僕がでんきだま投げつけるコノヨザルを使いたくない理由
先日より複数回、初心者の方に向けたポケモンの記事を書かせていただいています。
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最近割と考え方や意識面のような話が続いたので、今回は少し具体性が強い記事を書いてみることにしました。
今回は、私がでんきだま投げつけるコノヨザルを使いたくない理由を触れていくことで、初心者の方のリスク管理について参考になればと思います。
最初に書いておきますが、私が言っていることが正しい!使うのはおかしいんだ!という主張をしたいわけではありません。
そもそも、使い道がないほど弱いものだと思っているわけでもありません。
あくまで私が使いたくない理由を述べ、そこからポケモンに慣れてくるとこういうことを考えることになるんだよ、ということを初心者の方に御説明したいだけですので、誤解のないようお願いします。
〇「でんきだまをなげつける」について整理してみよう
まず、コノヨザル自体ではなく、でんきだまを投げつけるという技の特徴を整理したいと思います。
①でんきだまを持っている必要がある
②特殊効果を発揮できるのはなげつけた1回のみ
③ みがわり状態になげつけてもでんきだまの特殊効果は発動しない
④おんみつマントを持っている相手は麻庫させられない
⑤ ダメージが発生するので同時にたすきや頑丈をつぶせる
⑥スカーフトリック等されても持たされたスカーフを投げつけて技固定を回避できる(なげつける自体のメリット)
⑦電磁波を覚えなくても相手を麻庫させることができる
⑧でんきだまをなげつけられた相手は電気タイプ以外確実に麻痩する(地面タイプも麻庫する)
他にもないではないですが、大きな特徴はこんなものでしょう。
ありていにいうと、強い面も多いです。過去に流行ったことがあるだけのことはあります。
さて、ではこの中でデメリットにあたるのは①から④になりますよね。だからこの2点が私が使いたくない理由です。
〇コノヨザルというポケモンについて整理してみよう
コノヨザルというポケモンは、スιベックもあり覚える技も優秀で、相手が遅いポケモンで、身代わりをされてもアンコールやちょうはつが使え、ステルスロックをまいたり、ふんどのこぶしと格闘技という技範囲も圧倒的、しかも高いHPからいのちがけも可能という、変な話「明確にここが弱い」という点を見つけづらいポケモンです。
このポケモンが使われなくなるとすれば、それはこのボケモン自体の強さというより、相対的に回りがコノヨザルより、あるいはコノヨザルに対して強くなることが原因でしょう。
実際、シーズンが進んでポケモンが追加されるごとに、さすがに数を減らしています。現在では主に見かける使い方は「起点作成役」か、たまに「(個人的には今の環境でコノヨザルでそれをするならイイネイヌでするほうが強いと思うのですが)ビルドアップ型」を見かけるくらいで、技の幅という意味ではそこまで多くありません。そのため型の隠匿性も昔ほどなく、少なくとも初手に来なければまあビルド型ですし、たまに初手に出てきて無理やりビルドしてくるもりもいますが(大抵そのまま簡単に御退場いただきますが)基本は起点役です。
〇環境の流行を分析してみよう
最近オーガポンの登場でパーティーとしてトリック系により耐性をつけられるようになったのもあるのか、キョジオーンが数をより増やしてきています。
実際問題キョジオーンはちゃんと対策を組んでいないといいように荒らされていしまうポケモンで、特に初心者の方だと苦手意識が強い方も多いのではないでしょうか。
そのキョジオーンに対して有効なのが「隠密マント」と「みがわり」です。ただ、かつての流行りであった「隠密マントサーフゴー」といったポケモンは、オーガポンの登場その他により限界を迎え、対策として実態はほぼ機能しなくなってしまいました。
