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第28話 追跡銃〝チェイサー〟 カン太が疑問を口にする。 「部長? あの作戦って何ですか?」 「あの作戦だ。我が究極の発明品〝チェイサー〟を使うのだ! ハハハハハ……」 〝チェイサー〟 ――そう。弾丸がチューインガムのように標的にくっつくあの銃だ。その弾丸の中心には発信機が仕込まれている。 「アカン、これは重要な任務だぞ。それ故ユーに頼むのだ! ああ、そうだ。あの時よりもさらにグレードアップしているのだ! 新機能が追加されたのだ。知りたいか?」 「はい。それっ
第27話 脅迫状は突然に その時である。 カン太の中に激しい敵意と闘争心が沸き起こった。 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ(明らかにアレですね) 気迫の連打がメデューサの顎や頬に鈍い音と共に決まる。 続けざま、沈みかけるメデューサのみぞおちに膝でローキックをお見舞する。 カン太は目にもとまらぬ早技を次々に繰り出し、そのままノックアウトさせてしまう。 一体、カン太に何が起こったのだろう? これは確かに謎だ。 実は何を隠そう、こんなことがあ
≪ パリ滞在記・その39 ≫ 〜Album 旅のアルバム ・② 〜 フェルナン・レジェ(Fernand Léger) パリ滞在で撮影した写真は2,000枚以上、と言っても美術作品が大半です。 その中で異彩を放っているのが ポンピドゥセンターの約100枚です。スライドショーにして見ていると 突然現れる原色、奇抜な配色、くっきりした輪郭線、そして見たことない形に奇妙な物体! 西洋絵画に興味を持つようになって日が浅いため、その興味の対象は未だ古典〜近代絵画であり
≪ パリ滞在記・その38 ≫ 〜Album 旅のアルバム ・① 〜 帰国して、18日間パリ旅行の写真を整理しています。 note を投稿するために調べた情報なども書き込んだ<手作りアルバム>を作成しようと決意!しましたが、途中でいろいろ思い出してニタニタ😁することしばしば。なかなか進んでいません💦 パリの街中には、気になる建物がたくさんありました。 これなんだろう?と思いつつ、気持ちはすでに目的地にあるため そのまま素通り。あとで調べてビックリすることも多かったで
≪ パリ滞在記・その34≫ 〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑤ 〜 パリに来てモネの作品をたくさん見ました。オルセー美術館の一室にも彼が描いた世界が広がっていました。 特に大好き!という画家ではなかったのですが、やはり凄いです。 積みわらを描き始めた頃、モネが友人に当てた書簡(1890年10月7日付)には 「この時期の太陽はすぐに沈んでしまうので、とても追いつけません。私が求めるもの、それは瞬間性、とりわけ〈包み込むもの〉、すなわちあらゆるところに広がる同
≪ パリ滞在記・その33 ≫ 〜Musée d’Orsay オルセー美術館・④ 〜 実物を見るまでこの絵の良さが全然わかっていませんでした。 少し前に マネ『草上の昼食』を目にした時と同じ衝撃が走りました。 暗い背景と そこから浮かび上がるシーツや女性の肌色とのコントラスト、そして大まかな筆触と平坦な色の面で描かれた作品を前に ハッ!とさせられました。 作品自体が放つ魅力に惹きつけられて目が離せません。そのままどうしていいのかわからずオロオロしながら、なぜか少し怖
≪ パリ滞在記・その32 ≫ 〜Musée d’Orsay オルセー美術館・③ 〜 オルセー美術館の5階「印象派ギャラリー」は、少しずつ区切られた四角い展示室が並んでいます。展示室のひとつ、その中央に立ちました。 目の前の壁にはマネ『草上の昼食』、後ろの壁にモネ『草上の昼食』が展示されています! 二つの作品が顔を見合わせる、誰もいない時間帯の展示室を想像してみました。 なんと贅沢な❗️ そのとき流れる空気を全身で感じてみたいものです☺️ 同じ題名を持つ二つの『草上
