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映画

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映画コラム 某ブログでも書いています。
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記事一覧

【圧巻!これぞ本当の異世界体験】映画『デューン 砂の惑星 PART2』感想

3月15日から公開予定の『デューン 砂の惑星 PART2』。 デューンと呼ばれる砂漠の惑星を舞台にしたSFアドベンチャーで、2021年に公開された『DUNE デューン 砂の惑星』の続編にあたる作品だ。 3月8日から3日間、全国のIMAX、Dolby Cinemaの劇場で先行上映をしていたので自分も観に行ってきました。鑑賞したのはミッドランドスクエアシネマの3月8日の19時30分からの回。客入りは7割ほど、性別、年齢はさまざまという印象。 前作の『DUNE デューン 砂の惑

【観たらあなたも虜になる!】映画『赤い糸 輪廻のひみつ』感想

昨年の12月22日から公開されている『赤い糸 輪廻のひみつ』。 現代の台湾を舞台に、死んでしまった主人公が再び人間に転生するために、縁結びの神様「月老(ユエラオ)」になって奮闘するファンタジーだ。 この作品、観た人の感想が熱い。 年末くらいからSNSで本作の感想が流れてきたのだが、「多くの人に観て欲しい」、「本当に面白い!」などみんなのハマり具合がとにかく熱い。 経験上こういう感想が熱い作品は面白いことが多い。そしてその予感は間違ってなかった。 ちなみに鑑賞したのは愛知

強烈なビジュアルと世界観でカルト映画として愛される『ファンタスティック・プラネット』がYoutubeで3月8日より2週間限定で無料公開中! ゲームの「ピクミン」の参考元の1つとしても知られる本作、この機会を見逃すな! (URL) https://www.youtube.com/watch?v=Vgvl3Ym6zXU

東京大空襲の悲劇、生存者の最後の言葉を語り継ぐ/映画『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』

東京大空襲の悲劇、生存者の最後の言葉を語り継ぐ/映画『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』予告編-Adrian Francis 2:09min 2023 その悲劇は紙や木で作られた街を襲った──十万人を超える犠牲者を出した東京大空襲の生存者の最後の言葉をオーストラリア人のドキュメンタリー映画監督がいま語り継ぐ『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』 1945年3月10日午前0時過ぎ 1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカ軍の爆撃機が東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材

【徹底解説】 映画『PERFECT DAYS』

いよいよもうすぐ米国アカデミー賞。 日本勢からも3作品がノミネートされています。 長編アニメーション賞の「君たちはどう生きるか」、視覚効果賞の「ゴジラ -1.0」、そして国際長編映画賞の『PERFECT DAYS』。 個人的にも昨年のベスト映画だったので、とても期待したいところです。 とはいえ他2作品が有力候補なのに比べて激戦区なのでどうなるか。 そんな期待も込めてより本作を楽しめるように色々調べたことをnoteにまとめておきたいと思います。 『PERFECT DAYS

【あなたは何を信じるか?】映画『落下の解剖学』感想

人里離れた雪山の山荘で起きた事件 不自然な男性の落下死。疑われる妻、盲目の息子。果たして男性は事故死か、殺人か、自殺か? 2月23日から公開されている『落下の解剖学』。 フランスの山荘で起きた事件を巡るヒューマンサスペンスだ。 監督は『ソルフェリーノの戦い』、『愛欲のセラピー』のジュスティーヌ・トリエ。主演は『さようなら、トニー・エルドマン』のサンドラ・ヒュラー。 第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でパルムドールを受賞をはじめ多数の映画賞受賞ということで公開前

『Disappearance at Clifton Hill』

謎を解く映画 地下鉄を待つ間に、頭上のモニターを確認する。時刻、天気予報、コマーシャル、地方ニュース。まばたきする間に内容は変わっていくものだが、その日はずっと同じ映像ばかりが繰り返されていた。ナイアガラの滝周辺の国境で起こった爆発。自動車事故という話らしいがテロという言葉も見かけた。あの日、私が目にした情報のなかで、どれだけの表現が的確なものだっただろう。 「真実と嘘。どっちがどっちかは自分で考えなさい。まだまだ、お勉強が必要ね」 ナイアガラの滝で有名な観光地を舞台に