そのため昨今、隠密マントをもつにしても、持っていること自体が相手にパレにくいものが突然もっているようなパターンが増えてきましたが、隠密マント自体がかなりキョジオーン対策特化メタな印象が強く、総合的なパワーはどうしても落ちてしまうので、対策としては主流とはいえないかもしれません。しかし数が実際にはちゃんと存在します。
そして「みがわり」による対策は、見せ合いの画面でその対策が見て取りづらいのと、キョジオーン以外にも電磁波回避や、後述するように「そもそも安定行動としてみがわり自体が強い」ために強みが発揮できる場合が多いのでかなり数を増やしている印象があります。
そして、前述のように、隠密マントをもっていたり、みがわり状態の相手にはでんきだまをなげても麻痩させる効果は発揮してくれません。
加えて、前述のように、「見た目」だけではそういった対策が見えないことが増えているので、あまりに動作が不安定なんですね。
これが仮に電磁波をかわされたのであれば、1ターン無駄になったのは同じとはいえ、アイテムもパレていなければ、でんじはを他のポケモンにうつ等のチャンスがまだ残るので、立ち回り次第ではまだリカパリーできるかもしれません。
しかしもし相手のみがわりに対してでんきだまを投げつけていた場合、当然相手は麻庫しないし、相手に対して投げつけたポケモンが樺など他のアイテムを持っていなかったことがバレます。
この差は明らかに大きすぎる違いです。
〇実際に相手のパーティーにコノヨザルがいた時、自分がどう立ち回るのか
まずこれは私個人の考え方、というよりプレイングなのですが。
相手のパーティーにコノヨザルがいた場合、他にステルスロックをまきそうなポケモンがいるかを確認したり、今だとイダイトウのようなエースポケモンがいるかといった要素から、大体そのコノヨザルが初手起点用かどうかの判断ができます。
そのうえで私の経験上、そのイダイトウなどのエースポケモンがこちらのパーティーに選出することが不可能ではない場合、順位帯にもよりますが、かなりの頻度で初手起点コノヨザルが選出されてきます。
よって、「初手にコノヨザルがきそう」というのは、大体予測ができます。
これはコノヨザルに限りませんが、相手にちゃんと勝っていくためには、相手がなにをどうしたいのかを考える必要がありますよね。だからこのこと自体はなにも特別なことではありません。
そして初手起点作成役に対する対応策は、当然自分が用意したパーティーに1から2通り用意しているのでそれを選出するのですが。
おおまかにいうと、その用意はのジャンルとしては
①相手の起点作成用ポケモンを起点にするポケモン
②相手の起点作成用ポケモンに起点を作らせないように火力で圧をかけるボケモン
③相手のポケモンの技を制限するポケモン
などになってきます。
そしてこの2点において、問題となるのは、環境にディンルーというポケモンがいて、それが対起点役への火力の基準点や対策の一定の法則になっていることです。
このうち③はワンチャンスちょうはつに対してちょうはつの効かないなげつけるが生きることがあるのかもしれませんが、①のポケモンはディンルーにはふきとばしがあってもコノヨザルには難しい状況になることもあります。
さらに②のような高火力ワンパン(あるいはそれに近い)だったりの場合、ディンルーの堅さを基準にしていることが多いので、コノヨザルでは頑張ってもたすきなしでは耐えられないことも存外多いですし、耐えられるにしてもほぼ耐久全振り調整みたいになりかねません。
さて、それを踏まえて具体的な対戦のイメージをしていってみます。
〇対面の相手がコノヨザルより早く、コノヨザルに弱点を突かれるポケモンの場合
比較的見かける例として、コノヨザルの対面に初手にブーストエナジーが発動したハパタクカミがいるとします。
この場合、私は身代わりが怖くてでんきだまを投げつける勇気を持てません。まだふんどを一発受けた状態で、殴ったらHBガンぶりで耐えられた、とかのほうがマシだと思うので、ふんどのこぶしをうっと思います。
最悪一発なら耐えるからみがわりをされてもそれは割れる、とステルスロックを優先することもあるかもしれません。これは調整次第になります。
そんなにみがわり怖がる必要ある?
