どうぞ

日記、書き留めておくだけでもいいけど、せっかくならちょっと公開してみたら?と思っていま…

どうぞ

日記、書き留めておくだけでもいいけど、せっかくならちょっと公開してみたら?と思っています。

最近の記事

ひらがなよりもまし

たなびく ほらねと言ったところで笑う 声が浮いている 日差しと交錯 カラカラ キュルキュル クククク 引き戸が鳴いている 背黄青鸚哥 いつもの事だけど どこの子みんなおんなじ名前それでも愛する 柔らかなものに囲まれる 日向がある分日陰に湿度が生まれる やさしいものに囲まれる 何度も聞いた話でも、初めてのように 何度も聞いた声でも、初めてのように 思い出すたびに時間が発生すると知ってるから 一緒にお餅をつきましょう 私が餅を混ぜるから、思う存分ついてね 何度でもいいからね 短い

    • 自己同一性の根拠には世界のリアリティがある、私の手は7年前の手ではない、シワも黒子も全てが違う きちんと過去が過去になるように走り続けてきたからまとわりつく風を振り払って来れた 名前も顔も変えてしまいたい それと特定の時空間での出来事を無化することは同一ではないと知っていても

      • 蛍で暖とる豚毛の筆

        白い丸が規則的に並ぶ いつか朝に見た煮凝りの色 「若い女性って何歳までですか」 回る舌から聞こえる摩擦 攪乱、蜂起、似つかない、発さない音 ピンク色で固めたゼラチン 乾く外面 10年前の歌にかけられた呪い 愛す一生わたしあなた節 清潔さに汚される地方都市、鳩逃げて 弱さに守られ50年 創業当時から引き継ぐ垢 「ずっと大切にしてね永久保証の私だから」 バサバサ音立て靡く偽物 差し色はピンク 目の開くような唇 本当は気がついてるくせに誰も止めなかった 週末は布団でパーティーを開こ

        • 暖かな満腹、緩急

          それすらできない 毛布巣窟の奥 安易なイメージ 流通しきってこんなところへ 若さは人生は女は男は有限 白い犬と老人と海辺 安売りロマンス あんたに相応しい場所はどこ あんたに相応しい人はだれ 選んだ街の匂いが嫌いでもそれはただの観察の不足デバイスばかり見つめてる、一瞬が不足 目の前にある80円切手で送れるものを贈れ 祈りを込めてただ 「人生は短い」 似て非なるもの 本物の贋作 手に手をとって 手に手をとって手に手を だれの指の太さ だれの肌のきめ だれの足取り だれの目

        ひらがなよりもまし

        • 自己同一性の根拠には世界のリアリティがある、私の手は7年前の手ではない、シワも黒子も全てが違う きちんと過去が過去になるように走り続けてきたからまとわりつく風を振り払って来れた 名前も顔も変えてしまいたい それと特定の時空間での出来事を無化することは同一ではないと知っていても

        • 蛍で暖とる豚毛の筆

        • 暖かな満腹、緩急

          砂の城大理石と誤認 以下同上

          ほどけかけた視線が交わした約束 そんなものは最初からなかったと言う目尻 大きな声で話してくれたことがない? 見て こんなに膨らんだ うみ 膨張が止まらない、予感が消えない0時半 脆くて 生命繋ぎま線 ここ、ほくろも1つ 最初に月を見上げた人 不動の体頸椎の奥眠る 耳から光漏れ出して 盗まないで ヒビ入ってんじゃんなんで ステップ 1. おもれー女 おもれー虫1匹 玉虫色に偏光する卵を飲み込む生えた角 つん裂くさざめき2人前 諸々のボロが出てもう終わり? 信じて崩れて信じて崩れ

          砂の城大理石と誤認 以下同上

          祈りを込めすぎて千切れたP.S.

          裸眼のラカン、羅生門で談笑 女狐が15.5 吐いて捨てても帰ってくる顔 細切れ切れ切れ禿鷹の爪 妙な実感晩産化 だからごめんって 導き引き挽き 恥の下地 ピンと張ったナイロン  糸がプチンて 昨日にしないで 始まりが汚れていたらずっと透けるの哀愁 お前が決めたのだと差す熱に魘される なぜと問う蟹 ホワイガニ 目が合った穴 埋め立てるための風がない よく仕組まれた結末 二巻で打ち切り 後悔先生の次回作にご期待ください ああ すり潰しすぎて元に戻ることはない 全てが焼け野原 朝の

          祈りを込めすぎて千切れたP.S.

          隙間風、吐き捨て妙技

          埃を被って過ごす休日 新しい朝が来ないまま間伸びする3時半 来た 呼ばれて来た 呼んでくれたら 生贄になった夏がまだ風を吹かせている 傷を全て無かったことにできたらもっと 全てに対して心地のよい人でいられるのに 首が強張る 力みすぎマイナス8点 君のことが大好きだよフロム風呂桶 洗い立てのタイルが欲しい  枕に机に靴に鞄に全てに巻いて角を守りたい 日々がすべて鬼になる 日光浴が足りていない 強火で焼こうと思ったのが間違いだった 消したいことばかりなのに、愛せなんて無茶 後悔ば

