絵本で自然と学ぶ力を育てる方法
絵本というのは幼児の発達に非常に重要な要素です。
知識の発達を促すだけでなく、情緒発達の面をみても、絵本は子どもの発達に欠かせないものと言えるでしょう。
貴方は絵本をどんな基準で選んでいますか?
今回は子どもの読む機能に注目して、勉強してみましょう。
※今回の記事は心理学、言語学の論文や文献を参考にまとめています
読み書きの発達は一般的に学校や幼稚園で先生に教えてもらってから始めるものと考えられています。しかし、実際には幼児期から徐々に始まっており、毎日の生活のなかで基礎を築いています。
読み書きを単に文字を読んだり書いたりするだけでなく、読んだ内容を理解できるようにし、知識を広げる手伝いをしていくとお子さんの発達は非常にスムーズに進んでいくことでしょう。
このように読み書きに関連する行動を広い意味で「リテラシー」と言います。
リテラシーは大変広い意味になりますので、今回は読むことについてだけ書いていきたいと思います。
読みの発達は大きく分けて3段階
読みの早期発達についてはポーランドの心理学者チャル氏のモデルを参考にしてみます。
段階は0~2。
一つづついきましょう。
段階0(リテラシーの発芽期)
6ヶ月~5・6歳
家庭や地域のなかでいろいろなかたちで文字に触れ、文字の形や機能に気づくようになる段階です。
段階1(文字と音の対応の習得期)
5・6歳~小学1・2年
個々の文字の読みを覚え、文字と音の関係を習得する段階です。
段階2(学習言語の確率期)
小学3・4年
この時期になると文字を読むことが容易になり、内容の理解や解釈がスムーズにできるようになります。学ぶために読むことができるようになる段階です。
子どもの発達に合わせた絵本を選びましょう
この3つの段階を学んだところで、お子さんの発達段階がどこにあるのかを考えてみてください。
年齢ではなく、発達の段階で考えることが大切です。
親が子どもにしてあげられること、特に発達についてやってあげられることは少ないという研究発表もあります。
私たちがしてあげられることは、子どもが自然に学んでいけるように環境を作り、自発性を促すことです。そのためには、「わかる→もっと読みたい→さらにわかるようになる」という正の成長スパイラルを体現できるように環境を調整してあげること。
環境を作り、成長できるマインドセットを組むことで子どもは自然と学ぶ方向へと向かうことでしょう。
ということで、絵本を買うときに「人気だから」とか「ベストセラーだから」という理由でなく、絵本の冒頭を少しだけ読んで「子どもの発達段階に合っているかどうか」ということを少しだけ気にしていただけたら嬉しく思います。
マインドセットや成長スパイラルの組み方についてはまた別の記事でまとめてみたいと思います。
言語聴覚士、へいへいでした!
サポートしていただいたお金はすべて、発達障害児への絵本の読み聞かせ活動「へいへいと遊ぼう!」に使用させていただきます!