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愛のカタチ

夏季休暇の石垣島。
石垣島の居酒屋でわたしは年上の友達Mさんに説教をされ泣いていた。
Mさんが言うことは本当に合っているとは思う。正直に言ってくれたことには感謝している。
が、帰京後、ぼろくそに言われたのは釈然としなかった自分もいた。

仲良くさせてもらっているご夫婦がいた。
ご夫婦の周りに何人か仲間がいて、彼らと飲み、キャンプ、お家に上がらせてもらいホームパーティーに招かれおいしい手料理をごちそうになったりしていた。
2017年の5月くらいにご夫婦の奥さんのMさんに夏になったら石垣島へいきましょうとお誘いした。Mさんは小浜島に泊まりたい民宿があるとおっしゃっていたので行くことにした。
7月になり石垣島へ行くことにした。そのときわたしは前年の手術の後遺症で体力がもどらず体調不良を抱えていた。だが沖縄は大好きなので行くことにした。
わたしは先に沖縄入りをしていたので石垣空港でMさんと合流した。
石垣島でのMさんの写真を旦那さんに送ろうとしたら本気で止められた。
おかしいとおもったら5月から別居をしているとのこと。積もり積もったものが喧嘩になり旦那さんは出て行ってしまった。Mさんが言いすぎてしまったそう。わたしは未婚なので話を聞くことしかできなかった。

小浜島へ足を延ばし自転車をこいだり、石垣島でサンセットを見たりと満喫していた。わたしは竹富島で自転車をこいでいたら暑さで体力がなくへたってしまった。座り込んでいたらMさんに「へたってないで立って」と怒られた。

石垣島の通り

石垣島でMさんと居酒屋で夜ご飯を食べていた。Mさんと会社の愚痴などを話していたら「あなたは甘い」、と説教が始まった。
今となってはよく覚えてないのだが
・自分に甘いから体の調子がわるい
・職場では笑顔でかわいがられるように対応しろ
・なつこの職場で結婚した子がいるって言っていたけどその子にくらべて自分はどうなの?かわいくてキラキラしていないと結婚はできない。
・我が強い。なつこもMさんの旦那さん、仲間のSくんも。(Sくんは流れ弾をくらっている)
などなど。

気づいたらわたしはボロボロと涙をこぼしていた。
ここまで正直にストレートに言ってくれる人もいなかった。
なので「Mさんの言っていることは本当です。当たっています。ありがとうございます。」と感謝を述べた。

Mさんに羽田空港で解散時に「また一緒に沖縄へ行ってほしい」と言われた。

旅行から帰ってきて、Mさんの誕生日が来たので
自分に言い聞かせるようにバースデーカードに
石垣島の居酒屋でわたしにいろいろ言ってくれたことへ感謝を書いた。

その後に感謝とは正反対の感情が湧き出てきた。
旅先で泣かせる必要あったのか。もっとマイルドに言ってほしかった。(←言ってもらってそれw)
・我が強いと言われたが、旦那さんが出て行ってしまったMさんに我が強いと言われるのは納得がいかない。
・「また一緒に沖縄へ行ってほしい」と言われたのはうれしかったが、わたしはこの人とは二度と行きたいとは思えなかった。

わたしは傷ついたようで石垣島の写真でMさんが映っているショットはすべて削除した。また石垣島に行ったこと自体もあまり思い出したくなくなった。

その後、Mさんは別れたくなかったのだが旦那さんは強く離婚を希望したので離婚調停をし、離婚したと旦那さんから聞いた。結婚式へ出席させてもらい、二次会のお手伝いもしたのだがMさんから離婚したとの報告は一切なかった。

数年後、わたしはボディフィールドセラピスト養成講座を受講していた。
なぜ虐待が起きるのかという問いには、虐待をする側は愛情だと思ってやっていると学んだ。
例えば、母親が子に対して暴力をするのは、母親自体が暴力を受けて育ち、それが愛情だと無意識のうちに認識され、潜在意識に刻まれ、大人になり子供に対して無意識で暴力をふるう。

石垣島でのMさんも、飾ることなくわたしの至らなさ、だめさをストレートにわたしが泣くくらいの衝撃で無意識のうちに言葉を投げたのではないだろうか。旦那さんへ言いすぎてしまい出て行ってしまったのも同じことではないだろうか。

Mさんは愛情から無意識のうちに言ってしまったのだろう。愛があるから、わたしに「また一緒に沖縄へ行ってほしい」とこぼしたのだろう。愛しているから旦那さんが出て行くほど、言いすぎてもなお、離婚したくなかったのだろう。

コロナが流行り、Mさんは潔癖症なのでこちらも会うのを遠慮していたらすっかり疎遠になってしまった。
万が一、どこかで会ったらなんて言おう。
結婚したいと言っていたから
「パートナーはできましたか」かな。
「このままだと相手ができても続くのが難しいですよ」かな。



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