お酒の席②

前回のあらすじ
 大学生におけるお酒の席には二つの種類があると考えた。一つは新入生歓迎会のようなもの。もう一つは忘年会のようなもの。それらの目的を考察していく。

 まず、新入生歓迎会の場合を考えてみよう。サークルやバイトは一つの共同体として成り立っている。そこで行われる飲み会は共同体に既にいる人間と新しく入る人間との交流といえるだろう。この交流がこのお酒の席の目的であると考えられる。もう少しここで行われていることを分解すると、二つのことが同時に起きていると分かる。それは、二つの確認である。一つは既にその共同体に存在する人間たちが行うと予想される、自分たちの共同体にどのような人間が入ってくるのかの確認。もう一つは新しく入ってくる人間が行うと予想される、自分が参加しようとしている共同体がどのようなものかの確認である。この二つの確認は、共同体の維持という面で大きな役割を果たすと考える。次回は二つの確認と共同体の維持の関係を考えていく。


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