          隙間風、吐き捨て妙技

          オムツが開かない、パツパツランド

          元に戻らない、どうしても戻らないことが多い、いつからかもわからないまま漏れていた雨 じんわりと全てを蝕む雪崩 湿度はない方がいい、本当にいい 分かり合おうというのはおかしいのかも 分かり合えないままでいいなんて言えない 分かれてしまっている、バリが痛い なんとなくもうわかっている  なんとなくもう知っている ああ 千切れたら楽になる、わけがなく ずっと苦しむことになる、知ってる あ、 あなたがうんざりしてる顔してる?知ってる 要求がおかしいのか、悪い態度なのか、 前提

          オムツが開かない、パツパツランド

          日照権をください

          ひび割れた喉、ザラつく目玉、 永久保証の安心をください、冬はどうも辛い、 毎朝走って走って乗り込む轟音、 よければそれも全部ください、浅はかな寝具、 左は赤右は青の靴下、空っぽ炊飯器、 溜まっている水、染み付いた匂い、 おいしいものが食べたい、本音を話したい、 その場しのぎの8つ切りトースト、 唯一の救いだったもので競わされる不条理、 都合いい時にだけ連絡する、される、 友達を作るのがすごく下手、集中力不足、 興味がない、関心はある、それだけ、 朝日が登らない部屋にいる、ここ

          日照権をください

          乱気流を待ちながら

          人生が上向きになってほしい、でも今寝転んでいる地点における上がどちらの方角を指しているのか知らない、前を向くとは違う、「前」は今いる位置からただまっすぐ進むだけでいい、「上向き」には常に方向を規定する必要が内包されているから、すんなりとはいかない。 何かを決定することが苦手な人間です、人間の不確実さ、不誠実さに怯えきっている、それ故にどこかの地点で、震える手先からコンパスを滑り落としてしまったから、あらゆる可能性は彼に対して悪魔の顔をして襲い掛からんとしている、と彼は夢想す

          乱気流を待ちながら

          一人の布団、4つ足

          大きな国、大きな窓付き画面を作る、 大きな国の人は身体も大きい30cmを超える靴だってなんのその、 大きいことと優しいことは比例したりしなかったりするそれは、 大きい人が悲しい人だから、他人よりも沢山のまばたきを必要とすることを詫びる為の 世界への少しの配慮によるもの、 愛を伝えたくない奇妙な捩れが2.5mm 素直に求めて認めて何度も踏み躙られてしまった不運だっただけの磨り硝子 甘やかすにはみりんを大さじ5、それではいけません水を足さなきゃなりません、 テフロンとれて焦げつ

          一人の布団、4つ足

          ピンときた、パンと突き放した、ポンと生まれた

          波がある、冷静さだけが手綱になると知る、 とても穏やかな太陽、秋の日はこれまでの日々の一番綺麗なところだけを思い出させるから、もし自死をするのなら絶対によく晴れた秋の15時がいい、ちょっとだけ、どうでもいい海の岸辺あたりがいい、何人かの、大好きな人の顔を思い浮かべながらがいい、その時だけは音楽を聴かずに、頭の上をちょうど烏のつがいが飛んだ時がいい、 少し前に犬が死んだことをまだ受け入れられていない、写真を直視できない、胃の中にあいつの毛の塊が生まれてしまう、捨てられない毛の

          ピンときた、パンと突き放した、ポンと生まれた

          新規作成、再生、一時停止

          開かれた人生に憧れているまま、いい年になっしまって、閉ざしてきた日々を呪いながら、いつも同じものを食べて同じ場所に行く、そのままでいるつもりはないけど、大きな変化を起こすのは心身共に労力が必要で、ひたすらに重力が邪魔をしない部屋が欲しい。 縮こまったままになっている、乾涸びているのとは少し違う、乾涸びているというのはつまり、水分がない、水分を保つための膜が壊れ始めている、壊れている、壊れてきた、壊れた、壊れていた、でも私は違う、内側に水分と言葉を溜め込んでいるから、それがい

          新規作成、再生、一時停止

          太陽のころ

          天気がいいだけでいいのに、多くが欲しい、 安全をつくりたい、それが知らない星でもいい、満たされてること爪がギィギィ、割れたお皿の上で爪先立ちで踊る、よく腰を振るバニーガールのフリをした小夜子。あんたはとても窶れてる、しゃがれた声で、はぁい、と鳴く兎、 沢山笑ってきた人だけが手に入れる皺、 歪んだ顔は歪んだ日々を示し出す、 大人の700難、隠しきれない悲しみの潤い、 それでいいのよ、なんて言わないでいて、 辛いのはだって仕方ないよ、 こんなにお腹が、いたいのに、 喜びも同時に

          太陽のころ

          許しと約束と味噌汁の話

          ご飯を食べないと胸が落ちる。 ご飯を食べないと気が立つ。 ご飯を食べないと気も落ちる。 肌寒い時期に染みるもの、味噌汁。 あさりがふたつ、しじみがふたつ、わかめが二十個ちかく近く入っている、小分けにされた味噌! 一度買った時はあさりとしじみが宝物に見えた。二度目に買った今はわかめのありがたみがわかる。職場や深夜のコンロ台で啜る味噌汁には、わかめがいい。 最近覚えたこと。 寒い時、悲しい時、寂しい時は味噌汁を飲むといい。 本を読んで、ずっと愛憎を込めて握りしめていた小石がマ

          許しと約束と味噌汁の話