好きになるのに時間はかからない

彼は人懐こかった。

世渡りが上手い人だろうな〜という印象。

「ナノハナさんに会いたいな」

「ナノハナさんやさしい」

「ナノハナさんの過去の恋愛、気になるけど聞きたくない感じ」

人への好意を素直に、声に出して、言える人ってなかなかいない。

そして思い切り、くしゃっと笑う。(しかしあざとい)

私はどうもそういう類のコミュニケーションが下手くそなので、羨ましく、そして魅力的に映った。

好きになるのに、時間はかからなかった気がする。

長く、どこかに、置き忘れていた感情。

社会人になってから、こんなにキラキラした気持ちになるとは思わなかった。

この気持ちが、表情から、仕草から、目線から、バレていないだろうかーーー。

会うたびにドキドキした。

毎日が少女漫画だった。

そして、告白は突然にやってくる。










ありがとうございます。 あなたの一押しでわたしの幸福度があがります。 そんなあなたにも幸あれ。