「太っているより動いていること」アクティブであることが健康への鍵:新刊『Miracle Pill』のインタービュー
今日の散歩中に聞いていたポッドキャストはイギリス大手の新聞社ガーディアンから発信される『Full Story』。
話の内容が面白かったので記事にしようと思います。
題は「Is sitting still slowly killing us」(座りっぱなしが私たちをゆっくりと殺すのか?)
ジャーナリストのピーター・ウォーカーさんの新刊『Miracle Pill』のインタービューでした。
彼の結論は、
座りっぱなしの運動しない生活習慣は「肥満」よりも多くの人の死因に繋がる
と言うものでした。
心臓病、がん、糖尿病、関節炎、鬱、そして認知症にまで影響する「運動不足」現代のパンデミックとも言われています。
そして私が面白いなぁと思ったことは
「肥満」と「運動不足」を切って考えるべきだ
と言うピーターさんのご意見でした。
「運動不足」の現状
1950代の科学的なリサーチからも
運動やアクティブであることが私たちの健康に有益なことは知られています。
けれど
イギリスでは4人に1人は運動不足 (WHOの報告でも世界中同じ数、日本では3人に1人が運動不足。2016年の調べ)
どのくらいの運動が基準になっているかというと、
適度な運動なら週150分(30分を週5日)
激しい運動な週75分
だそうです。
結構少ないですよね。それでも不足してしまう現代社会です。
でも運動流行っているよね?それでも「運動不足」が起こる理由
最近はパンデミックの最中とはいえ「うちトレ」など
巷ではめちゃくちゃ運動が流行っているような気がしませんか?
インタビューされている方も同じ質問をされていました。
ピーターさんのお答えは
それは一部の人に限られていて
全般的には「日常の運動・活動が減っている」と指摘。
例えば、洗濯などの家事一般から、仕事の内容まで昔なら肉体労働だったものが車や機械、便利な道具で減ってきました。それに変わる運動量を私たちは補っていないと。
代用はエクササイズですが、昔ほどの運動量・活動量ではないことが「運動不足」の原因ではないかと考えられるそうです。
私も車、つい使っちゃっうのです。
エクササイズなど時間を割いてする「運動」だけでなく、どうやって日常の「運動・活動」を増やすかとうことが大事
私の実家は5階建てのマンションの5階で古いのでエレベーターがなく毎日アップダウン、階段を登って降りていました。
今も両親はそれを繰り返していますが、結構運動になります。
まさに日常に取り入れたらて(強制的に!)いました。
今の私が取り入れるのは
犬の散歩(30分程)一日2回
(犬がいると絶対歩かないといけないので面倒臭くても歩く習慣はつきます。)
そして時々
スーパーまで歩いていく(荷物を担いで帰る)
昼休みにちょっと遠目のカフェまで歩く
などですが、もう少しアイデアを練って生活に運動を取り入れようと思いました。
電車通勤の人なら一駅分歩くとかでもいいかもしれないですね。
運動機能は
使わないと失われる機能 (If you don't use it, you lose it!)
なのでアクティブであり続けることが大事です。
「肥満」と「運動不足」
研究結果は一般常識とは裏腹に「太っていてもアクティブであれば健康である」を示唆し続けるとピーターさんはおっしゃっていました。
これって少しびっくりですよね。
確かに運動不足は肥満の原因になるので、短絡的に「運動不足=肥満」となりがちです。けれどこれはスティグマであって
彼の言葉をまとめると
「運動不足」=「肥満」とは限らない
「肥満」は「運動」だけでは解消しない
「肥満」であってもアクティブであれば「痩せている」けどアクティブでない人より健康的である
体重は減らなくても「運動」はその人に良い影響を与える
ピーター・ウォーカーからのアドバイス
座りっぱなしにならないこと!
仕事で、家で、気がつくと私たちは座りっぱなしな生活になりがちです。
特に仕事がデスクワークなら下手すると8時間座りっぱなしなど日常ですよね。
彼は疫学者など研究者にインタビューするたびに
彼自身アドバイスを聞いて回ったそうです。
その中の一人、1日15万歩、歩くと言う85歳の現役疫学者は
生活に馴染むような運動・活動にすること
とアドバイスされたそうです。
無理なく毎日取り入れられる運動や活動を持続していくことこそが
「健康」に繋がるようです。
「運動不足」な生活になったのは自分のせいだ〜と嘆くのではなくそういう世界・社会なのだから
これから社会自体が変わること
例えば
遊歩道や自転車だけどのまち
歩き回らないといけないビル
が望まれるとも言われていました。
肥満ばかりが注目される中、
「痩せること」から「アクティブになること」に目を向けることが
本当の意味での「健康」なのではないかと考えさせられたお話でした。
プロフィール
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?