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シアター・イメージフォーラム2024/02/24

【感想ではなく記録のための雑文】1月に観た映画8作品(2024/1/1~2024/1/31)

遅くなったけど、今年もやろうと思います。昨年からはじめた視聴した映画の記録です。 本を読むのは実はあまり得意ではないので、映画を観ようという流れです。 アマゾンプライムは月600円。月6本観たら元を取った気分になれます。最近はファーストガンダム(アムロが出るやつ)からの銀河英雄伝説にハマっており、とりあえずの元は取っている気がしています。 例によってアウトプットする準備は一切なく書いています。観てない人から見れば(観た人もかも)意味不明かもしれません。 どうぞすっ飛ばしてくだ

【この世は不安と怖いモノだらけ】映画『ボーはおそれている』感想

まさに3時間の悪夢。『ボーはおそれている』は2月16日から公開されている映画だ。 監督は日本でも話題となった『ミッドサマー』、『ヘレディタリー 継承』のアリ・アスター監督。主演『ジョーカー』などで知られる名優ホアキン・フェニックス。 アクの強い両者がタッグを組んだということで公開前から話題になっていた作品だ。自分が鑑賞したのは公開初日のレイトショー。116席に対し客入りは7割程度、男女比は6:4くらい。 大学生くらいのグループがきていて「いや~来たくなかったのに来ちゃった

「哀れなるものたち」

今年のアカデミー賞で5部門を受賞したヨルゴス・モンラティス監督の「哀れなるものたち」を観てきました。あの容赦ないエグさが大好きで「ロブスター」「聖なる鹿殺し」「女王陛下のお気に入り」の次とあり期待して見にいってきました!周りの評価も凄かったのですが、私個人としてはイマイチでした。多分、ストーリーの途中から事実が徐々にわかってくるというミステリアスさがなかったからかも。カズオ・イシグロの「私を離さないで」みたいなエグい展開。 次回作はモランティス監督は韓国映画が公開とか。エグい

热辣滚烫。中国で公開された「百円の恋」のリメイク作品映画がヒットし過ぎで社会現象に。ネット民の考察が興味深い

中国は旧暦新年(春節)で大型連休の真っ最中です。ボクもすっかり休み気分で、noteの更新を怠けておりました。 春節の話題といえば、爆買いにインバウンドで来る観光客の報道が日本ではいつも話題かと思いますが、コロナも収まっている時代にもかかわらず今年の中国から日本への旅行者はあまり多くはなかったようですね。 一方中国国内では、帰省での激混みや旅行の盛況はもちろんですが、文化面では映画がネットで大きな話題となっています。春節シーズンに合わせて多くの話題作が公開され、興行ランキン

【この神秘性は色褪せない】映画『ミツバチのささやき』感想

土曜日に映画館で『ミツバチのささやき』を観た。 『ミツバチのささやき』は今から50年も前に公開されたスペインの映画だ。映画好きの間では「生涯の1本」として選んでる人もいるほど名作として名高い作品でもある。 監督はスペイン出身のビクトル・エリセ。 この監督、とても寡作な方で1969年の長編デビュー作から2023年までに長編は3本しか撮っていない。 その監督の31年ぶりの新作『瞳をとじて』が2月9日に公開された。その公開に合わせて『ミツバチのささやき』もリバイバル公開されてい

【これぞフランス産エンターテイメント】映画『ジェヴォーダンの獣』感想

18世紀のフランスを震撼させた謎の生物「ジェヴォーダンの獣」にまつわる伝説をもとに描かれたアクションミステリー映画『ジェヴォーダンの獣』。 日本では2002年に公開されたが22年経った今年4Kレストアされた映像のディレクターズ・カット版が公開されたので観に行ってきた。 「ジェヴォーダンの獣」とはフランスで実際に起きた怪事件。 18世紀のジェヴォーダン地方で女性や子供ばかりが謎の生き物に襲撃される事件が起きた。被害者数は3余年あまりで100人以上。だがその正体は謎に包まれ