多分そういろいろな方が思うでしょう。
というのも、逆に私がハバタクカミを使っている側として初手にこの対面ができた時、
①どうせ引いてもエナジーが無駄になってしまう
②みがわりが椅麗に通ったらおいしいし
③なにより初手テラスで強引に耐えてふんどのこぶしを打ってくるプレイヤーもまだいるにはいる
ので、持っていればみがわりをおすし、逆にいえば身代わりを持っていないならコノヨザルがいるのにエナジーのカミを初手に投げないからです。
これは別にハパタクカミに限りませんが、後戻りするだけで損をするタイプのポケモンを、対面弱点、の可能性をわかっていてわざわざ投げる以上、そらなんも対策してないわけないよねーとなるわけで、これはなにか特別な動作というわけではありません。
この場合、でんきだまを想定しているしていないの話に限らず、この初手対面でケアを用意していなかったのなら、それは自分が強かったのではなく相手が強くなかっただけなので、さすがにそれを期待できません。
そして。
ある意味一番素早さを麻庫させて下げたいだろう相手に対してでんきだまを投げつける勇気を持てない時点でどうなの?と思うわけです。
例をあげすぎても長くなるのですが、こういうことを考えていくと、僕には安定して有効そうな使い方ができる気がしないのです。
〇対面の相手がコノヨザルより早く、コノヨザルが弱点を付けない場合のイメージ
次に、相手が自分より早いだろうポケモンで、かつゴーストや格闘が弱点でない、かつコノヨザルが攻撃を2回はたえないだろう(普通早いポケモンは火力がある)ポケモンが対面に来たとします。
麻痩すれば行動順が入れ替わるし、ゴーストや格闘を打っても効果が薄いし、いのちがけをうつにも相手の方がはやいわけですから、まあここはでんきだまを投げつけることになるでしょう。
ちなみに駆け引きで1手目はとりあえずふんどをみたいなことができる余裕がある相手だとしても、お互いの調整次第では相手に殴られていないとみがわりが割れないというのは案外普通にあることです。
ということで相手が初手に身代わりを押してきた場合、圧倒的に悲惨なことになりますが、他行動で回避できるかというと疑問が発生します。
相手のみがわりはおそらく割れず、相手の方が早くてコノヨザルが2回耐えないということは自分はそのみがわりを割るかステロをまくかしかできません。そのうえで相手から見れば、コノヨザルがもうなんのアイテムも持っていないこともわかってしまいます。
そして現実的にみがわりをあえて押すのか?という話になるのですが、そもそもコノヨザルがいのちがけを持っていた場合などを色々想定すれば、自分がみがわったあとそのみがわりにいのちがけで突っ込んできたら儲けものなのですし、現環境では初手のコノヨザルは多くがもっていて挑発であり、アンコールはあまり持っていませんから、身代わりがあった場合とりあえず身代わりを押すのを試すメリットはかなりあります。
というか私ならぶっちゃけ持ってたら押します。
仮にアンコールをもっていたとしても、先に身代わりをして、あいてが身代わり読みで、アンコールをするのはいくら何でも初手プレイとして想定がおかしいですからね。
〇対面の相手がコノヨザルより遅く、コノヨザルが弱点を付けない場合のイメージ
この場合、コノヨザルがでんきだまを投げつけるほうが早いので、相手が身代わりをしようとしても問題なく通すことは可能ですが・・・。
そもそも、そこで投げる必要ってありますか?
なことが多いように感じています。
だって別にリスク覚悟で投げつけなくてもコノヨザルが2回動けるからすばやさ関係逆転のためのでんきだまを投げる必要がまあないし、さらに言うならよほど後ろで運ゲーをしようとしていなければ、普通エースポケモンの側のほうが早く動けそうなので、そもそもでんきだまを投げつける必要がありません。
勿論本懐をとげるためと称して投げうけることも可能ではあるのですが、初手にコノヨザルが来るかも?というのがわかっていて、あえてコノヨザルを初手に投げてくる場合、そもそもどういう相手が初手にくるのでしょうか。まあコノヨザルが最速だ、ったとしても素早さ種族値が89以下ですよね。
キラフロル?
ディンルー?