奇蹟の芸術都市<バルセロナ展>に行ってきました。 とても刺激的で勉強になったので、私が心動かされた事をいくつか記録させて下さい。 ◉「バルセロナ」について オリンピックが開催されたスペインの主要都市で、サグラダ・ファミリアがある…これ以外は知らなかったので 展示会場で勉強してきました。 バルセロナはカタルーニャ自治州の州都。かつて独立国であったカタルーニャ自治州は独自の言語を持ち、面積はスペイン全体の約 20分の1 しかないものの、スペイン経済の約10%を担い 人口もスペイ
「ちゃんと食べなよ」 そう言われることの多い人生だったように思う。 食べること自体が嫌いなわけではない。 スタバの新作に苺が使われれば、時間に余裕があれば仕事の帰り道に試した。 ハーゲンダッツの新作にほうじ茶や黒蜜が混ざればそれも試した。 新しくなったセブンイレブンの揚げ鷄だって数種類試したし、ジョリーパスタに行けばいつだってどれも美味しそうでまた来なきゃ、と思う。 だがそれらは、たしかに週末の原動力にはなり得ないし、何よりマストではない。 めんどくさければ食べないし
ウィーン最後の記事でご紹介するのは... ハプスブルク家の夏の離宮 シェーンブルン宮殿です。 シェーンブルン駅を下車し 10分ほど歩きます。 途中にあった地図を見て、宮殿の敷地の広さに驚かされました。 ↑動物園まであるのです。 美しい門を抜けると 優しいイエローを纏った宮殿が! (12月なのでクリスマスツリーがあります。) 左を向くとカフェがあり まずは朝食をいただきました。笑 Café Residenz(カフェ・レジデンツ)。 素敵な待合室。 とて
ウィーンに滞在していると、 ハプスブルグ家の偉大さを 日々目の当たりにするのですが Hofburg(王宮)を訪れると、 さらにそれを感じることになります。 王宮内には3つのセクションがあり Sisi Museum(シシィ・ミュージアム) Imperial Apartments(皇帝の住居) Silver Collection(銀器コレクション) 一枚のチケットで見学することができます。 まずは、Sisi Museum(シシィ・ミュージアム)。 皇妃エリザベートの人生を
ウィーンには美しい建物が数多くあるのですが その中でも感動した場所が ウィーン市庁舎です。 ステンドグラスが輝く扉を抜けると... 白亜のお城!! という印象の建物が。 写真では魅力を伝えきることが難しいのは 360度この建物に囲まれることができるからなんです。 (私の技術不足もありますが。涙) 廊下も大変美しいです! 今回は、日程が合わなかったのですが ガイドツアーもあります! 月・水・金の13時から開催され(議会のある日や祝日を除く) 朝7:30から配布される無
ウィーンと聞いて多くの方が思い浮かべるのが ウィーン少年合唱団ではないでしょうか。 実は、彼らの美しい歌声を 王宮礼拝堂のミサで聴くことができるのです。 スイス門をくぐり 王宮礼拝堂へ。 2階の前列の席でした。 日曜日の朝、9:15からミサは行われます。 私はキリスト教徒でもなければ ドイツ語がわかるわけでもないので 感想を言うことがためらわれるのですが 早起きして教会に出向き、そこに集う人々と共に 静かに平和を祈ることがとても尊く思えました。 そして、上から聴
作家になることは”今”作家であることによって達成されると考える。「プロ」かどうかはまた別の話であるが、プロであることよりは自分に誓って作家であったほうがいいのではないかと考えたりもする。瞬間的な行為である。 今だけは全てを忘れなければならない。もちろん、いつだって生きていれば今。書いてあれないときも作家であることはできる。作家であると自分で自分に名を負う。いつだって詩霊とともにある。掲げる星がいつも自分に見えていればいい。 考えすぎて寝すぎてすっかり忘れて起きたときの幸福感