覆面先輩ライターに聞いた!お金がもらえる文章を書くために必要なこと(1)
某社の編集者たち(※コルクラボの愉快な仲間たち)が会社の垣根を超えて活動する「覆面編集者プロジェクト」では、作家志望者の方に役立つ情報を定期的にお届けします!
今回は「覆面先輩ライターに聞いた!お金がもらえる文章を書くために必要なこと」です!
ライターの仕事は小説を書く、ということにも役にたつ部分があるかも?ということで、私、覆面新人ライターSMが、覆面先輩ライターNにライターで食べていけるになるまでの道のり、そしてお金がもらえる文章を書くために必要なことについて、話を聞きました!
デビューのきっかけは、友人に薦められ・・・
新人SM:今日は覆面先輩ライター、Nさんにお話が聞けるということで楽しみにしてました!よろしくお願いします!
先輩N:こちらこそよろしくお願いします!
新人SM:さっそくですが、Nさんは、現在大手の人気WEBメディアで多数連載をお持ちのほか、「海外で活躍している日本人」でもあり、新聞社のインタビューなども受けられていますね。どうやったらそんなに活躍できるのか、読者の皆さんも気になると思われます。ということで、まずはデビューのきっかけを教えてください。
先輩N:ありがとうございます(笑)。はい、デビューのきっかけは自分でやっていたブログがあるんですけど、それを気に入ってみていてくれた友達が「こんなのあるよ」と、WEBメディアのコンテストを教えてくれたことがキッカケで。
新人SM:あ、ジャニーズ事務所のメンバーの方によくあるやつですね。友人が応募して、という。
先輩N:応募は自分でしましたが(笑)、が、そうですね。友人が面白がって読んでくれていて、それで薦めてくれたので、感謝しています。自分自身はそのサイト、人気だということは知ってたけど、特にみている訳じゃなかったので。
新人SM:そうなんですね!
先輩N:はい。そこで賞をいただくことになって、その流れで「うちで書かない?」となり、書かせていただくことになりました。本当にたまたま同時期に別のサイトでも賞をいただいて、最初はふたつの案件からはじまったという感じです。
新人SM:おお、順調すぎますね!
先輩N:とはいっても、もちろん最初は数記事の依頼で、ハッキリとは書けませんが、月トータルの原稿料が数万円。物価の安い国で、ギリギリ生活が出来ないくらいというレベルでした。
新人SM:それが何年くらい前のことなんですか?
先輩N:2015年のはじめくらいかな。おかげさまで半年前くらいから、ライターの収入でほぼ生活できるようになりました。
新人SM:2年ちょっとで!それはやっぱりすごいです!
毎日の生活から「ネタ」を発掘していく
新人SM:Nさんの記事は私もよく読んでいるのですが、切り口が新しいというか、普段他では見かけない記事を書かれているなと思います。ネタ元はどんな感じなんでしょうか。
先輩N:ありがとうございます。ネタは四六時中探してます。探している、というよりは、見るもの聞くものやそこで思うものを、ネタになるかどうか、つどつど判断していると言った方が正確かもしれないです。
新人SM:・・・さすがです。ちなみに他の人気ライターさんの記事は研究されてたりしますか?
先輩N:FacebookとかTwitterとかのタイムラインで流れてきたのをみたりはします。だけど器が小さく嫉妬しちゃうので(笑)定期的にチェックしたりはしないですね。した方がいい部分もあると思いますが、そもそも日本にいないので再現性も低いし、それならネタ探しに時間を使った方がいいと思ってます。それでもやっぱりバズってるネタに左右されやすい性格だから、意図的に避けているという理由もあります(笑)。
新人SM:なるほど。それが他のライターさんとは全然違う切り口の記事を書き続けられる秘訣ですね!
「ネタ」はその時の気持ちをトレースする
新人SM:次は「ネタ」をどう記事にするかについて教えてください。私も「ネタ」集めはするのですが、実際に記事にしようとすると、イマイチ膨らまずボツになったりします。。。
先輩N:おもにレポート記事になりますが、心がけていることは取材した時の気持ちをなるべく思い出してトレースすることですね。そのネタを見た時の感情をなるべく思い返して、引き上げて、そしてそれを文章にする、というのが自分がしているやり方のイメージです。
読者はその記事を読む瞬間がネタの初見になる訳だから、記事を書くときの自分も初見の気持ちで書かないと、温度差が生まれちゃって「これを書いてる人は信用できない」って受け取られると思うんですよね。とはいえ、人はそれぞれ違うので、何を書いてもそう思う人は一定数は必ずいるものですが。
新人SM:なるほど!ネタをみた時の気持ちをトレースする、ですね。貴重なヒントです!
先輩N:後、自分は海外在住ということもあって、日本の読者からしてみると、マニアックなテーマを扱うことが多いのです。なので固有名詞をきちんと説明するのはもちろんだし、「知っている前提」を読者に求める表現は使わない、ということに気を遣って書いてます。
新人SM:ついつい自分が知っていることは、そのまま書きがちかも。編集者の方に直していただいたことがつい最近もありました。
先輩N:そうですね、そこは気をつけた方がいいですね。でも私もいまだによくやってしまってます。きちんと指摘してもらえる編集者の方の存在はありがたいですよね。後は1/4ほど書いたら頭から読み直す、1/3ほど書いたら頭から読み直す、と推敲の繰り返しです。さきほどの繰り返しですが、「初見の人ならどう反応するか?」と気にしながら、感情のバランスが崩れないように気をつけます。あと、海外だからこそ「日本に寄せる」ということも大事ですが、これは役に立つ人がほとんどいないので、気になる人がいれば私の正体を暴いて直接聞いてください(笑)。
新人SM:それは大事ですね!
(2)に続く。(2)は来週頃の公開を予定しております。
●文責
覆面編集者プロジェクト
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※「コルクラボ」についてはこちらをご参照ください。https://lab.corkagency.com/about
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