まあ自分のパーティー構成によって色々変わってくるわけですが、普通に考えて、コノヨザルと対面しでもなにかしら機能する起点作成役のようなものが多くなってきそうです。
その起点作成役にでんきだまをなげつけることがそんなに優先するべきなのだろうか。
このように色々なパターンを考えていく中で、「別にでんきだまをなげつけて麻庫させることに意味がないとは言わないけど、それよりかは別のもちものをもって別の技を持たせてた方がどう考えても強いよな」と思ってしまうんですね。
すると、こういう場面を想定すればするほど、でんきだまを持ち、なげつけるに1枠割く意味とは・・・になってきてしまうんですよね。状況的にこの場合相手も起点作成役を出してきていることが多いでしょうから、場合によっては先に動いてそもそもいのちがけをした方が強い相手も多いんじゃないでしょうか。
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〇不必要なリスクをどうやって避けるかを考えるべき
さて、なんとなく言いたいことが見えてきたかもしれないのですが。
要するに、実際に投げたい相手に当たった時こそ落とし穴にはまって致命傷を負いかねず、かといって別に投げなくていいなという相手に当たってしまうと違うコノヨザルのほうが強いよなになり、「リスクの大きさや頻度と得られるリターンが見合っていない」という話に収束してきます。
ポケモンのランクマッチにおいて、「勝率Jという要素が重要で、勝率を高めるうえでは負ける原因になりうる不必要なリスクはできる限り排除することが求められます。
よくポケモンにおいて「みがわり」が安定行動であり、だからこそ今作で「アンコールJという技が増して輝いているというのはよく聞く話ですが、安定行動というのはリスクが少ないがリターンを得られる行動のことですから、それを繰り返して勝てるならそれが一番勝率が高いわけです。
それを理解するほどみがわりやアンコールの強さが身に染みてくるので、順位が上がるほどこういった技を的確に使用するプレイヤーが多くなってきますし、逆にその理解が不十分な順位帯だと見かける機会が減ってくる傾向にあります。
ということで、私は正直メリットとデメリット、リスクとリターンを考えていく中で、つりあいが取れていると思えないんですね。
そもそも相手が耐久調整にだいぶ努力値を割いたコノヨザルより遅いなら、あえて最初「自分がしたいことがすべて通ること」が強いのは当たり前のことなのです。
そうでないならそもそも前提がおかしいです。
確かに相手がこういった想定どおり、あるいはその想定を超えてくるような順位帯もあると思います。モンスターボール級とかの方々がこういった動きをするのはさすがに無理でしょう。
でも、自分が普段いる、あるいはこれから目指す順位帯で、それを期待するのはよほどなにかがかみ合ったときくらいです。専用の回避動作が必要ならいざ知らず、みがわりされただけで致命傷になる行動をメインプランにするのは・・・と。
繰り返しますが、鬼火やでんじはを身代わりされた以上のダメージですからね・・・。似たようなことをするにしても、例えばミミッキュで電磁波をうったら身代わりされたらのろいでカバーするとかのほうが、100%麻痺でなくても強くないでしょうか。オーガポンのかたやぶりなどでないと、ある程度の行動保障がありますし・・・。
似たリターンをもう少し低いリスクでとれるのではないかと。
その意味で、この話はハイドロポンプは命中率が低いからうちたくないなあ、と同じなんです。テツノツツミのハイドロポンプは、それが当たったときのリターンが大きくて仕方ないと思って使う人も、水ロトムはつかわないことがあるのと同じです。
テツノツツミやロトムの個別の強さは、考慮材料とはなりますが最終的な決め手ではなく、あくまで「それが本当に必要なのかJという総合的な判断が一番重要です。
同じように、でんきだまを投げつけることで解決すべき明確な何かの想定があるのか?
その重要度とは?そこがよほど固まらないと・・・と私は思うから使いたくないのです。
私自身は大した順位ではありませんが、それでも一応安定して4桁以上の順位にいるのは、このあたりを無視していては難しいのではないかなぁ?と思いますし、上位の方々の記事や動画などでも、できる限りツツミは使いたくないとか、命中不安を減らすといったものはよく見かけます。
結局勝率を維持するには、安定性という判断は重要なのではないかと思っています。
〇まとめ
ということでまとめます。
① 自分が使うかどうかの判断をする際には、単純なパワーの強い弱いだけでなく、リスクとリターンを正しく把握し、リスクに見合うリターンがあるかを考える必要がある。
② リスクが少ない行動を繰り返すだけで勝てるならそれに越したことはないので、同じリターンをどうリスクを負わずに達成できる見込みをつけるかが重要になる。
③ その判断ができるようになるほど、勝率が向上し、明確に結果も向上していく
いかがでしたでしょうか。
残念ならポケモンのランクマッチでは、「この勝負に勝てば5億ポイント!Jみたいな昭和のバラエティーみたいなものはなく、勝利を積み重ねていく必要がありますから、リターンの最大化を求めるだけでなく、リスクの最小化にも取り組まなければなりません。
今回の話はあくまで私がこう考えるというだけで、それ自体の正しさは全く保証できませんが、考え方自体については伝えられたらいいな、と思います。
初心者の方はなかなか最初からこういったリスク判定はしにくいと思いますので、考え方の例の提示という形で提示させていただきました。
皆様においても、皆様なりの考え方を組み立てていく際、このようにリスクとリターンをちゃんと並べつりあうかを考えてみていただけると、脱初心者の助けになると思います。
少しでも参考になれば幸いです。
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