楽に対しての姿勢は、もはやこれは遊びではなく学びといっていいレベルだなと感心しました。

皆さんも実際に展覧会に行って鈴木敏夫の「過去」にふれたらただただ感心すると思います。

鈴木敏夫……すげ~!って絶対に思います(^_^;)‼

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3つ、鈴木敏夫の「ジブリ」

最後の大きなブースが鈴木敏夫の「ジブリ」になります。

ここでは鈴木さんが関わったジブリ作品の資料が大量に展示されています。そりゃそうですよね……鈴木さんジブリ作品にすべて関わってますからね!

単純に考えて宮崎監督は高畑監督のジブリ作品にはあまり関わっていない思います。逆もまたしかりです!しかし、鈴木さんは両監督の作品のプロデューサーを務めています。つまり、鈴木さんが一番多くのジブリ作品に深く関わっていると言ってよいと思います!

鈴木さんの仕事量にとにかく圧倒されてしまいました。

作品の内容から宣伝広告、キャッチコピー、ポスター、CMの絵コンテまで書いているらしいです(^_^;)!

そして書籍、関連グッズに至るまで……もう、天才と言うしかありません。

多分展示されている資料すべてに目を通せるお客さんはまずいないと思います。僕も半分もいけたかどうかという具合でした。

まずその資料・仕事量に圧倒されると思うのですが忘れて話いけません……一つ一つのクオリティーの高さを……!

どれもこれもが手抜きなしのクオリティーなのです!たぶん鈴木さんにとっては抜いている部分もあるのでしょう。そんなのは微塵の感じさせない仕事内容に驚くはずです(^_^;)すご過ぎます、本当に……‼

鈴木敏夫の「ジブリ」で僕が注目したのは今回の展覧会の名前にもなっている「言葉」です!

鈴木さんのジブリで行っている仕事・資料に触れると分かると思うのですが、やはり鈴木さんのジブリでの仕事の中心は「言葉」なのだと強く感じました。

つまり、一言にまとめるとこうなると思います。

「ジブリ作品を言葉にする」

これこそが鈴木さんのジブリにおける仕事なのだなとこの展覧会を見て改めて感じました。

ジブリ作品はアニメーション映画です。宮崎監督も高畑監督も言葉で説明できない物を絵に描いてアニメーションという形に、作品にして観客にとどけます。

一度でも見たらその作品の虜になるのは間違いありません。しかし、まずは観客を映画館に集めないと始まらないのです。

その間を繋ぐのが「鈴木敏夫の言葉」だと思います!

言葉じゃ説明できない作品たちを鈴木さんが言葉にする。

言葉に出来ないはずの作品を言葉に落とし込む、これこそが鈴木敏夫の仕事であり、鈴木敏夫の「言葉の魔法」なんだと感じました。

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さて、展覧会の説明は以上です。

皆さんここまで読んでいただいてありがとうございました。展覧会自体が大きく三つの空間(ブース)に分かれていたので、それぞれのブースで僕が感じたことを感想として書かせてもらいました。ありがとうございます。

では、最後に展覧会で鈴木さん本人に出会った時のエピソードを話したいと思います。一瞬だったので大したものではありません(^_^;)。

ではでは……。

僕が集中して展示を見ている時でした。展示のルートを逆走して黒いスーツを着た大人がぞろぞろとやってくるんです。

何だ? と思って見てみると真ん中でパタパタという足音を鳴らしながら歩いてす人物がいたんです。※鈴木さんはいつも雪駄を履いていてパタパタと足音を鳴らして歩いているそうです(ラジオ情報)。

その人物が……鈴木敏夫さんでした!

僕はもう大興奮で一瞬頭が真っ白になりました。

僕の真横を通っていったんですよ!も~大興奮でした‼

そして何も考えられない状態のまま鈴木さんの後を追いました。

多分声もろくに出せなかった状態です。

多分……「カオナシ」みたいな状態だったと思います(^_^;)ぁ……ぁ……ってw!

頭の中は正常に戻り色々な言葉が出てきました。

しかし、鈴木さんの周りは黒スーツの大人ががっちりガードしていたので一般人は声をかけれませんでした。

それでも僕は許される範囲で距離を保ってついていきました。

すると鈴木さんの隣を女性のグーループ(3人)が通ろうとしたとき鈴木さんが気まぐれに声をかけました。

鈴木さんが彼女たちにこう聞いたんです。

「どこからきたの?」

そして、1人の女性がこう答えました。

女性:「名古屋です」

鈴木:「名古屋出身なの?」

女性:「そうです!」

鈴木:「へ~~一緒だね!展示面白い?」

女性:「はい!大好きです‼」

鈴木:「ほんとに~?これが面白いの~w?」

といってケラケラと笑いながら黒スーツの大人たちと去っていきました。

以上です(^_^;)w‼

これだけの出来事なんですが僕は本当に興奮したし、本当に本当に鈴木さんに会えたことが嬉しかったです!

女性と鈴木さんとの会話はまさに鈴木さんらしいというか鈴木節が聞けたことが僕は本当に感激でした。

これを読んで皆さんいも生の鈴木さんを少しでも感じてもらえれば嬉しいです。

最高だった……ありがとう神様!

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最後に「言葉の魔法展」は言葉に触れる全ての人にとって間違いなく刺激的な展覧会です。

是非一度足を運ぶことをオススメします!

言葉の可能性に触れて学ぶことが出来るでしょう!

いや、違いますね……。

言葉の魔法にかかります。

では今日はここまで、ありがとうございます。

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