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活動紹介③ バンド(後編)のつもりが、アートのハードルを下げる話

活動紹介①の続きで、僕の原点のバンドPotluck Partyの話から、だいぶ本当に伝えたいことまで迫りました笑

○ライブハウスから音楽を開放したい

ライブハウスでのライブを楽しむ一方で、僕は、ライブハウスの音楽の届く範囲の多くは、そこに足を運ぶミュージシャン仲間や知り合い、コアな音楽好きまでである現状に物足りなさを感じるようになりました。

それでも前の記事のように、ライブハウスをはじめアート空間が持つ居場所性を感じ始めていたので、大学3年末より、社会に働きかける、社会から求められアーティスト自身も自分の表現ができる音楽活動の仕方について学ぶ機会に足を運び始めます。
そして、学びに行った場のつながりで、大学4年の夏から秋にかけては、地域のイベントの中での出演もしました。

個人的にはその時の感触は悪くなく、足を止めてくれた一人ひとりのことを見て演奏できたと思っていました。

しかし、現実は厳しいのか、それを経てファンが増えることもなく、イベント主催者のミュージシャンからも、「場数が足りない」と言われることもありました。

確かに自分たちの技量不足を痛感しながらも、僕の中で大きな反発心も生まれました。

『表現は完璧じゃないと行けないのでしょうか。大衆受けするタレント性を持ってないと開かれた場には出れないのでしょうか。』

僕は高校の文化祭で始めてオリジナルをやるようなバンドも、アーティストだと思ってます。上手い下手に関わらず、響かせてるのはその時にしか出せない声、音、感性なのです。地声と変わらないような歌声、テンポの揺れに魅力を感じます。

むしろ、ボーカルレッスンの技術をそのまま取り込んだような声はどれもメジャーの方々の誰かしらに似てしまっていて、オリジナリティを感じません。


○アーティストは普通の人たちの中にいる

僕は飾らない人が、力強い音楽や美しい音楽を奏でているのが好きです。

ブリブリとエフェクターを効かせたベース一本とオケのみで、ひとり「高田のババァ!!」と歌う「Phizatto」さん( https://twitter.com/Phizatto?s=09 )はどんなバンドよりもパンクでした。

高校生ふたりの「ボーイフレンド」( https://twitter.com/Boyfriend_Re?s=09 )は本当に歌が上手く、それでも驕ることなく自分たちの好きな時に活動し、ミスも許しあう緩さが、日常の高校生活の中に音楽活動が自然に入ってるのを感じるようでした。

「Daily Boy」( https://twitter.com/musicass53?s=09 )という当時高校生バンドを見た時は、世界観ができてる!と感じました。こんなに落ち着いて音楽に浸れる高校生バンドは他にいないのではないかと勝手に思ってます。技術も上手いのにみんな驕ることなく、ステージを降りれば観客の中に溶け込む素朴さに、むしろアーティスト性を感じました。

実際にライブやイベントの場で見た人だけではありません。
YouTubeで見つけたyutorismさん( https://www.youtube.com/channel/UCMcCtrxxPUiz0eBmnrBlzPQ )の音源には、荒削りだからこそ感じるシューゲイザー感、青春感に憧れを感じてます。
いつか、バンドの形になってお会いできることを楽しみにしています。


○Potluck Partyのメンバーもそのひとり

僕は歌がなかなか上手くならないですし、歌うのも物語的にはできず、日常の感情をストレートな言葉で歌うのみです。それでも、普通に生きて、音楽制作やライブ以外の活動もして、普通の感覚を言葉や音楽にすることを、僕のアーティスト活動だと思ってます。


ギターの櫻井は寡黙に見えて、ライブでは一番熱く、ギターを掻き鳴らしてくれてると思ってます。
僕がデモで作ったフレーズも、櫻井が最終的に解釈し、エフェクトをどれを組み合わせるか考えること無しに、完成することはありません。
最近では、間奏を丸々お願いすることも多いです。
この曲はそんな過程を踏み、櫻井のギターのための曲だと思ってます笑
https://youtu.be/uHBuGjseRNY


そして、もうひとりのボーカル、ヒカゴロウマルが一番秘めたアーティスト性を持ってます。
https://twitter.com/hikagoromaru?s=09

彼女のつくる曲は郊外を舞台にした、ミステリアスな少年少女の世界観が多く、旅をしながら空想をするのが好きなのが現れてます。

最近ではインスト混じりの曲をtux guitarというフリーソフトのみで作っており、tux guitarを緻密に使ってる具合ではトップなのではないかと思ってます笑

また、素朴なイラストで日常を記しており、くすっと笑えるタッチ、共感できるポイントが、皆さんにもあるのではないかと思います。
ぜひ、気に入りましたらフォローしていただき、イラストのオーダーなど気軽にしてみてください笑

ただ彼女は人前に出るのが苦手で、ライブ前後の出演者と何気なく過ごす時間にも戸惑っていることが多いです。

僕はそんな彼女のような人が心地よく過ごせるライブ空間、尊重しあえるコミュニティづくりをするとこが、このバンドのひとつゴールなのではないかと思ってます。

○アートのハードルを取り払いたい

彼女にも僕にも、小中学生の時、また大学生の時、老人ホームで演奏やパフォーマンスをした経験があります。それはとても喜ばれましたが、それは単に「子ども・学生だったから」でしょうか?

僕はそうではないと思ってます。大事なのはその前後、コミュニケーションを取った時間です。
パフォーマンスする前には既に、互いの名前を知り、どんなものが好きか、知っていました。
そして、パフォーマンス後には、あなただからこういうことができるという納得を持ってもらえました。

僕の大学の同期が、サークルの外に出るのは怖い、サークルを止めて社会人になったらもう○○できない、バンドってすごいね、とよく言います。

すごいね、頑張ってね、と他人事で終わらせてほしくないんです。気軽にみんなにも自己表現をしてもらって、一緒に楽しみたいんです。
一緒に楽しんでこそ、アーティストにとっても、お客さんに取っても、心に残ると思います。

サークルの外、家の外、ライブハウスの外に、待ってる人はいます。

先程話したヒカゴロウマルも、大学のサークルで散々下手なことを罵られてたそうです。
彼女が音楽を諦めてしまっていたら、メンバー募集サイトで声をかけられることもなく、僕も音楽を辞めていたでしょう。

これは奇跡ではなく、誰にでも起きることです。

そんな空間づくりは僕らアマチュアだけでなく、ライブハウスも、地域社会も実は求めています。

それが見えてきた最近や今後のバンドを超えた計画の話を、次あたりにしたいと思います。

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