今月の1枚 August, 2020〜未明と明け方の狭間に〜

東京湾の朝。夜通し先輩と語り合って、そのまま、朝の海を見に行った時の一枚。見え隠れする日の光が、本当に眩しかった。

「死ぬの、怖いですか？」

死生観について語り合いました。私は怖いよ。死ぬのが怖すぎて毎晩泣いていた時期が、小学5年生くらいの時にありました。泣いているところを母に見つかって「なんかあったの？」と聞かれるも、何も答えられませんでした。だって、母の方が(たぶん)先に死ぬもん。私よりも死が近いんだから、私よりも死が怖いでしょう。

自分の物差しでしか物事を見ることができなかった私の、ある種の偏見。あの時、母に「死ぬの、怖くないの？」と尋ねていたら、母はなんと答えただろうか。

それまで、先輩とはこんな話、したことなかったのに。深夜に、お酒を飲んで、2人して同じ海を見つめて、ふいに出た質問。何が私にこういうことを口走らせるのか、分からないけど、先輩の話も、聞けてよかった。

死ってなんだろうね。

人間って、人生って、生きるって、働くって、なんだろうね。お酒と深夜の力を借りて、そんな話ができることに、感謝しました。この朝日を見た後は、死んだように眠った。

ちゃんと、家で、目覚めた。生きてる。

今日も生きてる。幸せ。